WEB+DB PRESS plus プログラマのための文字コード技術入門
- 矢野啓介 著
 - 定価
 - 2,838円(本体2,580円+税10%)
 - 発売日
 - 2010.2.18[在庫なし] 2014.12.10
 - 判型
 - A5
 - 頁数
 - 400ページ
 - ISBN
 - 978-4-7741-4164-0 978-4-7741-7087-9
 
概要
より深く知り、すぐ試し、上手に実装したい。プロの道を進む方々にお届けしたい「ベーシック」、WEB+DB PRESS plusシリーズ「技術入門」の第1弾です。
コンピュータにおいてテキストデータを扱う上で欠かせない文字コード。文字と符号(ビット組み合わせ)で形作られる文字コードの基本的な性質はシンプルです。しかし、文字コード、とりわけ日本語情報処理となると、数々の落とし穴が潜む、ときに専門的な知識が求められる、そのような難易度の高いイメージが漂うのはなぜでしょうか。その背景を探ると、文字コードとは切っても切り離せない「文字という存在、そのものの難しさ」「規格を含む過去の経緯の積み重ね」の影響が浮かび上がってきます。
本書では、文字そのものと、文字コードの歴史を少しずつ解きほぐしながら、文字コードの原則、変遷、おもな規格の要点をはじめとした基礎知識を丁寧に解説。さらに、Unicode、日本の文字コード規格、文字化けのメカニズム、コード変換の基礎、Java、Ruby 1.8/1.9での扱い、はまりやすい落とし穴とその対処など、広くソフトウェアエンジニアの方々、プログラマの方々へ、今知っておきたい技術情報を厳選してお届けします。
本書籍に関するお知らせ
こんな方にオススメ
- ソフトウェアエンジニアの方々
 - 日本語情報処理を扱うアプリケーションの開発者の方々
 - データフォーマットの設計にかかわる開発者の方々
 
目次
第1章 文字とコンピュータ
1.1 コンピュータで文字を扱う基本
- 文字コードとフォント
 - 図形を交換するのでなく、符号を交換する
 - 文字の形の細部は伝わらない
 
1.2 文字を符号化するということ
- コンピュータで情報を扱う基礎
 - 文字を符号化する例
 
1.3 文字集合と符号化文字集合
- 何文字必要か
 - 文字の集合
 - 文字の集合に符号を振る
- 符号化文字集合とは
 - 実用的な符号化文字集合の例
 - 一意な符号化 ――文字コードの原則
 
 - 符号化文字集合を実装するとは
- 文字化け
 - 外部コードと内部コード
 
 - 規格における定義 ――符号化文字集合、符号
 
1.4 制御文字 ――文字ではない文字
- 文字コードにあるのは文字だけではない
 - おもな制御文字
 
1.5 文字コードはなぜ複雑になるのか
- 文字コードを複雑化させる二つの理由
- 過去の経緯の積み重ね
 - 文字そのものの難しさ
 - 文字コードの複雑さを理解するために
 
 
1.6 まとめ
第2章 文字コードの変遷
2.1 最もシンプルな文字コード ――ASCII、ISO/IEC 646
- 7ビットの1バイトコードで文字を表すASCII
 - ASCIIの各国用の変種 ――各国語版ISO/IEC 646
- ISO/IEC 646とJIS X 0201
 
 
2.2 文字コードの構造と拡張方法を定める ――ISO/IEC 2022
- ISO/IEC 2022の登場 ――8ビットコード、2バイトコード
 - ASCIIを拡張する
 - 8ビットの使用 ――ISO/IEC 2022の枠組み、CL/GL、CR/GR
- 符号化文字集合の呼び出しの概念
 
 - 複数バイト文字集合
 - 符号化文字集合の組み合わせ・切り替え
- ISO/IEC 2022とエスケープシーケンス
 - ISO/IEC 2022と符号化方式
 
 
2.3 2バイト符号化文字集合の実用化 ――JIS X 0208、各種符号化方式
- JIS X 0208 ――漢字を扱う
 - 各種「符号化方式」の成立
- 1バイトコードに2バイトコードを組み合わせたい
 - Shift_JISやEUC-JP、ISO-2022-JPの登場
 
 - 東アジアでの普及
 
2.4 1バイト符号化文字集合の広がり ――ISO/IEC 8859、Latin-1
- ヨーロッパ各地域向けの文字コード
- ISO/IEC 8859、ISO/IEC 8859-1、Latin-1
 - 1バイト文字集合の乱立
 
