2月22~23日に明星大学(東京都日野市)で開催された「オープンソースカンファレンス2013 Tokyo/Spring」内で、「第8回 日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞」の授賞式が開催されました。
第8回受賞者
日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞は、日本OSS推進フォーラムが主催するアワードで、優れたオープンソースソフトウェアの開発や普及に貢献した個人・グループを表彰するもので、本年で8回目となります。1月27日より2月11日までの推薦期間に、広く一般より候補者を推薦していただき、その後の審査委員会にて受賞者が決定いたしました。今回の受賞者は以下の方々になります(敬称略)。
OSS貢献者賞 |
- とみた まさひろ
- 小林 哲之
- 半田 哲夫
- 吉田 浩平
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OSS奨励賞 |
- 青田 直大
- 櫛井 優介
- YAPC::Asia Tokyo運営などコミュニティサポートを実践
- 斯波 健徳
- Spiderの開発やmroongaの開発メンテナンス
- 増井 雄一郎
- 結城 洋志
- 吉川 拓哉
- オープンソースカンファレンス事務局
- OSS情報の発信の場を提供やOSS関係者の連携に貢献
- groonga開発チーム
- 特定非営利法人TOPPERSプロジェクト
- 組み込みソフトウエアを開発する産学官連携のプロジェクト
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授賞式
授賞式は、まずは審査委員長である早稲田大学の筧 捷彦さんの総評から始まりました。今回の審査委員会は大変に白熱し、予定時間を大幅にオーバーしてようやく決定したということです。あまり知られていなかった多くの新しい人達が、候補に多数入っていたのが印象的だったというお話でした。
続いて、OSS貢献者賞・OSS奨励賞の授賞式に移ります。今回は貢献者賞受賞者のうち、半田哲夫さん、吉田浩平さんのお二人が授賞式に参加していただけました。受賞者には記念の盾と副賞が授与されました。
奨励賞受賞者には、記念の賞状と副賞が授与されました。
なお、受賞者の皆さんには以下の副賞が贈呈されました。このうちKindle/kobo はLinux Foundationさまの、Intel NUCはNTTデータさまの、電子書籍は達人出版会、アスキー・メディアワークス、技術評論社の各社さまの提供によるものです。
- OSS貢献者賞
- 記念盾
- Kindle Whitepaper
- 電子書籍1冊
- Intel NUCセット
- OSC懇親会ご招待
- LinuxCon/CloudOpen Japan 2013ご招待
- OSS奨励賞 (個人)
- 記念賞状
- kobo Touch
- 電子書籍1冊
- OSC懇親会ご招待
- LinuxCon/CloudOpen Japan 2013ご招待
- OSS奨励賞(団体)
- 記念賞状
- OSC懇親会ご招待
- LinuxCon/CloudOpen Japan 2013ご招待
受賞記念プレゼンテーション
続いて貢献者賞を受賞したお二方による記念プレゼンテーションが行われました。
半田哲夫さんは、Linuxのセキュリティ拡張であるTOMOYO Linuxの開発で貢献者賞を受賞されました。
半田さんは、自分の性格を警戒心が強いと分析しており、特別好きというわけではないセキュリティ分野をやっているのは、その警戒心と集中力を生かせる分野だからとのことです。
吉田浩平さんは、OSSのオフィススイートであるOpenOffice.orgの開発に参加し、現在はLibreOfficeの表計算ソフトであるCalcのメイン開発者として活躍されています。Calcも、歴史のあるソフトウェアの常として内部は古い設計の部分が随所に残っており、それをモジュール化と外部ライブラリ化を進めることで、より高速動作し、よりメンテナンスしやすくするのが当面の目標だそうです。
来年に向けて
まだ決定ではありませんが、来年もおそらく第9回が開催されることになると思いますので、お近くにOSSの開発・普及に頑張っている人がいらっしゃいましたら、その時はぜひとも推薦をよろしくお願いします。
授賞式とOSC懇親会にて、筆者が撮影したその他の写真はこちらからどうぞ。