2008年11月19日、サン・マイクロシステムズ(株)主催のテクニカルセミナー「2時間で学ぶ今月のJavaホットトピック(11月号)」が開催された。今回は「Java Expert #03 『まるごと NetBeans』 号 出版記念セミナー」という副題の通り、技術評論社が発行している『Java Expert #03』の発売を記念した内容で構成された。
NetBeansコミュニティ最新動向
まずはじめに、サン・マイクロシステムズ Javaエバンジェリスト/ja.netbeans.orgプロジェクトオーナーの片貝正紀氏が「NetBeansコミュニティー最新動向」と題した講演を行った。
2008年のNetBeans関連の動きとして、RubyKaigi'08のJRubyセッションにて、JRubyに適した開発ツールとしてNetBeansが勧められたことや、NetBeansの公式キャラクタ「ねこび~ん」誕生の背景などが紹介された他、『Java Expert #03』の「まるごと!NetBeans」の構成と内容、執筆者が紹介された。
そして、講演直後にNetBeans 6.5が正式にリリースされる旨が発表された。
NetBeansとOpenLaszloで簡単RIA開発
続いて、nbopenlaszlosupportプロジェクトオーナーの寺島外廣氏による「NetBeansとOpenLaszloで簡単RIA開発」と題したセッションが行われた。
ここでは、『Java Expert #03』の記事でも紹介したOpenLaszloについて取り上げ、RIAシステムをNetBeans上で開発するという内容で、実際のサンプルとともに解説された。とくに、仮想電子マーケットのデモでは、リッチなインターフェースに加えて、動画などのメディアも扱えるサンプルが紹介され、NetBeans上で手軽にRIAを構築できることが証明された。
ライトニングトークとParis Users Group
この後、当初のプログラムには含まれていなかった内容として、庄司嘉織(ヨシオリ)氏ときしだなおき氏の両名によるライトニングトーク(LT)が行われた。
僕とPythonと時々NetBeans
まず、ヨシオリ氏が「僕とPythonと時々NetBeans」と題して、今回の『Java Expert』記事の裏話(当初NetBeans特集に入る予定だったが、NetBeans 6.1上でnbPythonが動かないことが判明し、単発記事の扱いになった)などを紹介して、場の雰囲気を盛り上げながら、記事で取り上げたPython ServerPagesの紹介とデモを実行し、Jythonの魅力について語った。
Profilerとか
次に、雑誌ではNetBeans Profilerの記事を執筆したきしだ氏が「Profilerとか」と題して、Profilerを利用したサンプルを紹介し、アプリケーション実行時のパフォーマンスの改善について紹介した。
Paris Users Group
LTのあとには、今回特別に参加してくれたフランスのParis Users Groupのメンバーが紹介され、現地のコミュニティについて紹介を行った。同コミュニティは昨年立ち上がり、すでに200名を超える参加者がいるとのこと。
NetBeans 6.5でワン・ツゥ・スリー
最後の講演は、NetBeans最新動向を執筆した、ja.netbeans.orgの高倉潤二氏による「NetBeans 6.5でワン・ツゥ・スリー」。
講演数時間後にリリースされたNetBeans 6.5の新機能についてRC2をもとにデモを交えながら紹介した。
6.5の特徴として、
- PHPサポート
- JavaScriptサポート
- Groovyサポート
の3つをメインに取り上げ、その他、Xdebugによるデバッグ機能の実装やキャメルケースコード補完対応(コード補完機能の強化)、データベース操作機能強化、SQLエディタ強化といった強みについて取り上げた。
プレゼント大会
最後に、技術評論社から提供された『Java Expert #03』2冊が、参加者全員によるジャンケン大会でプレゼントされた。