 
2.5 国際符号化文字集合の模索と成立 ――Unicode、ISO/IEC 10646
- 世界中の文字を一つの表に収める
- ISO/IEC 10646とUnicodeの誕生と統合
 
 - Unicodeの拡張と各種符号化方式の成立 ――UTF-16、UTF-8
 - 国際符号化文字集合の現状
 
2.6 まとめ
- Column 字形と字体
 
第3章 代表的な符号化文字集合
3.1 ASCIIとISO/IEC 646 ――最も基本的な1バイト文字集合
- ASCIIとISO/IEC 646国際基準版
 - 各国版のISO/IEC 646
 
3.2 JIS X 0201 ――ラテン文字と片仮名の1バイト文字集合
- JIS X 0201の概要
- ラテン文字集合
 - JIS X 0201の片仮名集合、濁点・半濁点
 
 - ASCIIとの違い ――円記号とバックスラッシュ、オーバーラインとチルダ
 
3.3 JIS X 0208 ――日本の最も基本的な2バイト文字集合
- JIS X 0208の概要 ――ISO/IEC 2022準拠
- 符号の構造 ――2バイトのビット組み合わせ
 
 - 文字集合の特徴
- 記号類
 - ギリシャ文字
 - キリル文字
 - ラテン文字
 - 平仮名・片仮名
 - 漢字 ――第1水準、第2水準
 
 - 過去の改正の概略
- 1983年改正
 - 1990年改正
 - 1997年改正 ――包摂規準
 
 - JIS X 0208:1997の符号化方式
 - 外字・機種依存文字の問題
 
3.4 JIS X 0212 ――補助漢字
- JIS X 0212の概要
 - 文字集合の特徴
- 非漢字
 - 漢字
 
 - JIS X 0212と符号化方式 ――Shift_JISで扱えない
 - Column 「Unicodeで(他の符号化文字集合を)実装」という表現の問題
 
3.5 JIS X 0213 ――漢字第3・第4水準への拡張
- JIS X 0213の概要
- 漢字集合1面、漢字集合2面
 
 - 文字集合の特徴
 - 一般の印刷物でよく使われる記号類
- 13区の機種依存文字と互換の文字
 - ラテン文字・発音記号
 - ASCIIとの互換性のための文字
 - アイヌ語表記用片仮名
 - 鼻濁音表記用の平仮名・片仮名など
 - 漢字(第3・第4水準)
 
 - 符号化方式
- 符号化方式をめぐる論議 ――規定か、参考か
 
 - 2004年改正の影響 ――表外漢字字体表と例示字形
- Unicodeとの対応関係 ――表外漢字UCS互換
 
 - ソフトウェアのJIS X 0213対応状況
 
3.6 ISO/IEC 8859シリーズ ――欧米で広く使われる1バイト符号化文字集合
- ISO/IEC 8859(シリーズ)の概要
 - Latin-1 ――ISO/IEC 8859-1
- ノーブレークスペース(NBSP)とソフトハイフン(SHY)
 
 - Latin-2 ――ISO/IEC 8859-2
 - その他のパート
 
3.7 UnicodeとISO/IEC 10646 ――国際符号化文字集合
- UnicodeおよびISO/IEC 10646(UCS)の概要
 - 符号の構造 ――UCS-4、UCS-2、BMP
- Unicodeの符号位置の表し方
 - 基本多言語面(BMP)
 - その他の面
 
 - 結合文字 ――1文字が1符号位置ではない
 - 既存の符号化文字集合との関係
- Unicodeにおける文字名の定義 ――各文字に一意な名前を与える
 - ISO/IEC 8859-1との関係
 - 全角・半角形
 
 - Column ちょっと気になるUnicodeの文字名
- 漢字統合 ――CJK統合漢字
 - 互換漢字
 - JIS X 0213との関係 ――プログラムで処理する上での注意点
 
 - Column UnicodeとUTF-8とUCS-2の関係
 
第4章 代表的な文字符号化方式
4.1 JIS X 0201の符号化方式
- JIS X 0201の符号化方式の使い方
- 8ビット符号
 - 7ビット符号
 
 
4.2 JIS X 0208の符号化方式
- JIS X 0208で定められた符号化方式
 - 漢字用7ビット符号
- 符号の構造
 - 漢字用7ビット符号の特徴
 - 適した用途
 
 - EUC-JP
- 符号の構造
 - EUC-JPの特徴と注意
 - 重複符号化の問題
 - 適した用途
 
 - ISO-2022-JP
- 符号の構造
 - 符号の性質
 - 適した用途
 
 - Shift_JIS
- 符号の構造
 - Shift_JISの計算方式
 - Shift_JISの問題点
 - 重複符号化の問題
 - 適した用途
 - 機種依存文字付きの変種
 
