モチベーションアップにつながるきっかけ作りを――CSS Nite in TAKAMATSU, Vol.6「Webデザイナーのモチベーションアップ」開催

2012年2月25日、香川県高松市eとぴあ・かがわにてCSS Nite in TAKAMATSU, Vol.6 ⁠Webデザイナーのモチベーションアップ」が開催されました。ここではその模様をお届けします。

まもなく開演
まもなく開演
メインのMCを務めた鷹野氏(右)と鍋坂氏(左)
メインのMCを務めた鷹野氏(右)と鍋坂氏(左)

セッション1:たかがWebクリエイター、されどWebクリエイター

オープニングセッションを務めたのは、株式会社アンティー・ファクトリー代表取締役/アートディレクター兼社団法人日本WEBデザイナーズ協会(JWDA)会長の中川直樹氏。

トップバッターを務めた中川氏。自身の経験、そして、今Webを取り巻く状況で起きている出来事をテンポ良く解説しながら、地方のクリエイターの価値について語りました
トップバッターを務めた中川氏。自身の経験、そして、今Webを取り巻く状況で起きている出来事をテンポ良く解説しながら、地方のクリエイターの価値について語りました

冒頭で「Webクリエイターとして今年何をすればよいか、それを皆さんと共有したいです」とコメントし、⁠たかがWebクリエイター、されどWebクリエイター」と題したセッションをスタートしました。

まず、今回のCSS Niteが香川で開催されたとと紐付けて「今、地方には優秀なクリエイターの方たちが増えています。⁠案件としての)トータルバランスで見た場合、東京のクリエイターに発注するよりも地方のクリエイターの方と仕事をしたほうが良いケースがあります」とし、東京集中型になりがちなWeb制作業務に対する1つの見解を述べました。

その上で「自分としては、モチベーションを高められるところで仕事を受発注できるようにしたい。価値というものは普遍的なので、その価値の上に付加価値をどう付けるか、たとえば、地方の特性を活かしたWebの活用方法を身に付けることで、日本全国どこでも活躍できるはずです」と、参加者に向けて自身の経験や知見を踏まえたメッセージを送りました。

また、最近のモバイルファーストの考え方については「そもそも限られた表示面積とモバイルの表示速度に合わせた、ムダを省き絞り上げられたUIに(その本質が)ある」として、改めてモバイルの中にある制約を知ること、また、スマホの出荷率は増えていても普及率は同様には増えていないことなど、表層的ではない本質的な面をを意識する重要性についても触れました。

その他、

  • タブレットネイティブの出現
  • デジタルサイネージの可能性
  • インフォグラフィックから伝えるCI、BI

など、現在の技術や周辺環境と未来を交えた話、それに対応する必要性を体系的に解説し、その上で、改めてグラフィックデザインの基礎を学んでおくこと、⁠何でも新しいものだけを取り入れるのではなくこれまでにあった良いもの、良い考え方をきちんと吸収していくこと、イノベーションではなく次世代のスタンダードをつくることこそがデザインの本質であり、未来につながっていきます」とまとめ、⁠新しいものが日々登場している時代だからこそ)今、私たちは10年後を考えられる時代にいます。地方のクリエイターに対するニーズ、期待感を感じ取り、デザインに取り組んでいきましょう」と締めくくりました。

ショートセッション:クライアントの満足はクリエイターの満足~良い仕事をすることでモチベーションを上げていこう

続いて、地元香川から2つのショートセッションが行われました。

最初のセッションを担当したのは司会も務めた鍋坂理恵氏が登場しました。鍋坂氏は、地元香川でフリーランスのWebデザイナーとして活躍する一方、香川の制作者向けコミュニティWebridge kagawa(ウェブリッジかがわ)の副代表も努めています。

メインのMCも務めた鍋坂氏。⁠クライアントの方に対して、できるかぎり仕事がしやすくなるよう、相手の立場で物事を考えています」と、仕事のパートナーの気持ちになって仕事をすることの大切さについてお話されました
メインのMCも務めた鍋坂氏。「クライアントの方に対して、できるかぎり仕事がしやすくなるよう、相手の立場で物事を考えています」と、仕事のパートナーの気持ちになって仕事をすることの大切さについてお話されました

