情報セキュリティの日である2月2日、日本NPOセンターの協力のもと、NPO法人向けに「NPO法人対抗セキュリティいろはかるた大会」が開催された。
かるた大会の開催に先立ちまずはNPO法人向けの勉強会が開かれ、日立システムアンドサービス セールスプロモーション部部長 野中氏による開会挨拶ののち、最初のセッションとして、セキュリティかるたの監修を行った慶応義塾大学 環境情報学部 教授 武田圭史氏による「ちはやふる かるたで学ぶミニマルセキュリティ」と題した講演が行われた。
武田氏によると、セキュリティのコスト負担とリスクを最小限にしたいというセキュリティ本来の目的に反して、現在過剰なセキュリティ対策や、あまり有効ではない対策が行われているので、まずは正しい知識を持ってほしいとのこと。そこで有効なのが、監修を行った「セキュリティかるた」だという。武田氏は4~5のかるたを例に挙げ、セキュリティ対策を怠った場合のリスクを説明し、「セキュリティの対策は先送りされがち、思い立ったその日に取り組むことが重要」と語って講演を締めくくった。
続いて登壇したのは株式会社日立システムアンドサービス ネットワークプロダクト部の真島秀一氏。日立システムの紹介からセキュリティへの取り組み・CSRへの取り組みを紹介したのち、「ケーススタディで学ぶセキュリティ対策」というタイトルで、情報漏洩におけるヒューマンエラーの多さや、現在世間を騒がせているGumblar(GENO)やDownnadup(Confiker)などウィルスの脅威について実際の事例をもとに対策例まで含め詳しく説明を行った。
最後のセッションは、先ほど登壇した武田氏、真島氏のほか、日立システムアンドサービス コンサルティング担当の市村氏、久保田氏を交えパネルディスカッション「お悩み相談室」が行われ、セミナーを聴講したNPO担当者の方からGumblerの対策方法や危険なURLのチェック方法、クラウド導入の際の注意点など、普段気になっているがIT専任者不在のため聞くことができないでいた悩みについての相談や質問多数寄せられ、非常に活発なセッションとなった。
勉強会終了後は、畳と座布団が用意された部屋に会場を移し、いよいよ本番のかるた大会。NPO法人の方も交え3名1チームの計10チームが参加した。
詳細なルール説明ののち、いよいよ試合開始。初めてチームを組む方もおり、最初こそ若干の硬さが見られたものの、子供のころから慣れ親しんだかるたが媒介だったからか、すぐに打ち解けた様子で元気な声が上がり、熱戦が繰り広げられた。
1時間半にもおよぶ激戦の結果、1位は日立システムアンドサービスSAS営業部、2位は同社SAS第3事業部、3位は同社社員とNPO法人の混成チームDとなった。
閉会の挨拶は、開会挨拶に引き続き日立システムアンドサービス セールスプロモーション部部長 野中氏が担当。
「セキュリティはなかなか目には見えないもの。けれでも大事なものなのでスポット当てるために開催した。また来年も開催したい」と次回開催を約束し、会を締めた。
- (株)日立システムアンドサービス
- URL:http://www.hitachi-system.co.jp/