 
4.3 Unicodeの符号化方式
- UTF概説
 - UTF-16
- 符号の構造
 - サロゲートペア
 - UTF-16の計算方法
 - UTF-16のバイト順の問題 ――ビッグエンディアンとリトルエンディアン
 - BOM(バイト順マーク)
 - 適した用途
 
 - UTF-32
- 符号の構造
 - UTF-32の特徴
 - 適した用途
 
 - Column Unicodeの文字データベース
 - UTF-8
- 符号の構造
 - ASCIIとの互換性 ――UTF-8の特徴
 - 冗長性の問題
 - BOM付きUTF-8の問題
 - CESU-8とModified UTF-8
 - 適した用途
 
 - Column HTMLのルビタグとUnicodeのルビ
 
第5章 文字コードの変換と判別
5.1 コード変換とは
- なぜ変換が必要か
 - 変換のツール
- iconv
 - nkf
 - Column kf
 
 - 変換の原則
- 異なる文字集合体系の間の変換の問題
 - コード変換と文字変換
 
 
5.2 変換の実際 ――変換における考え方
- コード変換の処理方法
 - アルゴリズム的な変換
- JIS X 0208の符号化方式の変換
 - JIS X 0201とASCIIの違いの問題 ――Shift_JISの0x5C、0x7E
 - Unicodeの符号化方式の変換
 
 - テーブルによる変換
- JIS X 0208とUnicodeの間の変換
 - JIS X 0208とASCII/JIS X 0201の間の変換
 - 変換の必要性 ――使い勝手の向上のために
 
 
5.3 文字コードの自動判別
- 自動判別の例
- 判別のツール ――nkf、kcc
 
 - なぜ自動判別できるか
- BOMによる判別
 - エスケープシーケンスによる判別
 - バイト列の特徴を読む ――EUC-JPとShift_JISの判別例
 - 自動判別を助けるテクニック
 
 - 自動判別の限界
 
5.4 まとめ
- Column 常用漢字表の改正と文字コード
 
第6章 インターネットと文字コード
6.1 電子メールと文字コード
- メールの基本はASCII ――日本語は7ビットのISO-2022-JPで
 - MIME
- メールを多言語に拡張する
 - charsetパラメータで文字コードを指定する
 - charsetパラメータの値
 - 誤ったcharset指定
 
 - Column character setという用語
 - テキストをさらに符号化する
- Content-Transfer-Encodingフィールド
 - quoted-printable
 - base64
 
 - ヘッダの符号化 ――B符号化とQ符号化
- nkfによる復号
 
 - 添付ファイル名の符号化
- 添付ファイル名のトラブルの原因
 - 添付ファイル名の文字化けへの対処法
 
 - 日本語メールの符号化の現在とこれから
- 現在
 - これから
 
 
6.2 Webと文字コード
- HTML
- HTMLで用いる文字
 - SGMLとしての背景
 - HTMLの文字参照
 - 文字コードの指定方法 ――head要素の中のmeta要素
 - lang属性の影響
 
 - CSS
- 文字コードの指定方法
 - Unicode文字の参照
 
 - XML
- XMLで用いる文字
 - XMLの文字参照
 - 文字コードの指定方法
 
 - URL
- URL符号化
 
 - HTTP
- HTML文書内部の文字コード指定が抱える問題点
 - HTTPヘッダによる文字コードの指定
 - Webサーバにおける設定
 - HTTPヘッダの確認方法
 
 - CGI
- フォームから入力されるテキストの文字コード
 - 送信用の文字コードで符号化できない文字の扱い
 
 
6.3 まとめ
- Column ファイル名の文字コードの変換 ――Linux環境の例
 
第7章 プログラミング言語と文字コード
7.1 Java ――内部処理をUnicodeで行う
- Javaにおける文字はすべてUnicode
 - Javaの文字列と文字
- StringクラスとCharacterクラスとchar型
 - ソースコードの中の文字
 - Unicodeエスケープ
 - JavaはUnicodeを知っている
 - サロゲートペアにまつわる問題 ――char単位で文字を扱うメソッド
 - サロゲートペアへの対応 ――charからintへ
 
