ゲームと法律 攻略ガイドブック ~開発・宣伝・運営を支える基礎知識⁠~

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著者
前野孝太朗まえのこうたろう 著
定価
2,420円(本体2,200円+税10%)
発売日
2026.7.24
判型
A5
頁数
224ページ
ISBN
978-4-297-15694-7 978-4-297-15695-4

概要

「ゲーム作りにしか興味ないし 契約書とか見ないよネ」VANILLAWARE 神谷盛治氏 推薦

「実在のサービス・商品に似た名前をつけたい」
「AIを使ってイラスト、音楽、キャラクターの3Dデータ、音声などを生成したい」
「ゲームを生配信で宣伝したい」

それってホントに大丈夫?

「子どもが誤って課金したので取り消してほしい」
「チート行為をしているユーザーが見つかった」
「ガチャの告知で実際よりもお得に見える表示をしてしまった」

そんな問題が起きたらどうすればいいか?

ゲーム開発・宣伝・運営のトラブルを攻略するための法律知識がわかる。
ゲーム世界の魔物たちほうりつもんだいと戦う必携書。

カバー・本文イラストは『ファイナルファンタジーIX』『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』などを手がけた板鼻利幸氏。

こんな方にオススメ

  • 個人・少人数でゲームを開発している方
  • ゲームや関連コンテンツを制作する会社の方
  • ゲームの宣伝・運営に携わる方
  • ゲームの開発から運営まで、困ったときに引ける法律の攻略本を探している方

目次

序章 冒険のはじめに

チュートリアル(本書のつかいかた)

第1章 ゲーム開発フェイズのQ&A

Q1 私1人でゲームを制作しました。友人にイラストの一部を制作してもらいましたが、きちんと謝礼も支払済みです。このゲームの著作権は私1人のものですよね?

  • ゲームの著作権はだれに属するのか
  • 例1:個人制作の場合
  • 例2:法人制作の場合
  • 例3:制作委託を受けた会社が制作する場合
  • 「謝礼の支払い=著作権の移転」ではない

Q2 仲間と5人で協力して、ゲームを開発中です。ただ、開発の方針で少し揉めていて、1人が開発から離脱しそうです。離脱した場合、その人の開発部分の著作権はどういう扱いになりますか?

  • 著作権の帰属を決めておく
  • ゲームが販売できなくなる可能性も
  • あとで確認できる形に残しておく
  • ゲームでは著作権の帰属が特に重要

Q3 ゲームのコンテンツの一部の制作を業務委託したいと思います。契約は口約束でも成立すると聞いたので、口頭で伝えれば大丈夫ですよね?

  • 契約書を締結する意味とは
  • 業務委託契約書に入れるべき条項
  • HARD MODE フリーランスに業務を委託する場合の契約書
  • HARD MODE 下請法の改正(取適法)
  • SUB QUEST 契約書は必要ない?

Q4 既存のゲームと似た要素があるゲームを開発していますが、著作権侵害にならないか不安です。著作権侵害になる基準を教えてください。

  • 著作権侵害を検討する手順
  • 保護されるのは「創作的な表現」
  • 似ているだけでは著作権侵害にならない
  • 法律上許された利用や許諾された利用は OK
  • 著作権以外の権利侵害にも注意

Q5 ゲームでは、どういった要素が「創作的な表現」として保護されるのでしょうか?

  • キャラクター
  • 効果音
  • フォント
  • ゲーム内の画面
  • ストーリー
  • ゲーム全体の構成・機能・画面配置などの組み合わせ
  • HARD MODE ゲームの模倣に、著作権侵害は成立しない?
  • HARD MODE 音楽の権利集約は著作権譲渡だけでは不十分

Q6 ゲームの特許訴訟が続いており不安です。特許の情報の調べ方や、開発において気をつけるべきポイントを教えてください。

  • ゲーム業界における特許権行使の例
  • 特許制度とは
  • まずはJ-PlatPatで確認してみる
  • 「権利を侵害していないことの保証」に注意

Q7 実在の建築物をゲームに登場させようと思いますが、問題ないでしょうか?

  • 法的には問題ないことが多い
  • 「指摘リスクの高い利用は避ける」という観点も重要
  • HARD MODE 「仁義を切る」

Q8 実在のものと似たサービス名や商品名をゲーム内に登場させることに問題はありますか?

  • 著作権や商標権よりも不法行為に注意すべき
  • 対応方針を決める2つの軸

Q9 生成AIを使って、ゲーム内のイラスト、音楽、キャラクターの3Dデータ、音声などを生成したいと思います。問題ないでしょうか?

  • AIは「道具」
  • AIでイラストや音楽を生成する
  • AIでキャラクターの3Dデータを生成する
  • AIでキャラクターボイスを生成する
  • プラットフォームの方針やユーザーからの反発も考慮

Q10 インディーゲームの開発者です。開発中のゲームについて、ゲームパブリッシャーから、「パブリッシング契約」の打診を受けました。パブリッシング契約とは何ですか? どういった点に注意して締結すればよいでしょうか?

