Debianプロジェクト2年ぶりの新バージョンとなる「Debian 8 "Jessie"」が4月25日(米国時間)、予定通り正式にリリースされた。Debian 8は今後5年間に渡ってサポートが続けられることになる。
- Debian 8 "Jessie" released --Debian.org
Debian 8における最大の変更点はデフォルトの起動システムにsystemdが採用されたことだ。プロジェクト内では反対意見も多かったsystemdへの移行だが、これにより起動スピードは大きく向上している。また前バージョンのDebian 7 "Wheezy"からサポートされたUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)の改善も進んでいる。
Debian 8には4万を超えるソフトウェアパッケージが収録されているが、主なものは以下のとおり。
- Linux 3.16.7-ctk9
- GNOME 3.14
- KDE 4.11.13
- Xfce 4.10
- GCC 4.9.2
- LibreOffice 4.3.3
- Xen 4.4.1
- Apache 2.4.1
- PostgreSQL 9.4.1
- MariaDB 10.0.16
- Python 2.79/3.42
- Perl 5.20.2
- PHP 5.6.7
- OpenJDK 7u75
サポートアーキテクチャは32ビットのIA-32(i386)、64ビットのx86-64(amd64)のほか、IBM PowerPC、MIPS、ARMなど全部で10のアーキテクチャに対応。ARMサポートでは今回、64ビットの「AArch64」を新たに追加している。
今後、数年に渡って数多くのLinuxディストリビューションのベースとなるDebian 8 "Jessie"だけに、リリース前から注目度は高かった。いくつかのプロジェクトではすでにJessieをベースにしたディストリビューションが開発中で、「Q4OS 1.2」のようにJessieリリースの翌日に公開したディストロもあり、しばらくは"Jessieラッシュ"が続きそうだ。