 - 入出力における文字コード変換
- Reader/Writerクラスによる変換
 
 - 文字コードを指定した入出力 ――InputStreamReader/InputStreamWriterクラス
- Javaで扱える文字コード
 - プラットフォームのデフォルトの文字コードを得る
 
 - プロパティファイルの文字コード
- native2ascii
 - プロパティエディタ ――プロパティファイル編集用のツール
 - XML形式のプロパティファイル
 - JDK 6におけるPropertiesクラス
 - リソースファイル ――プロパティファイルを国際化のために用いる
 
 - JSPと文字コード
- pageディレクティブによる指定
 - Windowsの場合の問題 ――MS932変換表とSJIS変換表
 - 3つの対処法 ――入力/出力におけるUnicode変換の食い違いを解消する
 
 - 文字コード変換器の自作方法
 - ソートの問題 ――テキスト処理(1)
- 文字コードによるソート順
 - 文字コード順以外によるソートの必要性 ――言語や国を考慮する
 - Collatorクラスの使用
 - CollationKeyによる性能改善
 
 - 自然な区切り位置の検出 ――テキスト処理(2)
- 何が問題か ――Javaのcharと、結合文字やサロゲートペア
 - BreakIteratorクラス ――適切な区切り位置を検出する
 
 
7.2 Ruby 1.8 ――シンプルな日本語化
- バージョン1.8までのRubyは、ASCIIが基本
 - Ruby 1.8の文字列
- 文字列の長さ
 - バイト列としての操作
 - 文字列の操作
 - 文字列の比較とソート
 - jcodeによる複数バイト文字対応
 
 - 文字コードの指定
- 指定方法 ――-Kオプション、$KCODE
 
 - 正規表現のマッチング ――文字コードの指定を適切に行う
- $KCODEによる違い
 - 正規表現ごとの文字コード指定
 - 文字列を文字単位に切り分けるイディオム
 
 - 文字コードの指定を間違うと何が起こるか
 - JIS X 0213を使う
 - コード変換ライブラリ
- NKF
 - Kconvクラス
 - Iconvクラス
 
 
7.3 Ruby 1.9 ――CSI方式で多様な文字コードを処理
- 拡張されたRuby 1.9の文字関連処理
 - スクリプトの文字コードの指定 ――マジックコメント
 - Ruby 1.9の文字列
- 自分の符号化方式を知っている
 - 文字列の連結
 - Unicodeエスケープ
 - 文字単位の操作
 - 文字列の長さ
 - Unicodeの結合文字やサロゲートの扱い
 
 - 入出力の符号化方式 ――IOクラス
- 入出力における文字コードの指定
 - Encodingクラス
 
 - Ruby 1.9のコード変換
- String#encodeメソッド
 - 挙動の制御
 - 変換できない文字の扱い ――挙動の制御(1)
 - XMLのメタ文字のエスケープ ――挙動の制御(2)
 - Encoding::Converterクラス
 
 
7.4 まとめ
- Column 機種依存文字における重複符号化
 
第8章 はまりやすい落とし穴とその対処
8.1 トラブル調査の必須工具 ――16進ダンプツール
- データのバイト値を検査する
- od ――16進ダンプのツール
 - その他のツール ――hd、xxd
 
 
8.2 文字化け
- 文字化けを自分で起こしてみて理解する
- Shift_JISのテキストをEUC-JPやUTF-8で表示して化ける
 - Shift_JISのテキストをGB2312やEUC-KRで表示して化ける
 
 - ラベルと本体の不一致による文字化け
 - 機種依存文字に起因する文字化け
 - 文字化け防止の原則
 
8.3 改行コード
- 改行コードに起因するトラブル
- 1つのファイル中の混在
 - 想定外の改行コードの使用
 
 - 改行コードの変換
- nkfコマンドによる改行コードの変換
 - trコマンドによる対応
 
 
8.4 「全角・半角」問題
- 「全角・半角」で何が問題になるのか
 - 問題の本質
- 区別のはじまり ――かつての機器のテキスト表示の制約条件
 - 用語の本来の意味 ――印刷用語の全角・半角
 - 文字コードは「全角・半角」を決めていない ――1バイトの「A」、2バイトの「A」
 - 「(いわゆる)全角・半角」の存在は便利なのか
 
