Ubuntu Weekly Topics

2008年11月7日号Ubuntu 8.10 日本語 Remixのリリース、関西オープンソース 2008、Full Circle Magazine 第18号、Jaunty Jackalope

Ubuntu 8.10 Desktop 日本語 Remix

10月31日にUbuntu 8.10 Desktop 日本語 Remixがリリースされました。日本語 Remixは、Ubuntu 8.10をベースに日本語環境独自の修正を加えたパッケージが含まれており、LiveCD環境でも日本語インターフェースや日本語入力を利用することが可能です。

日本語版リリースノートには日本語環境独自の注意点も掲載されていますので、インストールされる前にそちらもご確認ください。なお、Ubuntu 8.04までの「日本語ローカライズドCD」という名称は、他のカスタマイズディストリビューションと表記をあわせるためにも「日本語 Remix」に変更されました。

関西オープンソース 2008

以前にもお伝えしましたが、Ubuntu Japanese Teamは今週末に大阪南港ATCで開催されている関西オープンソース 2008の、8日(土)の展示とステージ企画に参加します。ステージ企画では16:05頃からJapanese Teamの水野さんがUbuntu 8.10ほかもろもろと題したUbuntuの紹介を行う他、展示企画でもUbuntuをインストールしたPCの展示やリリース直後のUbuntu 8.10の紹介を行う予定です。質問なども受け付けておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。

また関西オープンソース終了後、関西Debian勉強会と共同で懇親会を行うこととなりました。詳しいことは、リンク先をご確認ください。

Full Circle Magazine 第18号が発行されました

11月2日にFull Circle Magazineの第18号が発行されました。次のトピックなどが掲載されています。

  • “コマンド⁠に関する初心者向けの簡単な解説の第5回。今回はaptitudeを使って端末からパッケージ管理(更新や検索、インストール、アンインストール)を行う方法を紹介しています
  • C言語のプログラミングについて解説する連載の第2回。今回は関数や条件文、各種ループなどの簡単な説明と実例の紹介が行われています
  • sshfsを使ったファイル共有の解説。若干の細かい設定が必要ですが、インターネット越しでも簡単に共有可能で、暗号化もされている手段としてsshfsを紹介しています
  • フォトレタッチソフトであるGIMPの使い方を紹介する記事の第7弾。今回は強力なフィルタ機能の紹介です
  • Ubuntu 8.10の紹介。ただしスクリーンショット等はアルファ版のものとなっています
  • Ubuntu上でも動作するFPSゲームとしてUrban Terrorを紹介しています
  • MOTUであるStephan Hermannへのインタビュー
  • 今月のTOP 5はマインドマップ用ツールの紹介です
  • 読者投稿コーナーやQ&A、その他連載記事

Jaunty Jackalopeの開発が始まりました

最新版であるUbuntu 8.10 "Intrepid Ibex"が先週リリースされましたが、Ubuntuコミュニティでは早くも6ヶ月後の4月23日リリースに向けて"Jaunty Jackalope"の開発作業が始まっています。

まずはリリーススケジュールアナウンスと開発ツール一式(toolchain)のアップデートが行われました。Debian unstableからのパッケージのインポート作業も開始し、今月20日には最初のテスト版であるAlpha 1がリリースされます。12月25日(予定)のDebianImportFreezeまでは、Debian unstableで更新されたパッケージがUbuntuにも自動的に反映されます。ただし、Ubuntu独自の修正が行われたパッケージ(バージョンに⁠ubuntu⁠という文字列が入ったパッケージ)については、手作業による修正点の反映が必要です。

今回は来年1月22日にUbuntu 8.04.2のリリースが控えていることもあって、Alpha 1と2のリリースが前倒しされています。Alpha 2リリース直前の12月8日から12日までの間に、カリフォルニアのMountain ViewでUbuntu Developer Summitが開催されます。UDSは、普段顔を合わせることの少ない世界中の開発者が集い、次期リリースに向けての計画や、実装すべきもしくは実装したい機能をあれこれと議論する場です。

