プログラミング生放送勉強会 第16回@名古屋
先月、2012年5月19日(土)に株式会社エイチームのセミナールームで、コミュニティ「プログラミング生放送」によるIT・開発系イベント、プログラミング生放送勉強会 を開催しました。その模様をお届けします。名古屋での開催は3年目で3回目でした。
プログラミング生放送勉強会 は、IT・開発系であればノンジャンルのIT勉強会です。今回も、Qt や.NET Micro Framework とNetduino 、Silverlight 、Titanium Mobile など、いろいろな内容のセッションとなりました。また、デジタル一眼レフ入門というセッションも撮影スタッフにしてもらいました。
図1 会場の模様
当日は、30名の参加がありました。ライブストリーミングも行い、録画したセッションは、プログラミング生放送勉強会 2012年 で一覧を参照・視聴できます(niconicoのユーザーである必要があります) 。こちらもご利用ください。
Silverlight Go!
それでは、各セッション内容を簡単に紹介します。Silverlightを囲む会in名古屋 代表の加藤哲司(@iwiz_sophy )さんからは、Silverlight 5 の話です。
図2 Silverlight Go!
加藤さんには、Silverlight自身についてと、最新版のSilverlight 5の情報を紹介していただきました。Silverlight 5は、4からの変更点は少な目です。動作環境は、Internet Explorer 6のサポートが終了しました。サポート期間が10年近くありエンタープライズに向いているとのことです。
また、Silverlight 5の登場で懸念されていた、台湾のマイクロソフトで展開されているキャラクター「藍澤光」の4姉妹の家族構成は、無かったことになっている衝撃の事実の報告がありました。
Silverlight 5では、メディア関連の機能がいくつか追加されています。そのうちのひとつ、Trick Play というビデオの再生速度の変更できる機能について、デモとコードの解説をしています。複雑なコードを書く必要はなく数行で実現できます。デモでは、3DCGの表示も披露しています。
Silverlight 5に限らずC#・XAMLの組み合わせでは、データバインディングを活用し、最初は難しいかもしれないがMVVMというデザインパターンに果敢にチャレンジしてほしいとのこと。このほか、セッシ ョンでは、Silverlightの開発をはじめるにあたり、開発環境について詳しく説明しています。
Silverlight Go! プロ生勉強会 第16回@名古屋 #pronama ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17970505 JavaScriptを有効にしてください。
It’s Qt!
プログラミング生放送 名古屋支部長のYou&I(@you_and_i )さんのセッションは、アプリケーション・UI開発フレームワークのQt (キュート)の入門向けセッションです。
図3 It’s Qt
Qtについて、歴史から、主な機能、対応しているプラットフォーム、開発環境、ライセンスについて順に紹介しています。Qtは、C++クラスライブラリ―で、WindowsやMac OS X、Symbianなど複数のプラットフォームに対応しています。ライセンスは、商用ライセンスとOSSライセンス(GPL 3とLGPL 2.1)で構成されています。
Qtの環境を構築するには、Qt SDK の利用が便利とのこと。ライブラリーやツールの更新のアプリケーションもあり、メンテナンスも容易です。
セッションでは、Qt/C++と、Qt/QML(Qt Meta-Object Language)のデモを行っています。Qt/C++のほうは、簡単なブラウザアプリの作成を紹介しています。Qt/QMLでは、JavaScriptベースのスクリプトで記述できます。デモでは、Google Mapを表示するアプリを紹介しています。
Qtは、活発に開発が行われていて、OSS化され仕事の利用も容易になってきているとのことです。夏頃にはQt 5.0のリリースも予定されているようですので、今のうちにはじめてみてはどうでしょうか。
It's Qt! プロ生勉強会 第16回@名古屋 #pronama ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17980374 JavaScriptを有効にしてください。
Titanium Mobile実装最初の一歩 〜CommonJSや公式英語版のTipsポロリもあるかもよ〜
@leftyweapon さんからは、JavaScriptでネイティブのスマートフォンアプリが作れる、Titanium Mobile のセッションです。エンジニア経験はあるものの前職は人事で、Titanium Mobileを始めて2ヶ月ぐらいということでした。どのように勉強してきたかの経験談は、これから始める方へ参考になるかと思います。
図4 Titanium Mobile実装最初の一歩
Titanium Mobileの紹介と、勉強会開催時はTitanium Mobile 2.0のリリースから間もなく、2.0の機能や、新しく推奨されるJavaScriptでのアプリ作成の仕様、CommonJSについてもふれています。
コードを交えて、Titanium Mobileによる基本的なアプリの実装方法を紹介していただきました。これまでのTitanium Mobileでは、実行時にapp.jsというJavaScriptファイルにすべてのコードが展開される構成でしたが、CommonJSのモジュールという仕様を取り入れ、必要なときにロードできるようです。このCommonJSによるモジュールの作り方と呼び出し方についてもコードで紹介しています。
さらにいくつかのTipsの紹介、そして実際の環境でのデモを披露しています。Titanium Mobileの概要を知った後のステップとしてぜひ視聴してみてください。
Titanium Mobile 実装最初の一歩 プロ生勉強会 第16回@名古屋 #pronama ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17971033 JavaScriptを有効にしてください。
C#でDIYな生存戦略(?)
