ラドウェア、仮想化アプリケーションデリバリー戦略「VADI」発表

日本ラドウェア⁠株⁠は10月29日、仮想化アプリケーションデリバリー戦略「VADI(Virtual Application Delivery Infrastructure⁠⁠」を発表した。価格は最小構成で1,500万円~。

サーバやネットワークが仮想化されたデータセンターでは、ビジネス上で大きなコスト節減や、変化に対する俊敏性などさまざまなメリットをもたらしている。これにともないアプリケーションスイッチ等のアプリケーション・デリバリー・コントローラー(ADC)が担う役割に対しても変化が求められている。

ラドウェアは、ユーザがADCにおいて従来の環境から仮想化された環境へと移行する際に、パフォーマンス劣化や、アプリケーションの弾力性に関する潜在的な問題に陥るリスクを避ける製品を検討してきた。その成果が、今回発表するVADIである。VADIはコンピューティングのリソースのみならず、アプリケーションデリバリーと仮想化されたサービスを統合された仮想化インフラへと転換するアーキテクチャ。SLAやパフォーマンス変動の予測を行い、さまざまなアプリケーション要件に応えるようデザインされている。

ラドウェア COO Ilan Kinreich氏
ラドウェア COO Ilan Kinreich氏

VADIの基本コンセプトは以下のとおり。

筐体に依存しないADCインスタンスの提供
これまで物理的に独立した筐体で提供されていたADCインスタンスを、ラドウェアが独自に開発したADCハイパーバイザー上で動作させたり、ソフトウェアとして一般的なサーバ上で動作させたりすることが可能になる。これにより、ビジネスの状況に応じたADCリソースに柔軟に対応可能となる。
複数の仮想化されたADCインスタンスを運用できる仮想化ソリューション「ADC-VX」
これまでの仮想化ADCソリューションは、個々の仮想化されたADCインスタンスについて、サービスレベルや耐障害性、管理性などの観点で本当の意味で独立であるとは言えず、ADCが仮想化されることによるさまざまなリスクを想定する必要があった。ADC-VXは独自に開発したADCハイパーバイザーにより、CPUやメモリなどのハードウェアリソースだけでなく、ネットワークやマネージメントを完全に独立させた運用が可能となる。さらに、個別の仮想化ADCインスタンスで障害が発生した場合も、同一筐体内の他のインスタンスに影響を及ばさない設計となっている。
オンデマンドでビジネスの拡大に対応
これまでのスループットやSSLなどのアプリケーション・アクセラレーションなどの各種機能に加え、ひとつの筐体に設定できるインスタンスの数も筐体を交換せずにライセンスの投入のみでの拡張可能。これにより、ユーザは初期投資を最小限に抑え、ビジネスの拡大に応じた投資を行うことができる。
ソフトウェアADCも提供
ADC-VXのリリースに加え、今後1年間でさまざまなVADI関連製品がリリースされる予定。一般のサーバ上で動作するソフトウェア版ADC製品も近日中にリリース予定。
日本ラドウェア⁠株⁠
URL:http://www.radware.co.jp/

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