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Jenkins実践入門
~ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術
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川口耕介 監修
佐藤聖規 監修・著
和田貴久,河村雅人,米沢弘樹,山岸啓 著 - 定価
- 3,058円(本体2,780円+税10%)
- 発売日
- 2011.11.11[在庫なし]
- 判型
- A5
- 頁数
- 336ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4891-5
概要
ビルドやテストを自動化し,問題発見を容易にして,品質の高いソフトを効率的に開発するためのツールとして,あのApache Software Foundationでも多くのプロジェクトで利用されているJenkins。
本書はインストールなどの基本から,JUnitによるテスト,カバレッジの取得,インスペクション,コードステップ数のカウント,分散ソースコード管理システムやバグトラッカーとの連携,メールやTwitterへの通知など,Jenkinsを実開発で使うためのポイントを解説。
さらに分散ビルド,成果物のデプロイ,Seleniumによる結合テストの自動化などの高度なトピック,バージョンアップ,チューニング,データ領域の変更,セキュリティへの配慮,バックアップとリストア,ログ管理など運用管理の方法もおさえました。
Jenkinsの生みの親・川口耕介氏も推薦の1冊。
こんな方にオススメ
- 開発プロジェクトの効率化・品質向上に興味のあるエンジニア
目次
- 本書の刊行に寄せて 川口耕介
- はじめに
第1章 継続的インテグレーションとJenkins
1.1 継続的インテグレーションとは
- 1.1.1 手動ビルドとビルドツールの限界
- 1.1.2 継続的インテグレーションと5つのメリット
- コラム 継続的インテグレーションはXPから生まれた
- 1.1.3 継続的インテグレーションの4つの疑問
- 1.1.4 とあるチームの結合テスト
1.2 継続的インテグレーションに必要なもの
- 1.2.1 必要となる6つのツール
- 1.2.2 必要となる2つの機能
1.3 Jenkinsとは
- 1.3.1 Jenkinsの6つのメリット
- 1.3.2 Jenkinsの歴史
- コラム Jenkinsコミュニティに参加する3つの方法
第2章 インストールと設定
2.1 Jenkinsをインストールする
- 2.1.1 Windows Server 2008にインストールする
- 2.1.2 CentOSにインストールする
- 2.1.3 Tomcatにインストールする
- コラム jenkins.warの簡単インストール
- 2.1.4 Subversionをインストールする
- コラム Subversionを始めるために最低限知っておきたい4つの概念
- コラム WindowsのSubversionクライアントツール「TortoiseSVN」
- 2.1.5 Subversionのリポジトリを作成する
2.2 Jenkinsの初期設定
- 2.2.1 ビルド結果をメール通知する
- 2.2.2 Maven/Ant/JDKを自動的にインストールする
- コラム Apacheの後ろでJenkinsを動かそう
第3章 ジョブを作ってビルドする
3.1 ジョブを作る
- 3.1.1 STEP1.新規ジョブを作成する
- 3.1.2 STEP2. ソースコード管理システムを設定する
- コラム 複数リポジトリからのチェックアウトを指定するには
- 3.1.3 STEP3.ビルドトリガを設定する
- コラム cronの設定書式
- コラム SubversionからJenkinsのビルドをトリガーする
- 3.1.4 STEP4. ビルドタスクを設定する
- 3.1.5 STEP5. ビルド後の処理を設定する
- コラム クエスチョンマーク
3.2 ビルドして結果を確認する
- 3.2.1 ビルドを実行する2つの方法
- 3.2.2 手動でビルドする
- コラム そのほかの方法でビルドするには
- 3.3 結果を確認する
- 3.3.1 ビルドの状態を確認する
- 3.3.2 ビルド結果画面を確認する
- 3.3.3 コンソール出力を確認する
- 3.3.4 ジョブを削除する
第4章 本番を想定して開発環境を準備する
4.1 開発を始める前に
- 4.1.1 モデルプロジェクト
- 4.1.2 Subversionにプロジェクトデータを登録する
- コラム trunk,branches,tagsとは
