デジタル仕事術
スマート読書入門
――メモ、本棚、ソーシャルを自在に操る「デジタル読書」
- まつもとあつし 著
- 定価
- 1,738円(本体1,580円+税10%)
- 発売日
- 2011.9.28[在庫なし]
- 判型
- 四六
- 頁数
- 256ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4842-7
サポート情報
概要
「読書は紙の本でOK」と思っていませんか? 昨年話題になった電子書籍はもちろん,スマートフォンやタブレットが普及していくのにともなって,いま,読書のあり方が変わろうとしています。『スマート読書入門』は,デジタルツールの助けを借りて,読書が持つパワーを存分に引き出すための本です。最小限の手間であとからすぐに見つかる読書メモをとったり,いつでもどこからでも自分の本棚にアクセスしたり,一人きりの読書では得られなかった気づきをインプットしたり,気になる人の本棚をフォローして読書の羅針盤にしたり。デジタルツールとちょっとの工夫があれば,紙の本では難しかったことも次々と実現できてしまいます。『スマート読書入門』を読んで,読書の持つ力をフルに引き出しましょう。
こんな方にオススメ
- デジタル時代の新しい読書のやり方について知りたい方
- ソーシャルリーディングや本の自炊に興味のある方
- スマートフォンやタブレットを有効活用したい方
目次
第1章 読書だってデジタルでいこう!
- 読書だけがデジタル化するライフスタイルから取り残されていた
- 攻勢をかけるAppleとAmazon
- 挫折を経て再チャレンジにかける日本勢
- 読みたい本と読める本のミスマッチから生まれた「自炊」
- 本とネット情報の違いとは?
- 編集や査読が本に与えている価値
- 本の致命的な検索性の悪さをどうするか?
- デマを拡げてしまう人,デマに動じない人
- 「原典」は情報を見極めるための頼れる材料
- 「原典はどこか?」と意識すること
- せっかく読んだ本なのだから「死蔵」させるのは惜しい
- ワークフローを固めて習慣にしよう
第2章 「閉じた」読書で終わっていてはもったいない!
- 「関心のきっかけ」としてのツイッター,RSSリーダー
- 読むべき本に出会うために「キーワード」を探ろう
- 本もデジタルなライフスタイルの中に位置づける
- 本棚の肥やしにさようなら
- スペース確保のための自炊はおすすめできない
- Evernoteは記録術の変革請負人
- とりあえず放り込む。整理は後からでOK
- 「人を表す」本棚をソーシャルな場へ
- 読書レビューに自分を語らせる
- ソーシャルメディアに投げかけるという方法も
- これまでにはなかった読書体験を楽しもう
第3章 快適なデジタル読書のために環境を整えよう!
- まだまだこれからの電子書籍ストア事情
- フル活用するなら自炊とPDFが現実的な解答
- これを揃えれば自炊ができる!
- ScanSnapをおすすめする理由
- 大きくて重い裁断機でなくても大丈夫!
- タブレットの代わりにスマートフォンは使えない?
- 移動中も読書にあてるならメディアタブレットの用意を
- デジタル読書に欠かせないクラウドアプリ
- Dropboxをバーチャル本棚にしよう
- 自炊読書と相性ばっちりのi文庫
- PCで自炊ファイルを読むときは,ここを覚えておこう
- 本を読むことに集中しながらどんどんメモをとる
- スマートフォンを携帯スキャナに
- 「結局読めなかった」としないためにGoogleカレンダーを活用しよう
- ソーシャルリーディングのためのツイッターとTwilogの準備
第4章 フロー情報をさばいてストック情報につなげよう!
- 増える一方の情報をストックとフローでとらえる
- ツールを通してフローな情報とつき合う
- フロー情報の最初のフィルタリングはRSSリーダーで
- はてなブックマークでフロー情報をスクラップ
- ツイッターのリストでフロー情報の奔流をコントロール
- 取りこぼしたくない情報はGoogleアラートでキャッチする
- フロー情報全盛の今だからこそストック情報も
- 裁断だけが自炊じゃない!
- 「積ん読」もストック情報に
- 意外と使える? Googleブック検索
- 「論文」はストック情報が集まる穴場
第5章 読書メモをマスターして「読んで終わり」から卒業しよう!
- 「すっきり読んで,すっきり忘れる」読書の悩み
- 読書メモのコツは"さくっと"やること
- スマートフォンを携帯コピーマシンに
- iPad用i文庫HDの読書メモ機能はイチオシ
- フリック入力をマスターすれば「二刀流」もあり
- 手元にEvernoteがなくても読書メモを残せる
- ソーシャルリーディングに向けたクリッピング術
第6章 新しい読書のカタチ「ソーシャルリーディング」に乗り出そう!
- 読んだ本・読みたい本はバーチャル本棚へ
- 機能的なバーチャル本棚「ブクログ」を使おう
- バーチャル本棚の利点と注意点
- どこからでも見えて情報も豊富なあなただけの本棚
- 忘れてはいけない! ブログの効用
- 今はソーシャルリーディングを始める絶好のタイミング
- ツイッターが鍵を握る
- ソーシャルリーディングのためのフォロワーを増やすには?
終章 進化する本との出会いを楽しもう!
- 気になる参考文献があったら迷わずブクログへ
- 「あの人の本棚」をフォローしてウオッチしてみよう
- これまで出会えなかった「人」との出会いから新たな「本」との出会いへ
- デジタル読書はフロンティア 変化はあらゆるところで起きていく
デジタル時代の「行動のための読書」とは――仲俣暁生氏の"読み方"
プロフィール
まつもとあつし
ネットベンチャー,出版社,広告代理店などを経て,現在は東京大学大学院情報学環博士課程に在籍。DCM修士。ネットコミュニティやデジタルコンテンツのビジネス展開を研究しながら,ITを切り口としたコンテンツビジネスの取材・コラム執筆を行う。ソーシャルゲームなどコンテンツのプロデュース活動も。
電子書籍元年とも呼ばれた2010年にASCII.jpで連載開始となった『メディア維新を行く』で,本のデジタル化に関わる人々やそこにある課題について取り上げ,その俯瞰的な立脚点で注目を集める。現在はダ・ヴィンチ電子部に『電子書籍最前線』も連載中。
著書に『スマートデバイスが生む商機 見えてきたiPhone/iPad/Android時代のビジネスアプローチ』(インプレスジャパン),『生き残るメディア 死ぬメディア 出版・映像ビジネスのゆくえ』『明日の日本をつくる復興提言10』(アスキー新書)など。Twitterアカウントは@a_matsumoto