HDR写真 魔法のかけ方レシピ
                    ~撮ったあと生まれ変わる,写真のあたらしい楽しみ方 
                  
                  
                  - 石川真弓 著
 - 定価
 - 1,958円(本体1,780円+税10%)
 - 発売日
 - 2014.8.27[在庫なし]
 - 判型
 - 特殊判型
 - 頁数
 - 128ページ
 - ISBN
 - 978-4-7741-6989-7 978-4-7741-6727-5
 
概要
「え、これって写真なの?」
なんてことのない写真を、幻想的でアートのように、あるいはCGのようなくっきり鮮やかに ―
あたらしい表現方法として注目されるHDR写真の作り方を、身近な風景から、著者が世界一周旅行で巡った名所の数々までを題材に解説。
「ちょっといいデジカメを持っているけど、ただ撮るだけじゃおもしろくない」
「自分の写真に何となく満足がいかない」
「写真でいろいろ遊んでみたい」
そんなあなたに、自分だけの写真を思いどおりに作る技術と考え方を教える、日本初の書籍。
こんな方にオススメ
- 一味違う写真を作りたい方
 - 写真でいろいろ遊んでみたい方
 
目次
第1章 HDR写真とは
- HDRの歴史は大正時代から始まった?
 - HDRはカメラのダイナミックレンジの狭さを補う技術
 - HDR写真は2種類のスタイルに分けられる
 
第2章 世界の名所と日常から読み解く「HDR映えする風景」のポイント
- 1.白とびや黒つぶれする風景
 - 2.旅行などで訪れた遺跡や歴史ある建物
 - 3.工場や車、モダンな建物などメタリックな被写体
 - 4.細やかな(ディテールのある、または雑多な)景色
 - 5.高い場所からのぞむ街並み
 - 6.水面やガラスなど、反射して映り込んだ風景
 
第3章 必要なものを準備する
- HDR写真を作るための3ステップ
 - HDR撮影に必要なデジタルカメラの機能
- コラム デジタル一眼レフカメラじゃないとだめ?
 - コラム HDR撮影に適したレンズはある?
 
 - カメラのほかにHDR写真に必要な道具
 - HDR合成ソフトを選ぶ
 - RAW現像ソフトを選ぶ
 - ソフトをインストールする
- コラム スマートフォンのカメラやアプリで個性は出せない
 
 
第4章 撮影のポイントとコツ
- カメラ設定 5つのポイント
- コラム ブラケット撮影をしなくてもHDR写真を作成できる
 
 - 上手に撮影するためのコツ
- コラム 太陽の高度と方角を割り出すスマートフォンアプリを活用する
 - コラム スマートフォンのHDRアプリ
 
 
第5章 HDR写真を合成する
- Photomatix Proを使ってHDR合成をする
 - 写真を読み込む
- コラム RAW画像1枚から読み込む
 
 - 合成前のイメージの前処理を行う
- コラム 「後からソフトウェアで修正できる」と信じる
 
 - プリセットからイメージに近い合成イメージを選ぶ
- コラム やりすぎに注意!
 - コラム 自分のプリセットも作れる
 
 - 合成方法を選び、各パラメータを調整し仕上げていく
 - 補正を適用し、保存する
 - Photoshop CCを使ってHDR合成をする
 
第6章 写真を補正する
- Adobe Photoshop LightroomでHDR写真の調整を行うための6つの基本パラメーター
 - 夜景など、ザラザラするノイズを軽減する
 - 一部の色を調整する
 - 写真にビネット効果を与える
 - 周辺露光量を調整して四隅を暗くする
 - 写真の歪みを取ったり、構図を修正する
 
第7章 世界の名所 設定レシピ
- ブラジル・リオデジャネイロの幻想図書館
 - 宮島・厳島神社の鳥居から海をのぞむ
 - ペルー・マチュピチュ遺跡
 - ボリビア・ウユニ塩湖の鏡面
 - 東京タワー
 - シドニー・クイーンビクトリアビルディング
 - ローマ・スペイン広場の夕暮れ
 
第8章 失敗例と直し方
- 「加工中毒」に気をつけよう
 - 森など、緑が生い茂る風景は不向き
 - 人物やペットは不向き
 - 花は不向き
 - 夜景は不向き
 - ハローが出たら
- コラム 参考文献
 
 
プロフィール
石川真弓
ロフトワークの広報PR兼プランナー。FabCafeの広報担当、メディアリレーションの他ロフトワークのコミュニケション戦略プランニングと実施、コラボレーション企画などを行う。またクライアントプロジェクトにおいてもコミュニティデザイン、オウンドメディアからイベント企画、ソーシャルメディア活用やプロモーションなどの企画立案と実施も担当するハイブリッド型PR。
前職はWEB制作会社のWEBプロデューサーとWEBディレクターを経て、シックス・アパート株式会社でマーケティング・マネジャーとして広報・マーケティング活動全般を5年間担当。個人ブログを続けて11年、本業の傍らギズモード・ジャパンなど多数Webメディアのライターを務める。執筆した書籍に『HDR写真 魔法のかけ方レシピ』(2014年 / 技術評論社)。
著者の一言
なんだかくっきり、パキッとしていて、妙に写実的。
まるで絵画やCGのようで「え、これって写真?」と、一瞬目を疑いそうになる。
そんな魅力から注目されているのが、HDR写真です。
なんてことない風景写真も、必要な道具と加工の手順と、そしてちょっとしたコツさえつかめば、途端に幻想的でアートのような写真、またはプロが撮影したような精密な写真に仕上げることができます。
はっきり言って、写真のテクニックはあまり必要ありません(もちろん、あるに越したことないですが)。HDR写真に必要なルールに沿って撮影さえしてしまえば、後からいくらでも思いどおりに加工して仕上げることができるのです。
ベテランのプロカメラマンには嫌われそうな、ある意味“チート”な写真技法。昔のフィルムカメラのように「現像(加工)するまで仕上がりがわからない」という意味では、「古くて新しい写真」と表現してもいいかもしれません。
ただの風景写真にHDRの魔法をかけた瞬間、1つのアート作品として昇華させているような感覚になります。HDR写真として仕上げることで、一気に「自分だけの作品」になる気がします。
本書は、そんなHDR写真をテーマにした、日本ではじめての本です。
「ちょっと良いデジタルカメラを持っているけど、ただ写真を撮るだけじゃおもしろくない……」
「自分の写真に何となく満足がいかない……」
「写真でいろいろ遊んでみたい!」
そんなあなたのために、私が世界中を旅して撮り下ろしたたくさんのHDR写真の作例とともに、写真に「HDRの魔法」をかける楽しさと、「魔法のかけ方」をお伝えしていきます。HDR写真の概要から撮影のコツ、ソフトウェアで加工する方法、失敗の防ぎ方まで、この本1冊で、HDR写真のほとんどすべてについて理解できるはず。
さあ、HDRの世界にようこそ!