2009年4月23日、パソナテック主催のセミナー「アナタのデザイン感性をシゲキする月イチ・ナイト Web Designer Inspire Night VOL.1」が開催されました。同セミナーは、月1回、デザイン業界で活躍するトップランナーをゲストに呼び、その人が持つ創造力と個性に迫り、感性をシゲキするためのトークセッションで、ゲストのトークから広がるデザインの可能性について迫るもの。
第1回目のスピーカーは、ネットサービス上のid「purprin」として有名な、エスカフラーチェLLC Webデザイナー山田あかね氏が担当しました。
自身の経験を元に、デザインについて語る山田あかね氏。
山田あかねという人物
まず、ご自身の自己紹介から始まりました。山田氏は、現在エスカフラーチェにて、さまざまサイト制作や、同社の特急XHTML+CSSの特急コーディングサービス「CodeEXPRESS」などを行っています。
彼女の特徴は、これまで専門的にWebデザインを学んだ経験がなく、すべて独学で行い、経験を積んできた点。その中でも、自身が興味のある交通デザイン(案内板やピクトグラムなど)から発想のアイデアを吸収するなど、身の回りのデザインから大きな影響を受けてきたとのことです。
デザインするとは?
自己紹介の後、同氏の考えるデザインについて説明がありました。
「デザインという言葉は、一般的にビジュアル面(見た目を飾る装飾的なもの、感性やセンスで生み出される)という部分がフォーカスされがちですが、実はそれは狭義の意味でのデザインです。実際にデザインされたものを観察すると、驚くほど計算された考えが詰め込まれています」と、デザインの言葉のイメージと、実際について述べました。
そして「デザインは、機能・使われ方・素材の特性などさまざまな条件をおりあわせてかたちが決まるもの。すなわち問題を解決する結果として生まれるものです」という、デザインに関する本質的な説明がありました。
「実は、今回のセミナーのコンセプトと一部矛盾しますが(笑) 」と前置きしたうえで、デザインすることは「論理」と「感覚」 、すなわち左脳と右脳のバランスが重要であること、経験をふまえて強調しました。
過去の実績から
以上、デザインの意味に関して説明があった後、これまでの自身の実績について、“ デザイン(問題解決)” のポイントともに紹介しました。
たとえば、ソーシャルブックマークサービス「POOKMARK Airlines」では、
提供側のpaperboy&co.が出すブックマークとしてのインパクト
楽しそうな雰囲気を出す
という2点を課題とし、その解決策として
あえてタブーにもなりえる挑戦的な色遣い(一目でわかる、まねされづらい)
エアラインテイスト(言葉との連携)
frutigerフォント(独特なビジュアル)
というような要素を盛り込んだそうです。
この他にも、各種実績について、課題と解決という組み合わせで説明がなされ、来場者もうなずくシーンが多く見られました。
山田氏はデザインにおける「問題解決」の重要性について、強く説明しました。
最後は、たっぷりとした質疑応答、さらに懇親会が行われ、来場者が気になるポイント、深く聞きたい点について、たっぷりとした意見交換がなされました。
なお、同セミナーは今後毎月行われていきます。以下サイトまたはgihyo.jpにて随時告知をしますので、定期的にチェックしてみてください。
Web Designer Inspire Night
http://www.pasonatech.co.jp/web_inspire/