JavaOne 2日目は、いまJava界隈でホットなスクリプト言語のパネルディスカッション、JavaOne Pavilion(展示)のレポートをお届けします。
Scripting Panel
2日目午前中には、「Scripting Panel」と題して、JavaVM上でのスクリプト言語および開発環境、フレームワーク開発者たちによるパネルディスカッションが行われました。モデレータはSun Microsystems, Inc.のTim Bray氏。同氏の司会進行の元、次の5名のメンバーが討論に参加しました。
- JRuby:Charles Nutter氏(Sun)
- NetBeans(Ruby、JavaScript):Tor Norbye氏(Sun)
- Python&Jython:Ted Leung氏(Sun)
- Groovy:Guillaume Laforge氏(G2 one)
- jMaki&Ajax:Greg Murray氏
今回は全員がスクリプト言語処理系の開発者というわけではなく、開発環境を中心に触っている方、フレームワークを開発している方と、スクリプト言語を中心に、異なるレイヤに携わっているメンバーによるパネルだったため、さまざまな視点からのバラエティに富んだ議論となりました。
たとえば各スクリプト言語の処理速度の話題で話が進んだり、NetBeansのデバッグのしやすさに関する話題、さらに、言語仕様を比較するだけではなく、アプリケーションとして開発しやすいものを考えるべきであるという側面からjMakiについて語るといった内容で、JavaVM上で何をさせるのかを再考させられました。
また参加者から、今回のJavaOneで注目度が高まっているJavaFX Scriptの質問があがると、Tim氏の呼びかけでSun CTOのBob Brewin氏が登場するなど、濃いメンバーが次々と高度な内容に答えていく密度の高いセッションでした。
JavaOne Pavilionの歩き方【part 1】
JavaOneの目玉はセッションやBOFだけではありません。SunおよびJava関連企業、各種ITベンダによる展示が行われる「JavaOne Pavilion」もJavaOneの見所の1つです。会期中3日間、開催されており、1日ですべてを見終わるのはとても大変です。そこで、今回から数回に分けて、JavaOne Pavilionの様子をお届けします。
たくさんの来場者を集めたJavaFX関連ブース
Sunのブースの中でもひときわ人を集めていたのが、JavaFX関連ブースです。初日のGeneral Sessionの発表の影響もあり、皆JavaFXのデモを拝見しながら、今後の予定、とくに開発およびデザイン環境のリリースなどについて質問を投げかけていました。
今年も登場!Sun SPOTのデモ
昨年のJavaOneでも展示され、さらに日本での発売も始まったSunSPOT。SunSPOTは、IEEE 802.15.4通信規格を持つ制御デバイスです。展示では2台のSunSPOTを使い、信号の同期を取りながらLEDの発光を制御角度に合わせて動かすデモが行われました。
また、SunSPOTをコントローラにした四駆のデモも行われていました。今後、このようなインターフェース用センサとしての活用も期待できます。
DUKE'S CHOICE+YOU
Java関連の技術に関して、斬新なアイデアと実装を表彰する「DUKE'S CHOICE AWARD」。今年も会場内で展示が行われました。中でも目を引いたのが、Facebook上でのゲームアプリケーション「Mpower player」です。
これはJavaME上で動くFacebook対応のゲーム実行環境です。PCのデスクトップ上では、MPower Player Emulatorを使うことで操作できます。
以上、簡単でしたが、パネルディスカッションおよびJavaOne Pavilionのさわりをご紹介しました。明日もお楽しみに!