著者の一言

(「はじめに」より抜粋)

「Webサイトを作っただけでは成果は出ない、とよく聞くけれども、どうすれば成果が出るようになるのだろうか」
「検索エンジンの上位表示対策やネット広告、FacebookやTwitterの活用などさまざまな施策が必要といわれるけれども、やることが多すぎて『何をどの程度やればよいのか』、まったくわからない」

私はこれまでWebコンサルタントやセミナー講師として2,000人以上の方の話を聞いてきました。彼らのほとんどがこれからWebサイトを構築・運用しようと考えている企業の経営者や担当者、あるいは運用を始めてはみたものの思うように結果が出せていない方です。彼らの疑問は冒頭の2つに集約されます。この本を手にしたあなたも同じ疑問を抱えているのではないでしょうか。これらの疑問に対する私の回答を以下に記しましょう。

第1の疑問：どうすればWebで成果を上げられるのか？

私の経験上、世の中にある企業サイト（商品やサービスのサイト含む）のうち、実に9割以上が思うように成果を上げることができていません。
　しかし、上位1割のWebサイト、つまり一定の成果を上げるWebサイトになることは、そんなに難しいことではありません。なぜかというと、やるべき基本的なことをしっかりやっているWebサイトは10社に1社も満たないからです。上位1割であれば、この本を読んで実行していただくだけで十分です。私が150社以上のクライアントに実践して成果を上げてきた方法を、どんな初心者でも心の底から納得したうえで理解できるように120回以上のセミナー登壇経験の中で練りあげてきたメソッドを使ってご紹介しますから、安心してください。

第2の疑問：やることが多過ぎて「何からやればよいのか」「それぞれをどの程度やればよいのか」がわからない

もし、あなたがこれまでWebマーケティングに取り組んだことがあるのであれば、

「ひと口にWebマーケティングと言ってもさまざまな種類の施策があるし、さらに新しいテクニックがどんどん出てきて変化のスピードがはやい。そんな中で『やるべきことをやる』と口で言うのは簡単だが、まったく現実的ではない」

と思っているのではないでしょうか。
そこで必要となるものが戦略です。戦略とは「戦を略す」と書きます。できるだけ戦わずに、できるだけラクして成果を上げる仕組みを考えて実行するのです。
本書では最小の手間と費用で最大の成果を上げるWebマーケティング戦略について解説します。そのポイントは、まず「仕組みの考え方」をきっちり押さえ、仕組み全体の中で必要な部分に最適な施策を導入することです。
本書の流れは、「仕組みの考え方→魅力的なコンテンツ作成法」と説明した後、「広告→検索エンジン対策→ソーシャルメディアの活用」と、短期的に成果の出やすいものを先に、続いて中長期的に信頼やブランドを構築する方法について学んでいくというステップになります。
このステップを踏んで進めていけば「何からやればいいのか」「それぞれをどの程度やればいいのか」が明確になりますし、無駄なことが一切ありません。
また、第2章以降の施策の章では、それぞれ導入部に事例があり、「その施策がどのように効果があるか」が直感的に把握できますのでスムーズに理解できます。簡単に理解でき、すぐに取り組めるというのも重要なことですよね。
さまざまな施策や新しいテクニックを手当たり次第に組み込んでも、労多くして成果は上がりません。ぜひ、本書を読み、ラクして最大の効果が出るWebマーケティング戦略を会得してください。