Fedoraプロジェクトは10月27日(米国時間)、「Fedora 33」の正式リリースを発表した。デスクトップ版の「Fedora Workstation」、サーバ版の「Fedora Server」に加え、「Fedora IoT」が正式エディションとして用意されている。
- Fedora 33 is officially here! -Fedora Magazine
Fedora 33のデフォルトデスクトップ環境は9月にリリースされた「GNOME 3.38」で、リリース時点ではカーネルに「Linux 5.8」を採用しているが、最新版である「Linux 5.9」へのアップデートも予定されており、現在テスト中だという。また、かねてからの決定通り、デスクトップ版のデフォルトファイルシステムがext4からBtrfsに変更されている(サーバ版はXFS)。
今回、正式な新エディションとしてリリースされたFedora IoTは名前の通り、IoTおよびエッジコンピューティングにフォーカスしたエディションで、APIによるセキュリティや暗号機能をハードウェア非依存で提供することを目的としたオープンソースのイニシアティブ「PARSEC(Platform AbstRaction for SECurity)」をサポートしている。
また、コンテナベースのワークロードに特化した最小構成のエディション「Fedora CoreOS」は約2週間に一度の頻度でアップデートされているが、提供されている3つのストリーム「stable(安定版)」「testing(テスト版)」「next(将来に向けての実験的なバージョン)」のうち、nextストリームはすでにFedora 33をベースにしており、stableおよびtestingに関しても近日中に続く予定だ。なお、Fedora 33にアップデートされたFedora CoreOSおよびクラウド用イメージの「Fedora Cloud Base Image」はAWSマーケットプレイスでも一般提供が開始される予定となっている。