2009年8月3日(月)から京都で、(株)はてなのインターンシッププログラム「はてなサマーインターン2009」が始まった。今年のインターンシップの参加者は、エンジニア6名、デザイナ4名。
昨年夏、参加者から好評を集めた「はてなインターン2008」。今年も昨年に引き続き、エンジニアとデザイナ(志望)の学生に向けて、それぞれオリジナルプログラムが用意された。本プログラムは、講義/演習を行うトレーニング、および本番サービスへの投入を視野に入れた実戦的な開発/製作を体験する実習の二本柱で、実際の「はてなのWebサービス」をテーマとしたインプット/アウトプットを存分に体験できる内容になっている。
Web業界に興味をお持ちの学生の方々にとってインターンシップは、実サービスの現場を覗ける格好のチャンス。今年の参加者たちもプログラミング経験、デザイン経験において本格派の面々で、プレゼン形式で実施された自己紹介ではさまざまなバックグラウンドの話とともにインターンへの意気込みが思い思いに込められていた。
本レポートでは、はてなインターン2009の初日である8月3日午後、エンジニア向けに実施されたオリエンテーション、講義導入部分の模様を中心にお届けする。
初日の講義
午後講義の第一弾は、id:stanaka氏によるインターンシップのオーバービュー、および、はてなのサービスについて説明が行われた。はてなのサービスについては、おもにシステムサイドが解説された。はてなのサービス規模やサービスの全体像など具体的な数字をまじえて概観した後、スケーラビリティ、省力運用の実際の手法を一つ一つ取り上げながら、2009年最新のはてなのサーバ/インフラの様子が丁寧に紹介された。
id:naoya氏からは「開発体制について」と題して、サービス単位で分割されているはてなの開発体制、インターン参加者への求められる到達度、はてなでの過ごし方など、幅広くはてなのモノの作り方について説明された。途中、エンジニアインターン期間の後半(8月中下旬)は本番サービスへの機能追加も体験することから、前半の講義期間(2週間)で「プロダクションコードへコミットできるレベル」とは何か、体験を通して理解し、実力をつけてクリアしてほしい旨が強調された。
続いて、id:ninjinkun氏による「はてな開発環境指南」。インターン参加者の実機への導入にはid:secondlife氏もアドバイスに参加。ちなみに、id:ninjinkun氏は昨年のインターンシップの参加経験者で、id:secondlife氏は昨年に引き続き講師サイドの役をつとめる。両者の視点からさまざまな体験談も盛り込みつつ、はてなエンジニア陣の開発環境、ならびに事前の午前講義で導入したVMwareをはじめとした開発環境を踏まえてのgit概説などが行われた。インターン参加者は、細かい点でアドバイスを求めつつ、それぞれ個別の開発環境へ導入/設定を早々にこなしていた。
同社では、昨年が初の本格的なインターンシッププログラム実施で、今年は2回目。昨年から引き続き講師をつとめるエンジニア陣や、昨年のインターン経験者のエンジニア、スタッフ、そして今年の参加者。それぞれの立場から、実体験を踏まえた技術解説やメッセージを有言不言で伝える姿勢が印象的で、こうして一堂に会して技術を直伝するような場の持つ意義を実際に知っている方々でこその姿ではないだろうか。続くインターンシップの日程にも期待が高まる初日となった。