グレープシティ(株)は、Webブラウザ上でExcelライクなユーザインターフェースを実現するHTML5スプレッドシートウィジェット(JavaScriptライブラリ)「SpreadJS 9J」のリファクタリング版を7月27日から提供開始した。既存のSpreadJS 9JユーザにはService Pack 1として無償ダウンロード提供される。
SpreadJSは表計算、数式、ソート、フィルタリング、条件付き書式Excel互換機能をもつJavaScriptライブラリで、JavaScriptフレームワークAngular.js用のディレクティブを備えており、TypeScriptを使用した開発も可能となっている。「SpreadJS 9J」は、SpreadJS、および連携して利用するSpreadJSデザイナとExcelIOサービスを1つにまとめた製品。2016年1月に発売された。
リファクタリング版ではコードを見直し、従来版より軽量で、動作が高速となった。またjQuery非依存となり、コードの実行時にjQueryの参照が不要となり、APIのシンプル化と合わせてわかりやすいコードで記述できるようになった。さらにOS版Safari、Chromeでの動作をサポートした。
リファクタリング版の新機能として、以下が追加された。
- テーブルスライサー
- ボタンを使ってデータをフィルタリングできる機能
- Excel2013/2016テーマ
- Microsoft Excel 2013/2016のような外観設定が可能となるテーマ
- 印刷機能
- 従来はブラウザの印刷機能しか使用できなかったが、シート印刷を実行するAPIを追加、Webアプリから印刷機能を利用可能で、より細かい印刷設定を行うことができる。
- クライアントサイドExcelIO
- ExcelIOサービスは、SpreadJSとExcelファイルのインポート/エクスポートやPDFファイルのエクスポート機能を提供するもの。.NETアプリケーション用DLLの形で提供される。新たにサーバ側だけでなくSpreadJSクライアント側でExcelファイルのインポート/エクスポートが可能となった。
今回のリファクタリング版提供に伴い、SpreadJS 9Jの製品構成は「SpreadJS」(リファクタリング版)と「SpreadJS Classic」(従来版)の2つのライブラリを収録した形になる。SpreadJS 9Jの動作環境は、Internet Explorer 9以上、Microsoft Edge、Chrome、Firefox、Safari 5.1以上。価格は1開発ライセンスあたり12万円(税抜)。
- SpreadJS 9J
- URL:http://jp.spread.grapecity.com/spreadjs/
- グレープシティ(株)
- URL:http://www.grapecity.com/tools/