グレープシティ株式会社は、同社のJavaScriptライブラリ「Wijmo」の新バージョン2021J v3を2021年12月15日にリリースした。
2021J v3でアクセシビリティ機能を強化
業務アプリケーション開発をサポートするJavaScriptコントロールセット「Wijmo」は年3回のバージョンアップを行っており、2021年最後のバージョンアップとなる。
今回のバージョンアップで最も注目したいのがアクセシビリティ機能の強化だ。この背景には、さまざまな技術進化に伴い、とくに誰もが使いやすい状況を提供すること、すなわちアクセシビリティの確保の重要性が年々高まっている背景がある。
PDFの構造化によるアクセシビリティの確保
2021J v3では、アクセシビリティ機能の強化として、次のような機能が追加されている。
- タグ付きPDFの作成
- 図・画像への代替テキストの設定
- 見出し、箇条書きの指定によるドキュメントの構造化
- タグ付きPDFの別フォーマット(Microsoft OfficeやHTML)変換時の構造保持
PDFをはじめとしたドキュメントを構造化することで、通常のビューワ以外に、Webブラウザや専用ツール、さらにテキストから音声への変換など、人間ではなく機械側の理解を高めることができ、デジタルデータとしてのアクセシビリティの担保が一層高まる。
Wijmo全コントロールでのフォーカス移動のカスタマイズ
さらに、Wijmoに収録されている全コントロールにおいて、キーボードのTabキーによるフォーカス移動の順序を制御できるようになった。この機能を利用すれば、マウス操作ナシに任意の順序でのタブ遷移が可能となり、さまざまなユーザの利用方法の選択肢が増えることとなる。
1年定額制サブスクリプションでの提供
Wijmoの料金体系は、1年定額制のサブスクリプション方式となっており、最上位エディション「Wijmo Enterprise」の初回費用は1ユーザライセンスが13万2,000円(10%税込)、更新費用は5万2,800円(10%税込)となっている。
- Wijmo 2021J v3
- https://www.grapecity.co.jp/developer/wijmo/release/2021-3