  • インディーゲームと「パブリッシング契約」
  • パブリッシング契約のメリット
  • パブリッシング契約のデメリット
  • パブリッシング契約のチェックポイント
  • パブリッシング契約の交渉における留意点
  • パブリッシング契約で最も重要なこと
  • SUB QUEST 「著作権は絶対に譲渡してはいけない」?
  • SUB QUEST 著作権の共有は公平か?

第2章 ドキュメント制作フェイズのQ&A

Q11 ユーザー間でコミュニケーションが取れるゲームを配信する予定です。多くのユーザーは利用規約を読まないと思うのですが、それでも利用規約を作る必要はありますか?

  • 利用規約がない場合・ある場合でどう変わる?
  • すべてのゲームに利用規約は必要か?
  • 同意の取得が必須
  • 後から変更できる?
  • 利用規約以外での説明も重要

Q12 なるべくこちらが責任を負わない利用規約にしたいです。「当社は一切責任を負わない」として、禁止事項にも「当社が不適切と判断した行為」と定めておくのはどうでしょうか。また、ほかには何を定めるべきですか。

  • 禁止事項を定める際の注意点
  • 禁止事項以外の規定
  • 法令を遵守した規約(免責規定)
  • 適格消費者団体から規約変更の申入れがあったら
  • HARD MODE 利用規約をコピペしてもよい?
  • HARD MODE どのようなペナルティを科すべきか?

Q13 配信予定のゲームでは、ゲーム内でユーザーの氏名を取得することはありません。プライバシーポリシーは不要でしょうか?

  • 個人情報をめぐる規律は非常に多い
  • プライバシーポリシーへの同意も取得しておくのが穏当
  • プライバシーポリシー作成の方針
  • 完璧なものを作るのは難しい
  • SUB QUEST プラットフォームのルールは法律より強い?

Q14 ゲーム内通貨を発行する予定ですが、資金決済法に基づく表示というものが必要と聞きました。どのように作ればいいのか教えてください。

  • ゲーム内通貨は「前払式支払手段」
  • 未使用残高の算定方法が重要
  • 「資金決済法に基づく表示」の掲載が必要
  • HARD MODE どこまでが「前払式支払手段」なのか?
  • HARD MODE スマホソフトウェア競争促進法とその影響

Q15 ゲーム内で課金の仕組みを設けるつもりです。課金要素のあるゲームで見る「特定商取引法に基づく表示」というページは作成する必要がありますか? どういった事項を記載すればよいのでしょうか。

  • ゲーム内の課金取引は「通信販売」に該当
  • ゲームに課金機能があるとゲーム自体が「広告」にあたる
  • どこに表示を設置すればいいか
  • 「最終確認画面」における表示をどう記載するか
  • HARD MODE チャット機能と電気通信事業の届出

Q16 ゲームの配信をOKとしたいのですが、トラブルがあっても困るので、最低限のルールを事前に配信ガイドラインで示そうと思います。どのような内容で作ればよいでしょうか。

  • 配信は許諾がなければ著作権侵害
  • 配信ガイドラインはゲーム事業者とユーザーの双方にメリット
  • 配信ガイドラインの内容の留意点
  • HARD MODE ガイドラインをどこまで厳しく設定すべきか?
  • HARD MODE ゲーム大会や二次創作のガイドライン
  • SUB QUEST ゲームのネタバレ

第3章 ゲーム宣伝フェイズのQ&A

Q17 ゲームの公式アカウントで生配信をして、ゲームの宣伝をしたいと思います。自社のスタッフも配信に参加する予定ですが、注意点があれば教えてください。

  • 景品表示法に注意
  • 景品表示法に違反した場合
  • 配信内の説明内容と実態との齟齬がないかを確認する

Q18 有名な配信者に、ゲームを配信して宣伝してもらおうと思います。依頼する際に注意すべきことはありますか?

  • ステルスマーケティング規制に注意
  • 宣伝を外部に委託する場合も、ステマ規制の遵守を確認する
  • HARD MODE 電子メールによる宣伝で注意すべきこと

Q19 期間限定のガチャイベントを計画中です。「限定」と銘打って開催する予定ですが、その後、ユーザーの要望があれば復刻イベントも開催したいと思います。問題ないですか?

  • 「限定」は不当表示になりうる
  • 「注記あり=不当表示にならない」ではない
  • 再提供の可能性があるなら、わかりやすく示すべき

Q20 ガチャの告知において、誤って、実際よりもよいもの・お得なものと受け取られる告知をしてしまいました。どう対応すればよいでしょうか?