それに先立ち11月3日から7日までの間に、Ubuntu Open Weekが開催されています。これは次期Ubuntuの開発を前にして、コミュニティに貢献したいと考えているユーザや、はじめて開発に直接関わりたいと思っているユーザ向けに、⁠Ubuntuをより良いものにするためには、どんな貢献ができるか・どのように貢献するか」を解説するイベントです。不具合の報告・修正方法、パッケージの作成、8.10の新機能、ubuntu-umpcの紹介など、開発期間の間に必要となるあらゆる情報が、その道のエキスパートによってIRC上で解説されています。ログはすべて上記サイトにて公開されていますので、今後も簡単に読むことができます。

Ubuntuの親元であるDebianは現在、Lennyのリリースに向けてリリースクリティカルなバグ(リリースまでに解決しなければならないバグ)の修正を集中的に行っています。そこで、Ubuntuの開発者たちもこれらのバグの修正を手伝い、ひいてはLennyの早期リリースに繋がるように、日曜の11月9日を⁠Debian RC bug day⁠と位置付けてDebian Developerと協力を行うよう呼びかけています。もちろんこの日以外であっても、バグの修正を行うことは可能です。⁠Debian RC bug day⁠は、Debianへの協力者を増やすためのきっかけを作ることも目的として開催されており、#ubuntu-motuでも質問やスポンサー探しを受け付けています。

Ubuntu Weekly Newsletter #115が発行されました

11月2日に、Ubuntu Weekly Newsletter #115が発行されました。

コミュニティニュース

Ubuntu 8.10がリリースされた話、Jaunty Jackalopeリリースに向けての話、Ubuntu Open Weekの話に加えて、Brainstormの話が紹介されています。

Ubuntuユーザのアイデアや要望を集める目的で2008年2月に開始されたBrainstormは、Ubuntu 8.10がリリースされる直前の10月半ばまでの結果をまとめ、報告しています。ユーザ数、アイデア数の推移や、投票数に対するアイデアのヒストグラム、投票傾向、カテゴリごとに分類した得票数の高いアイデア一覧など、これまでのBrainsormの成果が非常にわかりやすくまとまっています。

その他のニュース

インターネット上でUbuntuに言及する記事として、以下の記事が紹介されています。

  • Ubuntuの創設者であるマーク・シャトルワースと電話会談し、Canonical社への出資をあと2,3年は続けるであろうことを伝えるLINUX WORLDの記事
  • 海外ではUbuntu版も販売されている、Dell Inspiron Mini 12のレビューを行っているapc magazineの記事
  • Canonicalの事業開発部部長であるChris Kenyonが、Ubuntuの推定ユーザ数や開発者数、Canonicalの社員数などを述べているinternetnews.comの記事
  • Ubuntuを引き合いに出しつつ、Linuxが中小企業で採用されるかどうかを論じるLinux Todayの記事
  • リリースされたばかりのUbuntu 8.10について、簡単なレビューを行っているChannelWebの記事LINUX FORMATの記事polishlinux.orgの記事
  • Ubuntu 8.10のリリースとその変更点を紹介するLINUX JOURNALの記事
  • Ubuntuにおいて、報告された不具合がどのように扱われるかを簡単に紹介するe-linux.itの記事

今週のチュートリアル

英語フォーラムで紹介されている今週のチュートリアルは、Nautilusを使ってISOイメージファイルを簡単にマウント・アンマウントする方法です。sudoコマンドも使わず、ファイルを右クリックするだけでマウントできるスクリプトの作成方法が、スクリーンショット付きで詳細に解説されています。

この英語フォーラム、先週末に投稿数が600万を越え、今週末には登録メンバー数が70万を越えました。二月の時点で投稿数430万、登録メンバー数50万でしたので、投稿数も登録数も順調に増えているようです。

今週のセキュリティアップデート

10月29日から11月4日までに、下記のセキュリティアップデートが行われました。

10月30日
11月4日

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