“どこでもコンピュータ”環境を目指すトロンプロジェクトシンポジウム「TRONSHOW2008」開幕!

ユビキタス環境の実現に向けた研究成果や最新の技術が一堂に集まった、トロンプロジェクトシンポジウムTRONSHOW2008が、12月12日(水⁠⁠、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開幕した。期間は12月14日(金)までの3日間。

TRONSHOW2008

24回目を数える今回は、マルチコア・マルチプロセッサ対応の組込みOS「T-Kernel」関連の技術を紹介する「次世代リアルタイムシステム技術展」と、ユビキタスID技術の研究成果や実運用事例が紹介される「ユビキタス・コンピューティング国際シンポジウム」が併設される。会場内では、前者が赤いゾーン、後者が黄色いゾーンで分けられている。これは、同プロジェクトの目指すユビキタス社会へのアプローチとして、基礎技術(ボトムアップ)と実運用を想定した応用技術(トップダウン)の両面から進めるということからきている。

会場入口にあるバルーン
会場入口にあるバルーン

一般公開に先だって、トロンプロジェクトリーダーである坂村健 東京大学教授から、報道陣向けに開催概要と見どころがデモを交えながら紹介された。

坂村健氏
坂村健氏

その中で強調されていたのは、全世界共通の物品番号や場所番号となる「ucode」は実証実験からすでに実運用されている事例が増えており、また、それを支える技術として次世代の無線通信技術の「UWB」の携帯型基地局の開発に成功したことで、電波法などの整備ができしだい、普及されていくということだった。これらはもちろん会場でもデモンストレーションされている。

UWB測位タグで仮想空間の散策
UWB測位タグで仮想空間の散策

このほか、数多くのセッションやセミナー、来年から本試験が始まる「トロン技術者認定試験制度」の模擬試験が予定されている。さらに、これからT-Engine/T-Kernelを始めるような初心者には体験コーナーの「座学カフェ」がある。ここでは、少人数でT-Kernelの概要、ダウンロード、ビルド、実行、簡単なタスク作成の実演がされる。詳細な内容や時間などは、公式Webサイトのセミナースケジュールページより。

座学カフェ
座学カフェ

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