- 4.1.3 AntとJDKを設定する
- コラム ビルドツール/JDKを手動でインストールするには
- 4.1.4 Eclipseを準備する
- 4.1.5 プラグインをインストールする
- コラム 社外のネットワークに接続するときのHTTP Proxyの設定
4.2 ビルドしてみよう
- 4.2.1 手動でビルドしてみよう
第5章 JUnitでテストする
5.1 ユニットテストを自動化する意味
- 5.1.1 クライアント環境で実施しないメリット
- 5.1.2 なぜユニットテストを自動化すべきか
- 5.1.3 テストコードを作成する手間がかからないか
5.2 JenkinsでJUnitコードを実行する
- 5.2.1 ビルドスクリプトを設定する
- 5.2.2 ビルドを実行する
5.3 テスト結果を集計する
- 5.3.1 集計機能を利用する
- 5.3.2 失敗したテストの詳細を確認する
第6章 カバレッジを取得する
6.1 カバレッジの取得を自動化する意味
- 6.1.1 カバレッジとは
- 6.1.2 なぜJenkinsでカバレッジを取得するのか
6.2 Coberturaを実行する
- 6.2.1 ビルドスクリプトを設定する
- 6.2.2 ジョブを設定する
- 6.2.3 カバレッジ・レポートを確認する
- 6.2.4 テストを追加する
- 6.2.5 テスト追加後の結果を確認する
第7章 インスペクションを実施する
7.1 インスペクションを自動化する前に
- 7.1.1 Jenkinsでインスペクションを実施する意味
- 7.1.2 インスペクションに利用するツール
7.2 インスペクションを実行する
- 7.2.1 ビルドスクリプトを設定する
- 7.2.2 ジョブを設定する
- 7.2.3 警告を確認する
- 7.2.4 警告に従ってソースコードを修正する
第8章 コードステップ数をカウントする
8.1 コードステップ数をカウントする理由
- 8.1.1 コードステップ数からわかること
- 8.1.2 コードステップをカウントするためのツール
8.2 コードステップ数を測定する
- 8.2.1 ビルドスクリプトを設定する
- 8.2.2 ジョブを設定する
- 8.2.3 コードステップ数の推移グラフを確認する
- 8.2.4 レポートから状況を分析する
第9章 設定のポイント
9.1 ビルドの実行数を制御する
- 9.1.1 なぜビルド数を制御する必要があるか
- 9.1.2 同時ビルド数を設定する
9.2 セキュリティのためのユーザー管理
- 9.2.1 ユーザーを管理する
- コラム LDAPで接続できる代表的なソフトウェア
- コラム おすすめプラグイン「reverse-proxy-auth-plugin
- 9.2.2 権限を設定する
- コラム おすすめプラグイン「Jenkins Job Configuration History Plugin」
9.3 上流/下流プロジェクトの設定
- 9.3.1 下流プロジェクトの設定
- 9.3.2 上流プロジェクトの設定
- コラム おすすめプラグイン「Copy Artifact Plugin」
9.4 ビルド結果をさまざまな経路で通知させる
- 9.4.1 Email通知を拡張する
- 9.4.2 IRCに通知する
- 9.4.3 Twitterに通知する
- コラム スマートフォンからJenkinsを見てみよう
第10章 一歩進んだ活用法
10.1 分散ソースコード管理システムとの連携
- 10.1.1 集中管理型か? 分散管理型か?
- コラム ソースコード管理システムはどのように運用すればいいか
- 10.1.2 Mercurialと連携させる
- 10.1.3 Gitと連携させる
- コラム おすすめプラグイン「URL SCM plugin」
10.2 分散ビルドを実行する
- 10.2.1 分散ビルドが必要になる理由
- 10.2.2 マスターとスレーブとは
- 10.2.3 マスターとスレーブの4つの設定方法
- 10.2.4 スレーブサーバとしてWindowsを利用する
- 10.2.5 スレーブサーバとしてLinuxを利用する
- コラム おすすめプラグイン「Jenkins MSBuild Plugin」
10.3 成果物をデプロイする
- 10.3.1 手動デプロイから自動デプロイへ
- 10.3.2 War形式でデプロイする
10.4 結合テストを自動化する
- 10.4.1 テスト自動化ツールの課題と意義
- 10.4.2 Seleniumで自動的にテストを実行する
- コラム Selenium IDEでテストコードを効率的に生成する
- コラム システム管理ツールPuppet/Chefで自動化する範囲を拡大する
- コラム Continuous Deliveryとは?
