知りたい!サイエンス
人体解剖の実習中継
―医学部で見た体の不思議と命の尊さ―
- 坂井建雄 著
- 定価
- 1,958円(本体1,780円+税10%)
- 発売日
- 2010.9.22[在庫なし] 2013.12.27
- 判型
- 四六
- 頁数
- 200ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4403-0 978-4-7741-6187-7
サポート情報
概要
医者になるには避けて通れない人体解剖の実習。ここでは,どんなことが行われているのだろうか?
本書は,実際の医学部で行われている「解剖学実習」を基に,実習風景を誌面で展開。実習に携わる人々の思いや会話を盛り込みながら,人体解剖実習を忠実に再現する。献体として身体を捧げてくれたご遺体に対する感謝,人体に対するメス入れ,ご遺体への黙祷,遺骨の返還……。医学部生は,実習の中でさまざまな体験をすることで,人体の構造と命の重さについて学んでいく。医学部生とともに触れる人体と命,それはいったいどんなものだろうか?
こんな方にオススメ
- 人体に興味のある方
- 解剖実習に関心のある方
- 医学部ってどんなところだろう……と気になる方
目次
第1章/人体解剖を始める
- 人体を解剖をするとはどういうことか
- 解剖する学生の責務
- 解剖スケジュール
- 解剖が始まる
- 解剖で使う主な道具
第2章/頸と腕を解剖する
- 頸の解剖
- 腋窩の解剖
- 肩甲骨の周辺
- 上腕の筋,肘
- 前腕の筋,手首
第3章/胸と腹を解剖する
- 脊柱と脊髄の解剖
- 腹壁の解剖
- 胸壁の解剖
- 肺の解剖
- 心臓の解剖
- 胃腸の内臓の解剖
- 肝臓と膵臓の解剖
- 後腹壁の解剖
第4章/下肢と骨盤を解剖する
- 鼡径部と大腿三角
- 殿部の筋肉の解剖
- 股関節を動かす他の筋肉,股関節
- 膝関節を動かす大腿の筋,膝関節
- 下腿の筋
- 会陰と骨盤の壁
- 骨盤の内臓
第5章/頭頸部を解剖する
- 頭部の離断
- 顔,咽頭,喉頭の解剖
- 内頭蓋底,脳神経の解剖
- 頭部の切半,口,鼻の解剖
- 側頭部と下顎骨の解剖
- 眼窩の解剖
- 耳の解剖
第6章/人体解剖を終える
- 人体解剖を終えるにあたり
- 医療を行う者が忘れてはならないこと
- 遺骨返還式-学生代表の思い-
プロフィール
坂井建雄
順天堂大学医学部教授(解剖学・生体構造科学)。1953年大阪府生まれ。1978年東京大学医学部医学科卒業。ハイデルベルク大学研究員,東京大学医学部解剖学助教授を経て,1990年から現職。おもな研究・活動領域は,解剖学,腎臓と血管系の細胞生物学,献体と解剖学の普及,医学と解剖学の歴史。主な著書は,『からだの自然誌』(東京大学出版会),『からだの百科事典』(編,朝倉書店),『人体の正常構造と機能』(監修・著,日本医事新報社),『プロメテウス解剖学アトラス』(監訳,医学書院),『人体観の歴史』(岩波書店)など多数。