フリーランスのデザイナーという立場から、どうすれば良い仕事できるか、良いデザイナーでいられるかについて、鍋坂氏ならではの視点で発表しました。冒頭で述べた「良い仕事をすることが最大の営業になる」ということについては、会場内で頷く聴講者も多く、また、参加者のTwitter上のツイートでも同様の反応が見られました。

その上で、⁠発注していただく方に自分は何ができるのか。頼んだら何ができるのかを想像してもらうことの重要性⁠⁠、そのために「相手の立場になって、根回しして一番仕事をしやすくすることが大切」という、フリーランスに限らず、どういった立場にも通ずる参考になる意見を述べていたのが印象的でした。

また、鍋坂氏は、やる気にならない仕事については「一日のうち、たとえば5分は必ずその仕事に向きあう時間を作る」など、モチベーションが上がりづらい業務に関してルーチン化する工夫などをして、メリハリを付けるなど、自身ならではの工夫についても紹介しました。

まとめとして、今回のセミナーのテーマである「モチベーションアップ」について「同業のクリエイターからもらう刺激、それが最大のモチベーションアップになりますし、デザイナーとしての歩みを止めないことを心がけましょう」と投げかけ、セッションを終えました。

ショートセッション:生粋のうどん県民が東京に1年住んで見えてきたもの

地元セッション二人目は、香川出身、現在は東京で勤務している有限会社ヘルツのうどん王子(?)こと、筒井志信氏。香川出身の人間が1年間東京で暮らし、仕事をしてきて見えてきたことについて、体験記の形でまとめました。

今回のCSS Niteのイメージキャラは筒井氏をモチーフにしているとのこと。最初に「あげぽよ」と、ちょっと照れながら話していたのが印象的でした
今回のCSS Niteのイメージキャラは筒井氏をモチーフにしているとのこと。最初に「あげぽよ」と、ちょっと照れながら話していたのが印象的でした

東京生活を始めた当初、驚いたのはその人の多さとのことで、通勤時の満員列車などは実際に見るまでは誇張されていたと思っていたそうです。そして、人の多さと同じくWebを含めたITに関する勉強会の開催数の多さにも驚いたとか。実際、IT勉強会カレンダーを見てもわかるとおり、他の地域に比べて東京開催の勉強会の数の多さには目を見張るものがあります。こうした環境要因から生まれる、Web業界の首都圏と地方の業界人ピラミッドなどを視覚化した資料とともに「そうは言っても、インターネットの仕事をしているのだから、本来は場所は関係ないはずです。場所にとらわれない仕事をしていくことが大切です」と、香川・東京両方の地域で働いている経験から得た、自身の考えを伝えました。

そして「⁠⁠どんな業務でも)1つ1つを誠実に。地方に住んでいることを意識して、人間関係やコミュニティを大切にしていきたいです」と、これからも自身として考え取り組みたいことを述べました。

セッション2:ライク・ア・ローリング・ストーン

セッション2つは、CSS Niteを主宰する株式会社スイッチの鷹野雅弘氏によるセッション「ライク・ア・ローリング・ストーン⁠⁠。

CSS Nite主催鷹野氏のセッション。タイトルの「ライク・ア・ローリング・ストーン」にはポジティブな意味とネガティブな意味がありますが、鷹野氏自身はポジティブな面を意識しているとのことです
CSS Nite主催鷹野氏のセッション。タイトルの「ライク・ア・ローリング・ストーン」にはポジティブな意味とネガティブな意味がありますが、鷹野氏自身はポジティブな面を意識しているとのことです

冒頭で「モチベーションアップをするにはどうすればいいのか」という、今回のセミナーコンセプトに触れ、鷹野氏自身は

  • もっとお金をいただける
  • もっとやりがいのある仕事

この2つが大きな要因になるとし、⁠今回、モチベーションアップという技術論ではないセミナーテーマなので、どうやって具体的にイメージしてもらうか、例としてスイッチの話を紹介します」と、同社の売上および売上構成など、センシティブな内容と合わせてプレゼンを進めました。

数字自体は会場内限定ということでここでは触れませんが、数字の先にある事業継続に関して「最近起業ブームが起こりつつありますが、起業がゴールではなく、大事なのは起業した後、事業を継続していくことです。その継続のために必要なのは、燃料としての仕事。参考の1つとして、大規模案件で仕掛りから現金化まで時間のかかるものを積極的に狙うよりも、短納期支払いサイトの短い案件を多く請け負うことも大切です」という、デザイナーと言うよりは経営者視点からの、事業継続ついて見解を述べました。

そして、⁠その継続をしていくために必要なのが、仕事に対するモチベーションです。では、そもそもとして仕事について考えてみましょう」と、聴講者参加型のワークショップを行いました。

このワークショップでは

  • その1:仕事はどのようにして生まれるのか?
  • その2:じゃ、そのために何をする?何をはじめる?

