GTKベースの軽量デスクトップ環境「LXDE」をQtに移植したオープンソースプロダクト「LXQt」が、約11ヵ月ぶりにメジャーアップデートバージョン「LXQt 0.11.0」をリリースした。当初の予定より遅れた公開となったが、そのぶん多くの変更が実施されている。
- Release LXQt 0.11
LXQt 0.11.0のおもな変更点は以下の通り。
- デフォルトウィンドウマネージャ「Openbox」用の設定ファイル「~/.config/openbox/lxqt-rc.xml」が利用可能に
- タスクバー「LXQt-Panel」でのマルチモニタサポート
- ディスプレイの明るさを調整するツール
- ファイルマネージャ「PCManFM-Qt」の改良
- サウンドシステム「PulseAudio」の設定ツール「pavucontrol-Qt」
LXDEよりも軽量でパフォーマンスにすぐれているとして、Ubuntu、Debian、OpenSUSE、Fedora、Arch LinuxなどメジャーなディストリビューションによるLXQtの採用ケースがここ1年ほど急速に増えている。プロダクトへの期待値の上昇とともに開発への注目度も高まり、その裏返しとして開発スピードの遅さがたびたび指摘されてきた。2015年11月以来、約1年越しのアップデートとなったLXQtだが、今後は多くのオープンソースプロジェクトで見られるような"6ヵ月に一度のアップデート"といった定期的なアップデートは「LXQtの開発方針と合わない」ことから行わないとしている。