グレープシティ(株)は2014年11月27日(木)、エッサム本社ビル(東京都・神田)にて、「Forguncy使い方セミナー」を開催した。その模様をレポートする。
本セミナーではForguncyの開発チームメンバーに直接質問したり、利用環境に関する相談を行う時間を設けたので、以下のような方々も活用できた。
- 評価版をダウンロードしたものの使い方がいま一つわからない
- 自分でアプリを作ってみたがデータの連結がうまくいかない
セミナーは前半<基礎編>と後半<実践編>に分けて行われた。
前編のデモなどと、後編のハンズオンは、同社の八巻雄哉氏が講師を務めた。
「Forguncy」とは
グレープシティ(株)の「Forguncy」(フォーガンシー)は、2014年10月15日(水)に発売された、Excel方眼紙として作成されたExcelファイルを取り込み、同製品内部のDBでデータを管理し、Webアプリにすることができる開発/運用環境。
セミナー前半<基礎編>
Forguncyの評価版をインストールした方々は参加者のうち、約7割だった。
前半の<基本編>では、Forguncyの基本的な操作方法をデモを交えて紹介した。
Forguncyのインストーラは、開発環境と、Webサーバ(運用環境)の2種類がある。開発ツールで開発し、Forguncy専用Webサーバに発行する。そのForguncy専用Webサーバ上でユーザがアプリケーションを使用する。
Forguncyアプリケーションには、アプリケーションごとにDBが内蔵されている。ユーザ管理機能も持っている。Forguncy専用Webサーバにいくつもアプリケーションを発行できるが、同様にアプリケーションごとにデータベースを持つことができる。
講師の八巻氏はForguncy開発ツールの画面を表示した。見た目や操作はExcelの画面と同じようにできる。開発環境にもテスト用のForguncy専用Webサーバが内蔵されているので、デバッグ実行が可能である。
一般的な会社の中には大量のExcel資産があると考えられる。そのExcel資産をForguncyにインポートすると、レイアウトだけでなく、数式やセルの書式設定もインポートされる。Forguncyの開発環境で発行してForguncy専用Webサーバで開くと、Webページになっても、書式や数式が反映されていることがわかる。Webページで値を変えると、数式が反映され、値も変わる。
ここでテーブルと言う概念が出てくる。Excelのテーブルを選択してDBにインポートできる。ここで、そのデータをどのように画面に出すのか? Forguncyの開発環境で「注文」「注文日」「送り先データ」と言うテーブルをドラッグアンドドロップすると、書式に沿って表示される。
これで、たとえばお見積書の、会社名から引っ張ってきた送り先住所や、注文一覧を表示することができる。ページ遷移でお見積書を作成することもできる。
その他の機能として、Excelエクスポートボタンを押すと、ExcelなしでExcelファイルとして保存することができる。これで、取引先にメールでファイルを送付したり、印刷する際にはExcelの機能で柔軟に対応できる。
リストビューの高さはWebページではスクロールして表示できるが、Excelではできない。そこで設定で、全部書き出すこともでき、ページを分けて書き出すこともできる。
セミナー後半<実践編>
後半の<実践編>では、簡単なサンプルアプリ「見積書発行システム」をゼロから作る過程を解説した。参加者は、持参した、もしくは会場に用意されたノートPCで、その場で実際に手を動かして、ハンズオンでアプリ作成を体験した。
ハンズオンの資料は以下の5種類。ハンズオン用のExcelファイルは、後日ダウンロードできるようにするとこのと。
- 1番目:Excelファイルのインポート
- 2番目:請求書一覧画面の作成
- 3番目:請求書詳細画面の作成
- 4番目:請求書編集画面の作成
- 5番目:請求書登録画面の作成
1番目から順に講師の八巻氏の指導により進められた。まず成果物のForguncyアプリケーションを紹介した。請求書一覧から会社名を選択すると、その会社の請求書一覧が表示される。新たに請求書を作成することもできた。ハンズオンではExcelファイルのインポートを行っていった。
2番目では、請求書一覧画面の作成を行った。開発環境で適宜セルを選択してセルの結合をした。リストビューの作成では、領域を選択し、リストビューとして設定を行った。また請求書番号をハイパーリンクのセル型に設定し、これでページの遷移などを設定できた。
3番目では、請求書詳細画面の作成を行った。元のExcelファイルは複数のシートでできている。シート間参照もできる。しかし、Forguncyではシート=画面なので、テーブルに対してデータを引っ張ってくるようにする。「請求書→会社ID→会社名」とナビゲーションウィンドウからドラッグアンドドロップで引っ張って来てセルに持ってくることができる。リストビューの設定としては、請求書の明細を選択しても可能で、ナビゲーションウィンドウからドラッグアンドドロップしても可能。その後、ヘッダの項目名に合った項目をナビゲーションウィンドウからドラッグアンドドロップすることで、項目を設定できる。
4番目では、請求書編集画面の作成を行った。概要としては、3番目までは表示するだけだったが、4番目では編集することができるようにする。
ハイパーリンクを作成する。コマンド画面から設定したハイパーリンクの動作を設定できる。ページ遷移も設定できる。コンボボックスから選択できるようにする。それにつれて他の項目も、同じテーブルの別のフィールドを選択して表示させることができる。
なお、5番目は時間切れのため、ここでハンズオンは終了となった。
質疑応答
質問をする方が多数おり、Forguncyへの関心の高さが伺えた。
- Forguncy(フォーガンシー)特設サイト
- URL:http://www.forguncy.com/
- グレープシティ(株)
- URL:http://www.grapecity.com/