  • 告知の誤りは不当表示になりうる
  • 訴訟提起のリスク
  • 速やかな対応が重要
  • 事前の体制も要検討
  • HARD MODE 「ナーフ」と景品表示法
  • HARD MODE 価格に関する誤表示

Q21 ゲームの展示会でノベルティを無料配布しようと思います。ブースに訪問してくださった方全員に配布予定で、そのほかの条件はありません。ノベルティはゲーム関連グッズの詰め合わせを考えていますが、何か問題はありますか?

  • 景品規制に注意
  • 景品規制はおまけの規制
  • 無条件で配るなら問題ない?
  • ノベルティは景品規制の対象となるか?
  • 景品類の価額を説明できるように

Q22 ガチャから排出される複数のアイテムを組み合わせると、より強力な効果を得られるイベントを開催したいと思います。気をつけるべきポイントを教えてください。

  • コンプガチャは全面禁止
  • 現在における留意点
  • HARD MODE カード合わせに該当しない仕組みづくり

第4章 ゲーム運営フェイズのQ&A

Q23 ユーザーの保護者から「子どもが誤って課金をしてしまったので取り消してほしい」という問い合わせを受けました。どう対応すればよいですか?

  • 民法上のルールは事業者にやや厳しい
  • 請求を受けるリスクを下げる取組みを

Q24 適格消費者団体から、利用規約の免責規定などを修正するよう求める書面を受領しました。どのように対応すればよいですか?

  • 突然、規約の変更を申し入れられる
  • 回答は迅速に、公開された際の影響も加味して検討する
  • SUB QUEST 「商用利用不可」の誤解

Q25 当社ゲームのアカウントやアイテムが有料で売買されているのを発見しました。どうすればよいでしょうか。

  • リアルマネートレードの横行
  • 注意喚起やシステム構築などの複合的な対応が必要
  • HARD MODE 海外企業との契約

Q26 当社が運営するオンラインゲームにおいて、チート行為を行っているユーザーがいるようです。どのように対処すればよいでしょうか。

  • 利用規約違反のほか刑法上の犯罪が成立する可能性も
  • 著作者人格権の侵害も
  • 悪質なケースは警察に相談することも検討
  • SUB QUEST 守らなくていい法律!?

Q27 運営しているゲームが赤字続きで、サービスを来月にも終了しようと思います。終了の告知前に、大規模なキャンペーンを打っておきたいのですが、問題ないですか?

  • 60日以上前にサービス終了の通知をするのが望ましい
  • サービス終了通知前のキャンペーンは不法行為になりうる
  • ゲーム内通貨などは払戻手続も必要

Q28 ゲーム会社から、著作権侵害などを根拠に損害賠償を求める内容証明郵便を受領しました。1週間以内に返答しなければ裁判をすると書いてあり、とても怖いのですが、とにかくすぐ謝ったほうがよいでしょうか。

  • まずは侵害主張の根拠を確認する
  • 不利益な行動はリカバリーが難しい場合も
  • 回答期限は絶対ではない

Q29 当社に無許諾で、ゲーム内のアイテムを模倣したグッズが販売されているのを発見しました。販売をやめさせたいのですが、何をすればよいでしょうか?

  • イラストや画像をそのまま使用するのは著作権侵害
  • 立体的な模倣 ~現実空間における実用品として成立する?
  • 商標権侵害、不正競争防止法違反が成立する可能性も
  • グッズの販売態様や現物を確認する
  • 警告書の送り方にも検討が必要
  • SUB QUEST アイテムの「所有権」?
  • SUB QUEST 「異議あり!」と叫ばない弁護士たち

Q30 自社が開発・販売しているゲームについて、ゲーム大会を開催しようと思います。リアルの会場を借りて集まってもらい、参加ユーザーから参加費を集めて賞金も出すつもりです。法的には問題ないですか?

  • 著作権 ~大会におけるゲームの利用は著作権を侵害する
  • 賭博罪 ~出場料の取り扱いに注意
  • 風営適正化法 ~出場料の取り扱いに注意
  • 景品表示法 ~「景品類」に該当しないように設計する
  • 大会の設計を反映した規約などの作成も必要
  • HARD MODE ガチャは賭博ではないのか?

終章 冒険のおわりに

  • 参考文献
  • INDEX

プロフィール

前野孝太朗まえのこうたろう

シティライツ法律事務所 弁護士。

ゲーム・ネットコンテンツなどのエンタメ法務と、AI・IT法務を主に扱う。ゲーム会社およびゲーム開発者からの各種相談(契約書、利用規約、著作権等の知的財産権、景品表示法等の法令に関する法律相談やM&A、ゲームの法律監修など)に対応。CEDECやIndie Developers Conferenceなどでの講演、雑誌・Webメディアへの寄稿などを通じて、ゲームに関する法的問題を解説する活動にも取り組む。趣味は、ゲーム、クラシック演奏(ヴィオラ)、家電調査、野球観戦。

修習中に大好きなゲーム会社に2週間行かせていただいたことが一生の思い出。

著作権法学会会員。日本商標協会会員。

【X】https://x.com/kotaro_maeno

【note】https://note.com/k_maeno