6月27日にLinux 5.13が無事にリリースされてから1週間が経過し、カーネル開発者たちの多くはすでに次期カーネルとなる「Linux 5.14」へと作業をシフトしている。すでに多くのアップデートが確定しているが、新規ドライバの追加のほかに、サポートを終了する機能の削除も行われる。
Linus Torvaldsは6月28日、カーネルソースツリーにカーネルメンテナーのJens Axboeによるパッチをマージし、約4万1,000行ものレガシーIDEコード(/dev/ide)を削除、旧式のIDEドライバのサポートを終了することを明らかにしている。
- Merge tag 'for-5.14/libata-2021-06-27' of git://git.kernel.dk/linux-block -Linus Torvalds
カーネルからレガシーIDEコードを削除する取り組みは、2019年7月にリリースされた「Linux 5.2」のころから始まっており、ちょうど2年をかけて作業が完了することになる。
現在、LinuxカーネルにおけるIDEデバイスのサポートはほぼlibataベースのドライバでカバーされており、レガシーIDEデバイスとしてまだ人気が残る「Motorola 68000(m68k)」(旧世代のMacintoshなど)のドライバも6月10日にlibataサポートとなったため、レガシーIDEコードをカーネルに残す必要がなくなったことで今回のマージに至っている。