第4回 戦略的Webマーケティングセミナーレポート

特別講演「儲けるための効果測定ECサイト編~コンバージョン率や利益率をあげるために~」

LTVやCTRなど、指標を正確に測る必要性

「CVはあくまでも1つの指標であり、他にも重要な指標はCTR(クリック率⁠⁠、CPC(クリック単価⁠⁠、LTV(顧客生涯価値)などいくつもありますので、それらを総合的に測定することが必要です」と話す、株式会社ロックオン 取締役副社長、福田博一氏。同社はECサイト制作や構築などから出発し、結果を重視したクリエイティブの高いサイト構築などで知られ、その豊富なノウハウから、現在国内シェアナンバー1の広告効果測定ソフト「アドエビス」を開発し、販売しています。

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「アドエビス」を導入するメリットは、指標を正確計測できる点です。グーグルやヤフーなど媒体が提供しているツールでは、測定にブレが出てくるために商業利用に問題が生じることもあります。たとえば、先ほど挙げたヤフーとグーグルではCookieの有効期限が違うため正しい比較ができず、CVに対する考え方にも媒体毎で差異が生じており、純粋なデータが取りづらい現状があります。⁠アドエビス」はそれらの問題を解消したうえに、ユーザ側にわかりやすいインターフェイスになっていることなどから、ニコンやイトーヨカードーなど、いわゆる「ナショナルクライアント」と言われる大企業にも導入実績があり、その正確性が裏付けられています。

正確な測定を整えた土台を持って「誘引施策、ランディングページ(LP)施策、サイト内施策を行っていくことがCVアップに不可欠」と福田氏は話します。⁠SEOやリスティング、バナー広告や、記事広告、アフェリエイトなどにより誘導したユーザを、購入完了まで導き、サイト内で迷わず購入してもらえるよう、Webサイトを簡易にしなければなりません。CVアップなどを考えるときに、サイト内施策にばかり目が行きがちですが、私の感覚的には重要度は『誘引5、LP3、サイト2』くらいです。まず、クリエイティブなキャッチコピーで誘引し、ストーリー性のあるLPで購入して貰うようにするのです。また、細かい部分ですがフォームを簡略化することも、離脱率の改善に繋がります」と述べ、⁠それらの数値を元に、PDCA(計画・実行・評価・改善)をできるだけ早く回していくことが、CVアップを含めた「儲かるための王道である」と説きました。また「それらは地道な作業の積み重ねでしかなく、魔法は存在し得ない」と日常のコツコツとした業務の積み重ねの重要性を付け加えました。

また、同社は新しいECサイト構築手法として、オープンソースECパッケージ「EC-CUBE」の提供も行っています。2006年の提供開始以降、数多くのサイトに導入され、新しいECサイト構築手法としてのポジションを確立しており、こちらも国内シェアナンバー1となっています。ECオープンソースを作ろうと考えた理由について「ウインドウショッピングの楽しみをWebに落とし込めないかと考えた。Webはレイアウトなどが画一的になっており、普通のショッピングと比べるとそれぞれに個性が無く面白味が無い」として指摘したうえで「原因を探ると、独自構築をすればコストが増加するので、構築コストを低くして売上げを担保するには、画一化せざるを得ないという実情が判明した」と説明しました。なお、⁠EC-CUBE」を利用している推定利用店舗数は12,000店舗に上っているということです。

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