名古屋でNetduinoで遊ぶ会主催の @ukiki999 さんからは、小型機器向けのプラットフォームの.NET Micro Framework と、マイコンのNetduino のセッションです。
図5 C#でDIYな生存戦略(?)
はじめに、有名なオープンソースハードウェアのArduinoや、ARM搭載のマイコン、mbedについて簡単に紹介がありました。Anduinoやmbedでは、デバッグが不便とのこと。そこで、Netduinoの登場です。Netduinoでは、.NET Micro Frameworkを搭載し、マイコンであるのにVisual Studioで開発ができます。
.NET Micro Frameworkは、小型機器向けの.NET Frameworkです。現在のものは、オープンソースへ移行し、Apache License V2.0で提供されています。Visual Studio 2010やVisual Basicにも対応しています。
Netduinoもオープンソースハードウェアです。ファームウェアもオープンソースで公開されています。開発環境はVisual Studio 2010以降で、Express Editionも利用できます。開発言語は、基本的にC#を使います。Visual Studioでデバッグ実行も可能とのことです。
Netduinoのデモでは、温度に応じてサーモグラフ色をLEDで点灯する様子を披露しています。また、その構成についての説明や、実際にVisual Studioによるデバッグも説明していただいています。.NET Micro Frameworkを使うと、機種依存する部分はピン番号などの部分で、その他の部分は汎用的なコードで記述できるとのことです。
図6 実機デモ
C# で DIY な生存戦略(?)(1/2) プロ生勉強会 第16回@名古屋 #pronama ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17971101 JavaScriptを有効にしてください。
C# で DIY な生存戦略(?)(2/2) プロ生勉強会 第16回@名古屋 #pronama ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17978226 JavaScriptを有効にしてください。
デジタル一眼レフ入門
わんくま同盟 のりょーいち(@ryoichi )さんには、デジタル一眼レフについて、始めたばかりの人・始めようと思っている人向けに話していただきました。
最近のプロ生勉強会では、勉強会の模様を撮影し、後日 参加者に写真を共有しています。今回は、りょーいちさんに写真係りとしてデスマーチの中、東京から参加してもらい、セッションも担当してもらいました。
図7 デジタル一眼レフ入門
セッションは、簡単な一眼レフの紹介の後、実際に撮影した写真を見ながら、レンズについてなど紹介しています。セッションで使用している写真は、flickr に公開されています。併せてご覧ください。
デジタル一眼レフ入門。 プロ生勉強会 第16回@名古屋 #pronama ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17978533 JavaScriptを有効にしてください。
プロ生勉強会では、異色のセッションでしたが、人気のセッションとなりました。
ライトニングトーク “RubyMotionを使ってみた”
セッションの最後には、参加者の方にライトニングトークをしていただきました。むらじゅん(@murajun1978 )さんには、RubyMotion について熱く語っていただきました。
RubyMotion を使ってみた プロ生勉強会 第16回@名古屋 #pronama ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17978685 JavaScriptを有効にしてください。
おわりに
今回 参加していただいた皆様、ありがとうございました。今後もプログラミング生放送勉強会は、各地で開催を予定していますので、参加お待ちしています。
プログラミング生放送の情報は、コミュニティページ とBlog 、そしてTwitter で配信しています。こちらもチェックしてくださいね。
また、プログラミング生放送は、IT勉強会スタンプラリー に参加しています。今回の勉強会は、スタンプラリー対象の勉強会でした(図8 ) 。詳しくは、IT勉強会スタンプラリーのWebサイトと、gihyo.jpのインフォメーション を確認してください。現在では50以上のコミュニティが参加しています。参加コミュニティも募集中です。
図8 IT勉強会スタンプラリーの実施