FreeBSD Daily Topics

2008年6月17日Verio Long Live FreeBSD登場、Linux Opera 9.5登場(アップデート注意)、X.Org脆弱性修正、Apple WebObjects登場、Bacula最新版、BSD cpioデフォルトへ、他多数]

heads-up

Long Live FreeBSD

NTT/VerioのサイトにVerio FreeBSD VPS and MPS: Infrastructure to build on - Long Live FreeBSDが登場しました。FreeBSDインフラストラクチャを提供することを喧伝するためのサイトで、長期に渡ってスケーラブルでセキュリティ対策が実施されたFreeBSDインフラストラクチャを提供するとしています。

興味深いのは同サイトでFreeBSD VPNとFreeBSD MPSのホワイトペーパが公開された点にあります。Verio(NTT Communications)は、BSDCan2008同社のFreeBSDリソース制御技術やFreeBSDへのマージについて発表するなどコミュニティとの連携を強めています。
 Verio FreeBSD VPS and MPS: Infrastructure to build on
図 Verio FreeBSD VPS and MPS: Infrastructure to build on

src

BSD cpio

current - BSD cpioがシステムのデフォルトcpio(1)コマンドに設定されました。WITHOUT_BSD_CPIOを設定しないかぎりBSD cpioがデフォルトのコマンドとしてビルドされインストールされます。WITH_GNU_CPIOが設定されている場合は、BSD cpio(1)がインストールされているいないに関わらず、GPL cpio(1)がビルドされデフォルトのcpio(1)としてインストールされます。

BSD grep

current - システムのGPL grep(1)コマンドをビルドしないようにするためのオプションWITHOUT_GNU_GREPが新しく追加されました。同オプションを設定してビルドするとベースシステムにGPL grep(1)がインストールされなくなります。これはPorts Collectionに用意されているBSD grep(textproc/bsdgrep)を活用しやすくするための目的で追加されました。

ports

www/linux-opera

Linux Operaのportが9.5へアップグレードされました。9.2.xから9.5.xへのアップグレードで多くの変更が行われています。キーボードショートカットの変更、新しいストレージとインデックスフォーマットを採用したメールとフィード、新しいsearch.iniの採用など多岐に渡ります。変更の詳細はChanges in Keyboard Shortcuts Between Opera 9.27 and Opera 9.50Opera 9.5 for Linux Changelogをご覧ください。

どのような影響がでるかわからないため、/usr/ports/UPDATINGでは次のようにLinux Operaディレクトリのバックアップを取っておくことを推奨しています。 Linux Opera設定ファイルのバックアップ # cp -Rp ~/.linux-opera ~/.linux-opera-bak GTK+に関係した未定義シンボルエラーが表示されるのは新しいlinux-gtk2 portが用意されていないためです。その場合、アドレスバーに'opera:config#FileSelector|DialogToolkit'を入力して'Dialog Toolkit'の値を0から1へ変更してみてください。0が自動検出、1はQt、2はGTK+を表しています。 また、今回のportでは試験されていないもののJava 6プラグインのサポートが追加されました。
X.Org

X.Orgのサーバサードコードにおけるいくつかのエクステンションに複数の脆弱性が発見されました。この脆弱性をついてオーバーフローを引き起こされるとXサーバがクラッシュするほか特定の条件下でマシンコードを実行される可能性があります。root特権が不要な動作しているサーバであっても脆弱性を利用してroot特権を取得される可能性があります。Xサーバへの接続を確立するか、Xサーバが動作しているマシンにログインすることで同脆弱性が利用できるようになります。X.Orgをインストールしている場合には迅速に修正版(x11-servers/xorg-server 1.4.2)へアップグレードを実施してください。

Apple WebObjects

Apple WebObjectsデプロイメント環境の構築に要求されるいくつかのportがPorts Collectionへ追加されました。追加されたのはApple WebObjectsアプリケーションデプロイメント環境(www/webobjects⁠⁠、高性能スケーラブルSQL92互換RBDMS FrontBase(databases/frontbase⁠⁠、FrontBase JDBCドライバ(databases/frontbase-jdbc⁠⁠、OpenBase JDBCドライバ(databases/openbase-jdbc⁠⁠、WebObjects WebServerアダプタコレクション(www/woadaptor, www/woadaptor-cgi, www/mod_webobjects)などです。

textproc/bomstrip

テキストファイルからUTF-8 BOMバイトを取り除くツールアプリケーションbomstripのportが新しくPorts Collectionに追加されました。bomstripでは多くのプログラミング言語で同機能が実装されています。

sysutils/bacula-server
sysutils/bacula-docs

エンタープライズレベルのバックアップソリューションBaculaのportが2.4.0へアップグレードされました。

net/httpry

HTTPトラフィックをロギングしシリアライズされたパケットスニッファを表示するように設計されたアプリケーションhttpryのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。分析のみならずキャプチャやパース、トラフィックのログ取りなどを実施できます。リアルタイムにキャプチャして分析できる他、後からまとめて処理を実施することもできます。

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