7月9日、オラクル青山センターにて、「第2回 クラウド勉強会」が開催されました。筆者は進行を担当させていただきました。本稿では、本勉強会のレポートをお届けします。
「クラウド勉強会」の概要
クラウド勉強会は、様々なクラウドサービスについて総合的に学べる勉強会として3月24日に、はじめて開催されました。第1回の勉強会では「クラウドっておいしいの?」という発表から始まり、Amazon EC2、Google App Engineを使ったWebアプリケーションの構築事例などが発表されました。
その後、地方にも派生し、北陸で「クラウド勉強会 in 北陸 第一回」が開催され、大阪、名古屋でも開催が見込まれてると伺っています。
今回の第2回クラウド勉強会は、クラウドサービスの紹介の他に、クラウドを支える技術にもフォーカスしました。なお、今回の会場は、日本オラクル株式会社様に提供していただきました。
「VMforce」
セールスフォース・ドットコム 岡本充洋氏(@mitsuhiro)の発表です。クラウドのJavaアプリケーションの実行環境「VMforce」について紹介していただききました。
秋からアルファ版が始まり、提供は来年の見込みとのことでした。無償の開発環境「Developer Edition」があり、興味のある方は気軽に試してほしいと述べていました。
「Amazon Web Services」
日本amazonユーザ会 片山暁雄氏 (@c9katayama)の発表です。Amazon Web Services(AWS)の現状について紹介していただきました。
AWSの各サービスの概要をビジュアルを使ってわかりやすく説明いただいた後、「AWSでの構築事例」「特徴」「まとめ」について言及されました。
JAWS-UG(日本amazonユーザ会)では積極的に勉強会の開催しており、興味のある方は是非参加してほしいとのことです。
「Google App Engine」
GoogleAPIExpertの松尾貴史氏(@tmatsuo)の発表です。先日海外で行われた、「Google I/O 2010」のGoogle App Engine(GAE)に関する各発表内容について紹介していただきました。
英語の動画になりますが、発表内容は全てYouTubeにアップされていますので、興味のある方は是非ご覧ください。
またGAEの課題、GAEの今後についても言及がありました。GAEのエンタープライズ向けのサービスであるGAE for bussinessが開始されれば、今後の企業での利用が加速することが見込まれそうです。
「ニフティクラウド」
ニフティ株式会社山口亮介氏の発表です。ニフティクラウドのサービスを説明された後に、ロードバランサの利用のデモが行われました。
デモを通して、インフラエンジニアでなくても設定が簡単に行えることが示されました。また、管理画面のデザインが精錬されているので、ストレスなく利用が可能という印象を受けました。
また、クラウドビジネスの課題についても言及があり、意外なところに困難があったようで驚きました。
「Eucalyptus」
休憩を挟んでクラウドを支える技術にフォーカスをした第2部が始まりました。日本Eucalyptusユーザ会 肝付兼続氏 (@kimotuki)の発表です。
ユーザ会の立ち上げされた経緯の説明から始まり、「機能」「利点」「課題」「利用事例」を消化していただきました。
肝付氏は「クラウド勉強会 in 北陸」の運営委員長をされていて、名古屋、大阪でも開催を検討していいるとのことです。
「Wakame」
株式会社あくしゅ 山崎泰宏氏の発表です。人間がやる部分の自動化を実現するためのソフトウェア、Wakame(fuel&vdc)についての発表です。
Wakameの機能を説明された後にwakame-vdcのデモが行われ、簡単に利用ができることが実演されました。現在も引き続き様々なサービスを構築中とのことですので、今後のリリースが楽しみです。
「Hadoop」
懇親会に突入し、ガヤガヤした状態の中で申し訳ありませんでしたが、Hadoopソースコードリーディング会 大谷晋平氏 (@shot6)に発表していただきました。
「Hadoopとは」という概要から始まり、「Hadoopの構成要素」「Hadoopエコシステム」「Hadoopの今とこれから」について紹介していただきました。
また今後のHadoop関連のイベントの告知もありました。大谷氏はHadoopソースコードリーディング会を開催されていますので、Hadoopに興味をお持ちの方は是非参加してほしいと呼びかけていました。
最後に
本勉強会は、不定期ですが今後も継続して開催を予定しています。第3回はテーマを絞って開催ができればと考えていまして、「NoSQL大集合!」(仮)というテーマでの開催を現在検討しています。興味のある方は、ぜひご参加ください。