先日の本コラムでLinus Torvaldsが次のLinuxカーネルのバージョニングを悩んでいるというニュースをお伝えしたが、どうやら悩む時間は終わったようだ。2月22日(米国時間)、Linusは次のカーネルのリリース候補版として「Linux 4.0-rc1」を公開した。つまりLinux 3.19の次はLinux 4.0が登場することになる。
- LKML: Linus Torvalds: Linux 4.0-rc1 out..
メーリングリストに投稿されたLinusのコメントによれば、「どうやらみんな4.0のほうが好きみたいだね。3.20のほうがいいというユーザも、4.0になることに大きな反対はしていない」という結論に落ち着いたようだ。
4.0のようなメジャーバージョンアップを意識させるようなナンバリングは、「大幅な機能変更や旧バージョンとの互換性がなくなることをイメージしてしまうのでは」という意見もあったが、Linusは「(Linuxのカーネル開発においては)そういうリリースは永遠にやらない。4.0になるからといって、いままでと開発のやり方は何も変わらない。単に数字をすっきりさせただけ」と明言している。
なお、Linux 4.0ではライブパッチ機能の実装が期待されているが、Linusは「それもニュースだけど、僕にとっては仮想マシンのクリーンアップ機能やページテーブルのハンドリングにおけるNUMAとPROTNONEの統合のほうが興味がある」ともコメントしている。Linusが好むと好まざるとにかかわらず、結局のところLinux 4.0は注目されるバージョンになることは間違いない。