LINE株式会社は2017年10月5日、同社のAIアシスタント「Clova」を搭載したスマートスピーカ「Clova WAVE」の正式発売を開始した。価格は1万4,000円(税込) 。
GUIからVUIへポストスマートフォンの時代
この日、正式発売を発表したのは、同社取締役CSMO兼Clova事業責任者の舛田淳氏。舛田氏はこの10年をスマートフォンの時代と位置付け、この先、ポストスマートフォンの時代に向けた技術としてVUI(Voice User Interface)の役割が重要になるとし、実現するデバイスの1つとしてスマートスピーカの存在を挙げた。
Clova WAVEの正式発売を発表するLINE株式会社取締役CSMO兼Clova事業責任者の舛田淳氏
その中核をなすのが、先日のLINE DEVELOPER DAY 2017 でも、注目トピックとして扱われていた同社のAI技術「Clova」で、本日正式発売を開始した「Clova WAVE」は、その第1弾のプロダクトになる。
2017年8月からの先行発売を経て、ユーザのフィードバックをもとに今回の発売に至った。
すでに実装されている機能(ClovaではSkillsと呼ぶ)として、LINE MUSICに登録されている4,000万曲以上の音楽再生を行う「MUSIC」に加えて、Clovaアプリで配信楽曲のプレイリストが確認できる機能やラジオ(radiko.jp)の視聴機能(実装は近日中)などが新機能として追加された。
その他、TVやエアコン、照明のON/OFFを行うIRリモコンとしての機能、日々の情報を配信する「Daily Information」など、LINEが考える、日常生活のアシスタントとしてのAIを実現するプロダクトとなっている。Daily Informationに関しては、近日中にその日の情報のサマリ(スケジュールや天気、最新ニュース)を伝える「ブリーフィング」機能が実装されるとのこと。
また、正式発売に際し、先行ユーザからのフィードバックでたくさんのニーズが上がった「会話」に関する機能も充実させており、1回切りの会話だけではなく、継続的な会話を行う「トーク」機能や、ユーザからの質問に答える「ASK」などが拡充している。
家族での利用をサポートする「LINE家族アカウント」
さらに、Clova WAVEの利用シーンをふまえ、家族間で1台のClova WAVEを円滑に利用してもらうための新機能として「LINE家族アカウント」が追加された。これは、Clova WAVE専用のLINEアカウントで、ユーザはこのアカウントを通じてLINEの読み上げを行えるため、家族間だけでの会話に限定した利用が可能となる。
「LINE家族アカウントを用意することで、家族内で安心して利用できる環境サポートしたい」と説明した
また、今回の正式発売の後も「成長するスピーカ」として、順次新機能が実装されていくとのこと。具体的には、声紋で話者を認識する話者認識機能や、日本語・英語・韓国語・中国語に対応した翻訳機能など、Clova WAVE単体で完結するものに加えて、経路探索・運行状況チェック、日常品のショッピング、タクシー利用連携など、同社が持っている他のサービスとの連携を行う機能などについて開発が進められているそうだ。
さらにSDKの準備など、「 LINE一社だけではなく、サードパーティの開発環境の準備をはじめ、幅広い利用環境の構築も目指す」と舛田氏は述べた。
Clova WAVEはこれからも成長していくスピーカである
この他、Clovaのプロダクトラインとして、LINE DEVELOPER DAY 2017で発表されたCHAMP、CHAMPの別ラインとして小型版のCHAMP MINI、小さなディプレイ付のFACE、大きなディスプレイ付のDESKなど、利用シーンに合わせたプロダクトも鋭意開発中とのこと。
すでに開発が進められている、Clovaのプロダクトライン
Clova WAVEは本日15:00~、公式サイトの他、家電量販店で販売する。価格は1万4,000円(税込) 。
Clova WAVEの正式発売。発表会直後の15:00から販売が開始された
さらに正式発売記念キャンペーとして、Clova WAVEとLINE MUSIC(月額960円)12ヵ月分がセットになった「Clova WAVE + LINE MUSICセット」が1万2,800円にて、2018年1月31日まで販売される(LINE MUSICのアクティベーションは2018年3月1日まで有効) 。
正式発売記念キャンペーン「Clova WAVE + LINE MUSICセット」
Clova WAVE
https://www.linefriends.jp/exhibition/30253