Linus氏の盟友Jim Zemlin氏、10月開催「Japan Linux Symposium」の見どころを語る
2009-09-11
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10月21~22日に開催予定の「Japan Linux Symposium」に先立ち、Linux FoundationのExecutive DirectorであるJim Zemlin氏が来日、その意義と見どころを語った。
日本での開催には大きな意味がある
Linux Symposiumは2001年から9年間にわたって行われていますが、今回初めて日本で開催されることを非常にエキサイティングに感じています。アジア、日本では組込み、モバイル、そしてコンシューマエレクトロニクスという巨大で成長しつづける産業をもち、その分野でLinuxが活用されているからです。
そこで明らかにしたいのが“How did he create this?”つまり、LinusはどのようにしてLinuxを育て、コミュニティの人たちをマネジメントしてきたのか? そして、Linusはこれだけの開発スピードを維持するために、どのようなことを学んだのか? そのことを日本の開発者にもぜひ共有できるようになってほしいと思っています。また、このように18年前にたった一人ではじめたプロジェクトが、これだけの規模、価値を得るほどになったという例が、他の産業分野、業界でもあるのかどうか? それについても議論してみたいですね。
『Wikinomics』の著者の一人、Anthony D. Williamsを今回のJapan Linux Symposiumの基調講演に招いたのも、そうした観点から話してほしかったからです。彼らは著書の中で、オープンソースのプロジェクトを成功させるのと同じ手法で広がった産業の例について言及しています。鉱山、一般的な製造業などの分野にも成功例があることを示してくれるでしょう。
これもアジアで開かれるのは初めてなのですが、今回の「Japan Linux Symposium」に合わせて、全世界から100人以上のカーネル開発者が一同に会する「Kernel Summit」も開催されます。アジアのカーネル開発者も多数参加します。Linuxのコアな開発者に会えて、話ができるいい機会です。Linusも参加します。会って話ができるかもしれない。ぜひ参加してください。