という2つのテーマについて、数名単位のグループワークの形式で行われました。

その1については、会場から「コストパフォーマンス」⁠クチコミ」⁠信頼関係」などの意見が挙がり、すべてに通ずるものとして「⁠⁠発注側に)あの人がいると思われる⁠あの人⁠になること」としました。そのためにどうするかについては「アウトプット」⁠つながりの強化」⁠小さいことを真面目に請け負う」などの意見が挙がりました。鷹野氏のまとめの中で印象的だったのが「決められた予算が合ったとき、たとえば本来ならば100万円という予算のはずなのに、50万円しかなかった場合、デザイナー側が⁠50万円分の仕事⁠として受けるのか、⁠今回の対価は50万円だとしても)⁠100万円分の仕事⁠と意識して受けるのかで、その後の仕事の発注の質が変わってくることがあります」と、純粋な金額や数字だけで判断せず、その先まで考えて仕事をすることの大切さに関するコメントです。そして「自分の守備範囲にこだわりすぎず、その上でなぜ仕事をするのかを考えること。仕事は人からしか来ないので、人を意識して仕事をすることが大切です」と、本質論・意識論を述べて締めくくりました。

恒例のプレゼント大会。今回たくさんのプレゼント協賛が集まりセッションの合間合間に、CSS Nite恒例のあいこじゃんけん(あいこが勝ち)が行われ、参加者たちがさまざまなプレゼントをゲットしていました
恒例のプレゼント大会。今回たくさんの協賛が集まったそうで、セッションの合間合間に、CSS Nite恒例のあいこじゃんけん(あいこが勝ち)が行われました

スポンサーセッション:Webと電話をつなぐ技術「boundio」

セミナーの折り返しでは、スポンサーセッションとしてKDDIウェブコミュニケーションズが提供する、boundioの紹介が行われました。セッションを担当したのは同社SMB事業本部山本良子氏。

boundioは、さまざまなインターネットサービスに組み込めるクラウドAPI。プレゼン中、山本氏自身のiPhoneに向けて通信を行うデモンストレーションが行われました。現在、月1回、KDDIウェブコミュニケーションズにて勉強会を開催しているそうです
boundioは、さまざまなインターネットサービスに組み込めるクラウドAPI。プレゼン中、山本氏自身のiPhoneに向けて通信を行うデモンストレーションが行われました。現在、月1回、KDDIウェブコミュニケーションズにて勉強会を開催しているそうです

boundioは、インターネット電話機能を有する技術で、現在、⁠架電用API」⁠通話履歴取得用API」が無料版としてBeta公開されています(500ポイント分無料。詳細は公式サイトを参照⁠⁠。

電話をかけたり音声を再生できる他、合成音声の再生も行えるため、たとえばECサイトへ組み込んだり、自社のSNSと連動した機能強化、サーバ監視の自動応答システム構築など、さまざまな利用シーンで活用することが可能です。開発言語として、PHP/Perl/Ruby/Javaに対応しており、デベロッパーツールが配布されています。今春、正式版として公開される予定とのことです。

セッション3:KDDIウェブコミュニケーションズのデザインチームにおけるモチベーション復活劇

後半戦1つ目は、KDDIウェブコミュニケーションズSMB事業本部事業本部長 高畑哲平氏による「KDDIウェブコミュニケーションズのデザインチームにおけるモチベーション復活劇」と題したセッションです。

高畑氏自身が責任者としてチームを編成し、そこで経験したチームビルディングの難しさ、それに対する解決のアプローチを赤裸々に語りました。マネジメントの立場にいる人にとってとても参考になった内容でした
高畑氏自身が責任者としてチームを編成し、そこで経験したチームビルディングの難しさ、それに対する解決のアプローチを赤裸々に語りました。マネジメントの立場にいる人にとってとても参考になった内容でした