10.5 バグトラッカーと連携させる
- 10.5.1 情報を共有すればバグ管理を強化できる
- 10.5.2 Tracと連携させる
- 10.5.3 Redmineと連携させる
- 10.5.4 JIRAと連携させる
第11章 より便利に使うために
11.1 プラグインを利用する
- 11.1.1 プラグインの探し方
- 11.1.2 プラグインをインストールする
- 11.1.3 プラグインをアップデートするには
11.2 プラグインを開発する
- 11.2.1 開発に必要なもの
- 11.2.2 開発環境を準備する
- 11.2.3 雛型プラグインを作成する
- 11.2.4 Eclipseで効率的に開発する
- 11.2.5 プラグインをデバッグする
11.3 成果物を管理する
- 11.3.1 成果物の保存設定を変更する
- 11.3.2 ファイル指紋で成果物の情報を追跡する
11.4 ビューをカスタマイズする
- 11.4.1 見たいジョブを埋もれさせないために
- 11.4.2 ビューを追加する
- 11.4.2 ビューを変更する
- 11.4.3 ビューを削除する
第12章 安定して利用するための5つの運用管理
12.1 Jenkinsログを確認する
- 12.1.1 問題解決の糸口はログにある
- 12.1.2 ログを確認するには
- 12.1.3 ログはどこに出力されるか
12.2 バックアップとリストア
- 12.2.1 JENKINS_HOMEのコピーが基本
- 12.2.2 BackupPluginでバックアップする
12.3 ディスク領域を管理/変更する
- 12.3.1 ディスク容量を管理する
- 12.3.2 JENKINS_HOMEを変更する
12.4 Jenkinsをチューニングする
- 12.4.1 ヒープ領域の利用状況を確認する
- 12.4.2 メモリ領域を拡張する
12.5 Jenkinsをバージョンアップさせる
- 12.5.1 自動アップグレードのメリットとデメリット
- 12.5.2 アップグレードの手順
- 12.5.3 ダウングレードの手順
参考文献
プロフィール
川口耕介
Sun Microsystems, Inc.のシニアスタッフエンジニア。主としてXMLとのそのスキーマ言語関係の仕事をし,JAXB, JAXP, JAX-WSなどの仕様策定・実装に携わった。仕事の他にも,主にjava.netに多数の趣味のプロジェクトをホストしている。Hudsonは趣味のプロジェクトとして開始したが,今では本業の一部。米国カリフォルニア州在住。
佐藤聖規
株式会社NTTデータに勤務。入社以来,Webシステムのパフォーマンステスト・トラブルシュートの社内支援業務を担当。某製造業向け社内システムインフラ基盤のアーキテクトを務めた後,現在はNTTデータグループ全体の開発生産性・品質向上のため,Jenkins,Eclipse,Trac,Subversion,クラウドなどの開発・整備・サポート・普及活動に従事している。
最近はアジャイル開発プロセスのSCRUMがマイブームで,認定スクラムマスターである。
著書に『現場で使えるデバッグ&トラブルシュート Java編』(翔泳社 刊)がある。ほかにもDBマガジン(翔泳社 刊),@IT,日経ソフトウェア(日経BP 刊)などに記事を寄稿している。
Twitter:@lino_s
和田貴久
株式会社NTTデータに勤務。入社以来,現在に至るまで開発現場の生産性・品質の向上のため,開発環境の整備・普及・サポート業務を担当。
本業の傍ら興味のあるもの(Jenkinsプラグイン,Tracプラグイン,スマートフォンアプリ,Webアプリ,デジタルガジェットなど)の開発を行う日曜プログラマである。Jenkinsプラグインのコミッターであり,プラグイン開発の他に日本語化も行っている。
Twitter:@wadatka
河村雅人
大学,大学院ではヒューマンロボットインタラクションに関する研究に従事。現在は株式会社NTTデータに勤務。入社から現在に至るまで社内の開発環境の整備に従事する。
興味範囲はロボット,センシング,Physicalコンピューティング,組み込み,Python,Webアプリなど多岐に渡る。センシング技術を用いて人に社会にやさしいシステムを作りたい,愛と正義の若手エンジニア。
Twitter:@masato_ka
米沢弘樹
大学,大学院時代は画像処理,分散処理に関する研究に従事する。現在は株式会社NTTデータに勤務。入社以来,NTTデータグループ全体の開発生産性・品質向上のため,社内開発環境の整備および普及に従事している。
最近は,フレームワークやAndroidアプリに興味があり勉強中。何かと作るのは大好きだが,テストをするのはあまり好きではない。
山岸啓
大学,大学院では機械工学を専攻。現在は株式会社NTTデータに勤務。入社から現在に至るまで,開発現場の生産性・品質の向上のため,開発環境の整備に従事している。
最近は私物のAndroid端末をいじくり回す日々を送っている。
Facebook:Kei Yamagishi