Linus Torvaldsは8月26日(米国時間)、次期Linuxカーネル「Linux 4.19」の最初のリリース候補版である「Linux 4.19-rc1」を公開した。
- Linux 4.19-rc1 : Linus Torvalds
Linux 4.19に関してLinusは「これまででもっとも大きなリリースだったLinux 4.9ほどではないが、それに次ぐLinux 4.12やLinux 4.15に並ぶ大きなカーネル」とコメントしており、8月12日にリリースされたLinux 4.18よりも変更点がかなり多くなることが予想される。
また、今回のLinux 4.19-rc1では「L1 Terminal Fault(L1TF)」または「Foreshadow」と呼ばれるハードウェア脆弱性の修正が含まれている。L1TFはSpectreと同様にIntel x86系CPUの投機的実行にまつわる脆弱性で、すでにCanonicalやRed Hatなどは個別に対応済みだが、Linux 4.19ではカーネルでサポートされることなる。Linusは「今回のマージウィンドウはややフラストレーションがあった」としているが、そのイライラの原因がこのL1TFへの対応にあったようで、問題点は比較的早く指摘されていたにもかかわらず、パッチがなかなか公開されなかった不満をにじませている。
開発が順調に進めばLinux 4.19は2018年10月中旬ごろのリリースになるとみられている。