このセッションでは、同社が数年前に経験したWebデザインチーム内のモチベーション低下、そこから生まれた問題、解決に向けた課題の洗い出し、解決へのアプローチ、チーム再編とメンバーのモチベーション向上までのアプローチを、実際に取り組んで実践した手法とともに紹介しました。

冒頭、高畑氏が参加者に向けて「今、仕事が楽しいと思う人はどのぐらいいますか?」と問いかけると、会場内ではほんの数名しか手が挙がりませんでした。参加者の多くが、何かしら仕事に対する悩みや課題、不安などを感じていることが多かったようです。その反応を見て「そうは言っても仕事が楽しいことが良いはずです。私たちのチームでは、実際に起きてしまった問題を直視し、それを解決し仕事を楽しくすることを実現するために、いろいろな取り組みを行いました」と、セッションを続けていきました。

同社のWebデザインチームは、数年前はどうやってもうまく回らないケースが頻発し、加えて限られた人材リソースによる業務圧迫といった負のスパイラルに陥ってしまったと高畑氏は振り返ります。また、同社の事業において、ソリューション開発とWebデザイン・Web制作の関係が受発注の関係になってしまっていたこと、それによる(Webデザインへの)軽視が起きていたことも問題として掲げました。

そこでまず取り組んだことの1つとして、配置すべき人材の適性調査だったそうです。具体的にはYG性格検査(矢田部ギルフォード性格検査)と呼ばれる検査方法を採用し、チーム内のメンバーに実施、各人の個性・内面などを数値化し分析を行ったとのこと。

実際に当時のチームで分析したところ、リーダーに向かない人間をリーダーに配置してしまっていたことがわかったそうです。高畑氏はそのことを「当時はリーダーに向かない人間をリーダーにしてしまっていました。結果として、⁠向き不向き関係なく)仕事の成果だけを求めてしまい、その人物は仕事をやらされている感が強くなり、また、そのためチーム全体が機能しなくなったのです。役割を最優先に考えてしまっていたのですね」と振り返りました。

この検査をした後は、まず、チーム全員の資質を把握し、どういったポジションに適正があるか、その上で能力と突き合わせてチーム構成を変更を行い、

  • 主体的に変化できるようになった
  • アウトプットのスピードが向上した
  • サイトの数値結果が向上した
  • 社員ひとりひとりの精神的な状態が改善した

という効果が見られたそうです。

その他、前述したWebデザインへの軽視については、中途として採用したWebデザイナーに社内向けのプレゼンをしてもらったとのこと。

「⁠⁠Webデザイナーから)社内のエンジニアに向けてWebデザインの勉強会を開催するなど、Webデザインの意義や価値、Webデザイナーの地位向上に向けた施策を行うことで改善に取り組み、今まさにその成果が見えてきています」と高畑氏はコメントしました。

最後に「人は感情を持った生き物です。ですから、⁠数字や役割だけでみなすのではなく)人としてどういう仕事をするのか、できるのかを考えることが大切です。そして、モチベーションを上げるために、その根底にある⁠納得感⁠をどれだけ共有できるかがとても大切になります」とまとめました。

セッション4:Webデザインのウソ・ホント~Webらしくデザインするためのヒント

トリのセッションを務めたのは、couldをはじめとしたブログ、ソーシャルメディアでの発信などで有名なWebコンサルタント長谷川恭久氏です。

長谷川氏のセッションは、Webデザインの本質について、身近にあるキーワードを体系的にまとめる形で行われました。1つ1つの意味を知ること、Webで何がデザインできるのか、Webデザイナーとして何をするのか?について考えるきっかけが得られる内容でした。また「コミュニティの重要性」を強く訴えていたのが印象的でした
長谷川氏のセッションは、Webデザインの本質について、身近にあるキーワードを体系的にまとめる形で行われました。1つ1つの意味を知ること、Webで何がデザインできるのか、Webデザイナーとして何をするのか?について考えるきっかけが得られる内容でした。また「コミュニティの重要性」を強く訴えていたのが印象的でした

今回の発表では「Webデザインのウソ・ホント」と題し、今のWeb業界、Webデザインにおいて注意・意識しておきたいポイント、誤解、また、普遍的な考え方を、同氏ならではの視点でまとめました。

