2月4日、The Linux Foundation(LF)は、日本における2010年度の新体制と活動計画を発表した。
まず、日本での活動を統括するジャパンディレクタに、Turbolinux India、ゼンドジャパン( 株) の社長などを歴任した福安 徳晃氏が新たに就任。テクニカルコンサルタントとして日立製作所 システム開発研究所の杉田 由美子氏が出向によりLFの活動に加わった。
2010年度の活動について発表を行う福安 徳晃氏。
イベントとしては、2009年10月に初開催した「Japan Linux Symposium」の第2回開催(9月27~29日) 、モバイル端末向けLinuxディストリビューション「Moblin」の開発・普及促進イベント「Moblin Sminar Spring 2010」を開催するほか、組み込み/ドライバ開発などの上級トレーニングコースの創設などが予定されている。
また、LFのWebサイト ではグローバルサイト の翻訳コンテンツや日本独自のコンテンツを公開しているが、2010年度は翻訳コンテンツをさらに充実させる。さらに新たな試みとして、オンライン・コミュニティサイト「Linux.com」の日本版の開設を予定している。Linux.comは、Linuxのユーザと開発者を結び付けることを目的としたポータルサイトで、Linux関連のリソースを提供する他、利用者がブログやグループを立ち上げて活動を展開できるというもの。
これに加えて、LFの個人会員を増やすための取り組みも強化される。2009年に個人会員向けプログラムをリニューアルし、「 @Linux.com」メールアカウントを提供するなど、特典やディスカウントプログラムを拡充したが、現在のところ個人会員は30名程度とのこと。ハードウェアや書籍の優待価格購入、各種イベント参加費のディスカウントなど、既存の特典をさらに強化し、1000人以上の会員獲得を目指す。なお、個人会員の年会費はUSD 99となっている。
そして既報のあったLF本部が開始している6科目のトレーニングメニュー を日本でも実施する。このうち日本での第1回トレーニングの開催予定は以下のとおり。
日時 2010年3月15日~19日
場所 東京(詳細は別途案内)
内容 Developing Linux Device Drivers(LF331)
言語 英語(教材、レクチャー共)
費用 定価 USD2,750
今後マーケットニーズに合わせてコンテンツの日本語化や日本人講師の育成なども予定しているとのこと。
福安氏の就任と入れ替わりにジャパンディレクタを退任した工内 隆氏も挨拶。当面はアドバイザーとしてLFの活動を支えることとなった。
The Linux Foundation
URL:http://www.linuxfoundation.jp/