私が漬けものを作るようになったのは、義父まさるの影響です。
まさるは、白菜やかぶ、大根、キャベツなどが残っていると保存袋に漬けものを作り、冷蔵庫(なぜか野菜室)に保存します。まさるの生まれ育った北海道は長い冬も野菜を食べられるようにと漬けもの文化が発達していて、残り野菜を漬けものにするのも習慣のようなもの。この本の「えのきたけの塩漬け」も、実はまさるから教えてもらいました。きのこを漬けるの?と驚きましたが、作ってみたらおいしいし、食材を無駄にしないのでいいな~と。いつしか、私も野菜が残ると漬けものを作るようになりました。
旅先で名物の漬けものを買うこともありますが、それ以外、漬けものは自家製です。市販のものは塩分が強く添加物が入っていて味が濃いものも多いため、食べ飽きがち。その点、自家製なら自分好みの味にできる。ちゃんと野菜の味も残っているから、野菜料理になるんです。
作るのはちょっとずつ。これがポイントで、たくさん作って食べ飽きるよりも「もうちょっと漬ければよかったな~」と思えるくらいの量がちょうどいい。気持ちに少し余裕があるときに作ったら、すぐに食べなくてもよいのもいいところ。少し時間が経ってもおいしいし、料理にも使える。私は汁ものに入れるのも気に入っています。
ちょい漬けがいくつかあると、朝ご飯にも本当に便利です。
ちょっとの量を、ちょっとの時間漬けるだけ。手間もちょっとで作れるから「ちょい漬け」と名づけました。「ちょい漬け」があると、ちょっと気持ちがラクになり、ちょっと食卓が豊かになります。食欲が湧かないときも、ちょい漬けさえあれば、ご飯が進みますよ。
小林まさみ(こばやしまさみ)
料理研究家。「だれにでもおいしく作れる実用的なレシピ」をモットーに,料理教室や雑誌・単行本・テレビなどで活躍中。アシスタントは義父でシニア料理家の小林まさる。嫁しゅうとの軽快なやりとりが人気で,共著も数多く手がける。著書に『年金暮らしのお助けレシピ ねんきんごはん』(内外出版社),『小林まさみの料理教室 ていねいな献立づくりがわかる本 料理とお菓子』(山と渓谷社)などがある。
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