今回はUbuntu 24.
Snapパッケージ最新事情
なんであれ最新事情を追いかけるというのは難しいものですが、Snapパッケージのように個々のパッケージの事情からSnapそのものの更新情報、さらにUbuntuの開発動向と押さえるべきことが多岐にわたる場合はさらに難しくなります。
そのため、あくまで筆者が理解している出来事であるという注釈をつけ、きたる24.
アプリセンターの機能
第783回でも紹介したように、23.
図1が起動直後のアプリセンターです。ジャンルは左側に、個別のパッケージは右側に表示されます。ジャンルからインストールできるのはすべてSnapパッケージです。
Debianパッケージをインストールしたい場合は、
おそらくこのユーザーインターフェースは24.
また左下の
Snap版Firefoxの最新事情
そんなFirefoxも特にSnapのシステム自体に手を入れて、22.
地味なところでは、Firefoxから共有フォルダーへアクセスできるようになりました。
筆者が確認したところでは、事前にユーザー認証を通過しておく必要がありますが、NASサーバーにアクセスができています
とはいえ、正直なところ共有フォルダーへのアクセス機能の使いどころはよくわかりません。
メモ: より使いどころがありそうなLibreOfficeはこの機能に未対応のままです。共有フォルダーにアクセスできないオフィススイートの使いどころというのも率直なところよくわかりません。Flatpak版LibreOfficeにはこのような制限はないため、筆者はこちらを利用しています。
Snap版Firefoxに改善が見られるとはいえ、それでも何らかの事情で使いたくないという場合は、4 reasons to try Mozilla’s new Firefox Linux package for Ubuntu and Debian derivativesを参考に、メリットを理解した上で公式パッケージをインストールする手があります。
Firefoxの公式パッケージはリポジトリを登録した上で行います。24.
なお、もう2年近く前の記事ですが、第710回で解説したSnap版Firefoxを使用しないでやり過ごす方法もいまだ有効な手段です。
Snap版Steamのクオリティは?
アプリセンターはさておき、UbuntuソフトウェアではSnap版Steamの宣伝をよく見かけたものです
それはさておき、ではSnap版Steamで実際にゲームができるのでしょうか。もともとUbuntuというかLinuxで動作しているゲームであれば特に問題ありません。しかしWindows用のゲームがLinuxでも遊べるのがSteamの特徴であり、この特長を享受しようとすると問題が発覚します。
SteamではProtonという互換レイヤーを使用してDirectXのAPIをVulkanのAPIに変換しています。
Snap版SteamをインストールしてWindows用のゲームを起動してみますが、NVIDIAのプロプライエタリなドライバーを使用している場合は起動しません。libEGL_
またバグ報告もされています。ゲームではDirectXが初期化できないというエラーが出ています
あくまで筆者が試した限りですが、AMD RadeonとIntel Arcを追加のドライバーなしで使用した場合はゲームがプレイできます。
以前試したときはどのGPUでも起動しなかったので、状況は改善しているとはいえますが、シェアが高いNVIDIAのGPUだと非対応というのは、なかなかに厳しい状況です。もちろんRadeonやArcを買えば済む話ではあるのですが。
少し前にValve
Steamはたくさんのライブラリが必要なアプリケーションであり、1つインストールするだけでいいSnap版は魅力的です。ただ問題が多いことも事実で、第627回で紹介したようにコンテナに閉じ込めるなど他の方法も検討したほうがいいでしょう。
Snap版Visual Studio Codeで日本語入力
Snap版Visual Studio Code
最近は少なくなりましたが、システムにインストールされているプログラムを使用する拡張機能も少なからずあり、そういったものはSnap版VS Codeでは対応できません。
そう考えると、やはりオフィシャルパッケージ版を使うのがベストであるという結論に違いはなさそうです。