知りたい!サイエンス
こんなにわかってきた素粒子の世界
―知って面白い素粒子の不思議―
- 京極一樹 著
- 定価
- 1,738円(本体1,580円+税10%)
- 発売日
- 2008.9.26[在庫なし]
- 判型
- 四六
- 頁数
- 264ページ
- ISBN
- 978-4-7741-3624-0
概要
30年前にはほとんど交流のなかった素粒子と宇宙の科学は最近では非常に緊密になり,宇宙の創成や重力まで含めた理論が構築がされつつあります。素粒子が質量を持つために必要だと言われる「ヒッグス粒子」もまもなく発見されるでしょう。また理論的にも「超ひも理論」「ブレーン仮説」といった仮説が登場し,それらは加速器によって検証されようとしています。本書はそのような素粒子の世界を覗いてみます。物質は何からできているか,素粒子はどんなものかを,原子や分子のスケールから分かりやすく解説します。
こんな方にオススメ
- 科学,物理に興味のある方
- 物質がなにでできているのか興味のある方
- 素粒子について基礎から学びたい方
目次
第1章 素粒子の発見の歴史
- 1 素粒子とは何か
- 2 原子は何からできているのか
- 3 電子の発見と電気素量
- 4 放射線の歴史と功罪
- 5 原子の構造を探る
- 6 原子核の構造を探る
- 7 原子の放射性崩壊と半減期
第2章 量子論から量子力学へ
- 1 プランクの量子論(エネルギー量子化)
- 2 アインシュタインの光量子仮説
- 3 ボーアの量子論(原子模型)
- 4 物質の波動とは何か
- 5 量子力学の始まり
- 6 シュレーディンガー方程式の対象
- 7 波動関数の解釈と観測問題
- 8 ハイゼンベルグの不確定性原理
- 9 パウリの排他原理とは何か
第3章 量子力学から場の量子論へ
- 1 量子力学の相対性理論への拡張
- 2 ディラック方程式の意義
- 3 素粒子の右巻き・左巻きとは
- 4 場の量子論とは何か
- 5 場の量子論とファインマン図
- 6 核力と中間子論
- 7 ベータ崩壊とニュートリノ
- 8 ニュートリノの種類と特徴
第4章 クォークとレプトン
- 1 クォークやレプトンとは何か
- 2 クォーク模型とは何か
- 3 ストレンジ・クォークの登場
- 4 クォークの質量と素粒子の質量
- 5 カラーやグルーオンとは何か
- 6 残る3つのクォークとヒッグス粒子
第5章 CPの破れから標準理論を越えて
- 1 クォークの崩壊とB中間子
- 2 素粒子反応における保存量
- 3 CP対称性の破れの理論と実験
- 4 4つの力と標準理論
- 5 標準理論の構成と大統一理論への道のり
第6章 加速器入門
- 1 加速器とは何か
- 2 粒子のエネルギーと加速器のしくみ
- 3 完成間近の超大型加速器LHC