まず、最初にウソとして挙げたのが以下の4つ。

  • 見た目
  • コントロール
  • ピクセルパーフェクト
  • ページ

ウソと表現するとドキッとする方もいらっしゃるかもしれませんが、長谷川氏が伝えたかったのは、

  • Webは思い通りの見た目を表現できるものではない→多様なスクリーンへの表示が可能である
  • Webはコントロールしきれるものではない→ユーザはデザイナーの意図したどおりに使うとは限らない
  • ピクセルパーフェクト→デバイスの多様化による画面サイズの変化、そこから生まれる表現の(狙いの)齟齬
  • Webはページの集まりではない→情報がよりセマンティックなものへ

ということ。

いずれも技術進化によって生まれた問題でもあるとも捉えることができます。その中で、たとえば、ピクセルパーフェクトに関しては、⁠ピクセルを意識するよりも、全体のバランスや調和を考える」といったことや、⁠ユーザの使い方を(デザイナー自身が)想定できないことを前提に、コントロールに関する余地を空けておく」など、突き詰めるだけではなく、視点を変えたデザインを行うことの大切さを述べました。

一方のホントとして挙げたのは次の4つです。

  • 標準技術
  • ツール
  • マークアップ
  • コミュニティ

この4つには、

  • 標準技術が整備されることで、デザインのスタイルがオープンかつシンプルになるということ
  • ツールを使うことはデザインをするうえでこれからも欠かせなくなる。⁠利用できるものをきちんと使い)クリエイティブを共有すること
  • コンテンツの意味付けとしてのマークアップを行うことが、Web、そしてその先にあるWeb以外への表現にも対応できるようになる
  • 最も大事なのはコミュニティ。リアルでもネットでも人とつながり、ネットワークを作ること、コラボレーションすることが大切

という意味が込められていました。

まとめとして「ウソを改めて考えてみて、WebをWebらしくデザインするにはどうするか。また、⁠日々変化し続ける環境において)デザインの定義を変えながら再定義をし、生活の一部になっているWebを自分自身で考えて見ること。そこからデザインに対するモチベーションが生まれるのではないでしょうか」と、Webデザイナーとしての⁠当事者意識⁠を持ってWebに向き合うこと、それこそがモチベーションアップの最大のポイントであるとして、最後のセッションを終えました。

本日登壇したスピーカーの面々
本日登壇したスピーカーの面々

高松から全国へ、全国から高松へ

今回のCSS Niteは「モチベーションアップ」という非常に抽象的かつ概念的なものがテーマとなっていました。そのため、どのセッションもいわゆる「このとおりやればこうできる」という内容とは異なり、参加者自身がどう捉え、それをどう考えてつなげていくかが重要になるものだったと感じています。だからこそ、Twitterでの反応(CSS Nite in TAKAMATSU, Vol.6 - Togetter)などを見ても、さまざまなツイートが上がったのだと思います。

また、今回のCSS Niteは地元香川以外に、近隣の岡山、大阪、また、東京、宮城、福島、青森まで、非常に多くの地域からの参加者が集まったことも印象的でした。

クロージングでは、さまざまな地域から参加した聴講者も壇上に上がり、それぞれの挨拶を述べました。この写真に移っているのはCSS Nite in AOMORIの主催者(左手前)をはじめ、宮城や福島からの参加者の皆さんです
クロージングでは、さまざまな地域から参加した聴講者も壇上に上がり、それぞれの挨拶を述べました。この写真に移っているのはCSS Nite in AOMORIの主催者(左手前)をはじめ、宮城や福島からの参加者の皆さんです

中川氏や筒井氏のセッションでも述べられていたように、これからは、東京という枠にとらわれない、地方だからこそできるWebデザイン、もっと言えば、地域や場所にこだわらないWebデザインということが求められていくのではないでしょうか。筆者自身も、東京のコミュニティに参加しながらも、より一層地方のコミュニティとの連携に関わり、gihyo.jpを通じて情報提供・情報共有を行っていきたいと考えています。

最後に、今回のイベントをきっかけに、参加者をはじめ多くのWebデザイナーのモチベーションが少しでも向上し、この先のWebデザインの可能性の広がり、その先にあるWeb業界全体のさらなる拡張・成熟につながっていくことを期待しています。

熱心に聞き入る聴講者
熱心に聞き入る聴講者

おすすめ記事

記事・ニュース一覧