 - 「全角・半角」問題への対応 ――利用者に「全角・半角」を意識させない
- 求められる文字入力プログラム ――文字コードにおける一意な符号化という原則
 - 入力文字の検証 ――アプリケーション側の対処法(1)
 - 重複符号化された文字の同一視 ――アプリケーション側の対処法(2)
 
 
8.5 円記号問題
- 円記号問題とは何か
- ASCIIとJIS X 0201の違い
 - 円記号問題の顕在化
 - Webブラウザ上の表示
 - Unicodeとの変換による問題 ――単なる表示上の問題では済まなくなる
 
 - 対処のための注意点
- EUC-JPの場合
 - 文字入力の際の注意
 - チルダとオーバーラインについての注意
 
 - 円記号問題は解決できるか
- 問題の本質 ――0x5Cの意味の違いを厳密に運用する
 - 解決のための思考実験
 
 
8.6 波ダッシュ問題
- 波ダッシュ問題とは何か
- 現象の例
 - 波ダッシュとは
 - チルダとは
 
 - 問題の原因 ――WAVE DASHとFULLWIDTH TILDE
- 変換の妥当性を検証する ――JISの1区33点とU+301Cの対応付け
 - Windowsの実装
 
 - 三つの対処案
- (1)Unicodeに変換しない
 - (2)コード変換を揃える
 - (3)Unicode間で変換する
 
 - 波ダッシュ以外の文字 ――変換による問題が発生しがちな文字
 
8.7 まとめ
Appendix
A.1 ISO/IEC 2022のもう少しだけ詳しい説明
- 符号化文字集合のバッファ
 - 指示と呼び出し
 - 94文字集合と96文字集合
 - エスケープシーケンス
 - 符号化方式の実際
- EUC-JP
 - ISO-2022-JP
 
 
A.2 JIS X 0213の符号化方式
- 既存の資産を活かしつつJIS X 0213の利点を亨受するために
 - 漢字用8ビット符号
- 適した用途
 
 - EUC-JIS-2004
- 「国際基準版・漢字用8ビット符号」との関係
 - 適した用途
 
 - ISO-2022-JP-2004
- 包摂規準の変更による旧規格使用の制限
 - 適した用途
 
 - Shift_JIS-2004
- 適した用途
 
 
A.3 諸外国・地域の文字コード概説
- 中国 ――GB 2312とGB 18030
- GB 2312
 - GB 18030
 
 - 韓国 ――KS X 1001
 - 北朝鮮 ――KPS 9566
 - 台湾 ――Big5とCNS 11643
- Big5
 - CNS 11643
 
 - 香港 ――HKSCS
 - ロシア ――KOI8-R
 
A.4 Unicodeの諸問題
- 正規化 ――いつのまにか別の文字に変わる?
- 問題
 - 正規化
 - NFKC、NFKD
 - 正規化によって別の文字に移される文字
 - 日本語環境への影響
 - 互換漢字の扱い
 - Javaにおける正規化
 - ファイル交換の際のトラブル
 
 - 器問題 ――統合漢字と互換漢字の複雑な関係
- 拡張B ――日本風、台湾風の器
 - Webブラウザの表示例
 
 - 異体字セレクタ ――「正しい字体」への欲求
- 文字コードは文字の形を抽象化する
 - 異体字を指定する
 - IVS
 - プログラム上の対処
 
 - 絵文字の標準化
- 携帯絵文字の現状
 - Unicodeへの絵文字取り込みの狙い
 - 漢字統合との類似性
 - 絵文字変換の問題
 - 収録レパートリーの問題
 
 - 書字方向の制御によるファイル名の偽装
- 右から左に書く文字
 - ファイル名の偽装
 - Windowsにおける対策
 
 
A.5 EmacsとSKKによるJIS2004の活用 ――本書執筆の舞台裏
- 入力環境
 - EmacsとSKKの対応経緯
 
A.6 規格の入手・閲覧方法ならびに参考文献
- 参考文献
 
プロフィール
矢野啓介
北海道札幌市出身、工学修士(北海道大学、システム情報工学専攻)。(株)富士通研究所に勤務し企業向けソフトウェア技術の研究開発に従事するかたわら、ライフワークとして文字の符号化を探求。オープンソースの仮名漢字変換ソフトウェアSKKのJIS第3第4水準漢字辞書の開発に携わる。ソフトウェア工学分野の研究により、情報処理学会から2017年度山下記念研究賞を受賞。