ぷらっとホーム、クラウド技術を応用した「スケールアウト型ストレージ」発売

5月27日、ぷらっとホーム⁠株⁠は、スケールアウト型ストレージ「CloudStation dSS」⁠クラウドステーションディーエスエス)の販売を開始した。

CloudStation dSSは、クラウド技術における分散ストレージ方式を採用したスケールアウト型のストレージシステムで、独自開発のストレージエンジン「dSS engine」を採用している。大規模グリッド計算に用いられる分散処理技術を応用したdSS engineは、複数のノードを組み合わせたスケールアウト型(=容量とパフォーマンスとを同時に拡張できる)ストレージを実現する。

従来のスタンドアロン型のストレージでは対応しきれなかったアーカイビングやWebアプリケーションなどの用途でデータ容量が常に増加している場合や、特定コンテンツへのアクセス集中によるスループット低下といった問題に効果的なスループット性能と運用性・耐障害性をもつという。

CloudStation dSSは、1ノードあたり2TバイトのHDDを16台内蔵しており、RAID6での運用時に28Tバイトの容量をもつ。通常は2ノード以上のクラスタとして運用し、保存されるファイルはクラスタ間でレプリケーションされる。最小販売構成は故障時のセンドバック対応を考慮して3ノードとなっている。

同製品はネットワークに接続するだけで運用を開始することができ、Webブラウザからグラフィカルにクラスタ監視を行うことができる。システム間の接続にはGbE または10GbE(オプション)を採用。クストレージの拡張を柔軟に行うことができ、マスターノードを必要としないため、1台のノードが動作不能になってもシステムが止まることはない。

データはクラウド技術の1つとして注目されている「キーバリューストア」型の管理システムで保持し、⁠Fuse」と呼ばれる専用クライアントソフトを使って1台の仮想HDDとしてマウントし、アクセスできる。またC言語用のAPIをもち、同社から提供されるライブラリを用いて高速なアクセスコードを開発できるほか、GET/PUTコマンドを用いたコマンドラインでの運用も可能。

キーバリューストア型の分散ストレージでは、通常ファイルはメタデータと分離して保存される。Hadoop等のファイルシステムでは、メタデータは専用サーバで管理されるため、これがボトルネックや単一障害点となる場合があるが、CloudStation dSSは全メタデータを各ノードが持ち、メタデータ自体を同期させる「メタデータ同期方式」を採用している。このため単一障害点がなく、ファイルリストも高速に読み出せるとのこと。

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CloudStation dSSの仕様と価格は以下の通り。

ストレージ28Tバイト(1ノードあたり/RAID6 時/システム領域を含、2TB HDD x 16)
最大構成時1ペタバイト(36ノード⁠⁠、最小構成時56Tバイト(2ノード)
メインメモリ4Gバイト(最大24Gバイト)
ネットワークGbE×2(RJ45)
HDD I/F3.0Gビット/s Serial ATA II
外部I/FMini D-sub 15pin×1、RJ45×1
光学ドライブオプション
電源800W×2(リダンダント)
外形437(W)×132(H)×648(D)mm
形状19インチラックマウント 3U高
重量33kg
消費電力アイドル時347W/負荷時470W
保証1年間センドバック(バグFIXなどのソフトウェアアップデート提供を含む)
価格初期構成:4,580,000円/2ノード(最小構成時、1年間センドバック保証含、税込)
追加ノード:1,980,000円/1ノード(標準構成時、1年間センドバック保証含、税込)
CloudStation dSS
URL:http://www.plathome.co.jp/products/server/cloudstation/dss/
ぷらっとホーム
URL:http://www.plathome.co.jp/

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