第3回(authorize)に引き続き、MRTGのインストール方法を解説します。
cfgmakerを使う
MRTGがインストールされると、以下のプログラムが組み込まれます。
このcfgmakerは、MRTGの実行に必要なパラメータを出力してくれるPerlスクリプトです。cfgmakerは引数に監視対象機器のコミュニティ名とIPアドレスを@で結んだ値を渡して使います。
今、監視対象機器にはNET-SNMPがインストールされ、コミュニティ名が“HIMITSU”になっているとします。またIPアドレスは“192.168.1.208”とした場合、次のように実行します。
すると、以下のパラメータが表示されます。
もし、すぐにパラメータが出力されない場合は、コミュニティ名が誤っているか、snmpdデーモンが動作していない場合などが考えられますので、これらの点が正しいか確認してください。
パラメータが画面に出力されることが確認できたら、ファイルにリダイレクトして、パラメータファイル(mrtg.cfg)を作成します。
mrtg.cfgを修正する
今、リダイレクトで作られたmrtg.cfgは、実はまだ未完成で、このままでは使うことができません。このファイルに、MRTGが出力するデータを書き出すパスを記述する必要があります。
この指定には、“WorkDir:”というディレクティブを使います。なお、実際にデータを書き出すパスは、Webサーバで公開できるパスにしなければなりません。
このサーバにはApache 2.2.xが標準的な手順でインストールされているものとして話を進めます。このとき作られるドキュメントルートディレクトリの下にmrtgというディレクトリを作り、そこにMRTGのデータを書き出すことにします。
これでMRTGを実行することができます。
1回目の実行時には、以下のようなワーニングがでますが、これは正常です。
2回目の実行時にもワーニングメッセージがでますが、これも正常です。
3回目の実行時から、ワーニングメッセージがでなくなります。
cronで5分ごとに実行する
MRTGはデフォルトでは5分ごとにデータを収集するようになっているため、
のコマンドをcrontabで設定します。
出力結果
この実行によって、以下のファイルが作られます。
ブラウザで、
http://192.168.1.208/mrtg/192.168.1.208_1.html
にアクセスすると、図1のような図形が得られると思います(図1は、計測を始めてから1日ほど経過した状態です)。
次回は
これで、とりあえずはMRTGが動作できることが確認できました。ここまでもだいぶ道のりが長かったのですが、実際の運用ベースにするには、まだいろいろな設定が必要です。次回は、mrtg.cfgの設定項目について見ていくことにしましょう。