(株)日立製作所は、統合システム運用管理JP1の新バージョンとなる「JP1 Version 9」の販売を6月3日から開始している。これに伴い6月30日に開催された「Hitachi Open Middleware World JP1新製品セミナー」では、新機能の解説や、JP1を導入している企業による事例紹介などが行われた。
厳しい経済不況の中、今後IT投資が大幅に抑制されることが見込まれるが、今後も運用管理市場は成長していくと予測されている。これは、サーバ統合や運用の自動化により、コスト削減や運用効率の向上が求めているからであるとのこと。「JP1 Version 9」では、これらのニーズを満たすさまざまな新機能を搭載している。
現在注目を集めているクラウドコンピューティング時代には、ITリソースを状況に合わせて有効に利用することと同時に、複雑化する運用業務を効率的に行うことが求められる。「JP1 Version 9」では、これらの要求に対して計画、構築、運用プロセスに渡って応えるとのこと。
計画フェーズでは、現在の状況を正確に把握する必要があるが、そのために稼働中のシステムに手を加えることは難しい。「JP1 Version 9」では、稼働中のシステムに手を加えることなくITリソースの使用状況を把握できるという。また構築フェーズでは、物理/仮想環境が混在するシステムの構成情報を一括して収集し、監視に必要な情報の一括設定/構成情報の自動反映が可能。そして運用フェースにおいても、各マシンのリソース使用状況を直感的に把握できるように最適化して表示するので、効果的なチューニングを施すことが可能だという。