カゴヤ・ジャパンで、同社が提供するレンタルサーバーブランド「KAGOYA Internet Routing(KIR)」において2010年6月下旬からクラウドコンピューティングサービス『クラウドブースター』の提供を開始する。
『クラウドブースター』とはアクセス状況に応じて自動的にサーバの台数を拡張し、ロードバランサーを使って負荷分散するサービス。専用サーバのアクセス状況に応じて順次ブースター用サーバを追加し、同時に負荷分散させることで各サーバの負荷を下げて、サイトのレスポンスを維持するというもの。アクセスが落ち着いてベースの専用サーバのみで対応可能となれば、追加されたブースター用サーバは自動的に切り離されるので無駄なコストは発生しない。
一般的なレンタルサーバではアクセスのピーク時を予測して対応可能なスペックのサーバを用意する。そのためピーク時以外はオーバースペックとなり、コストのロスは避けられない。『クラウドブースター』では専用サーバの負荷状況を常時監視プログラムで計測し、あらかじめユーザが設定した値を超えた時点で「ブースター用サーバ」が起動して負荷分散を開始するため、アクセスのピーク時を予測してサーバを用意する必要がない。
『クラウドブースター』はコントロールパネルから簡単な設定をするだけで使用することができる。コントロールパネルではブースター用サーバの利用上限数、利用する時間帯、1ヵ月単位で利用上限時間などを設定する。ECサイト構築ツール「EC-CUBE」、ブログ/CMSプラットフォーム「WordPress」にて動作確認済み。
料金は、ブースター用サーバが追加された時間単位で利用料金が発生する従量制課金。1時間あたり245円~と低価格で利用可能。その他の固定費用は一切発生しない。
『クラウドブースター』利用例
- [ケース1]ショッピングサイト
- バーゲンや特別キャンペーン期間中にアクセスが集中するショッピングサイトで『クラウドブースター』を利用した場合、キャンペーン期間中のみブースター用サーバーが自動的に起動して負荷を分散。
- [ケース2]スポーツ情報サイト
- プロ野球の試合結果照会や動画配信など、シーズン中にアクセスが集中するようなスポーツ情報サイトで『クラウドブースター』を利用した場合、シーズン期間中のみブースター用サーバが自動的に起動して負荷を分散。
このほか、大学受験の合格発表情報や就職情報を掲載するサイトなど、季節要因によってアクセス状況が著しく変化するようなサイトも『クラウドブースター』を利用すればピーク時の負荷状況を想定してサーバを用意する必要がなく、大幅なコストダウンが可能になるという。
- カゴヤ・ジャパン(株)
- URL:http://www.kagoya.com/