著者の一言

エンジニアとして働き始めて数年が経つと、実装スピードが追いつかない、新しい技術を学ぶ余裕がないといった壁にぶつかることがあります。その壁を乗り越えるヒントが、AIツールの急速な進化にあります。

2025年、AIコーディングツールは大きな転換点を迎えました。コードを補助的に提案するツールから、⁠プロジェクトを作って、テストも書いて」といったタスク全体を自律的に遂行する「エージェント型」のツールへと進化したのです。Claude Codeはその代表的な例の一つです。

Claude Codeを使いこなせるようになると、まず実装スピードが大幅に上がります。人間が「メモアプリを作って」と方向性を示せば、AIはプロジェクトの初期化から複数ファイルにわたる実装、テストコードの生成まで一貫して担ってくれます。数時間かかる作業が数分で完了することも珍しくありません。

開発スピードが上がった分、浮いた時間を新しい技術の習得に充てられるようになります。新しいフレームワークやライブラリを初めて使う場合でも、動くサンプルコードを生成しながら理解を深められるでしょう。このとき、人間が方向性を示し、Claude Codeがタスクを実行するという役割分担で動いています。

こうした役割分担による新しい開発スタイルを、⁠AI駆動開発」と呼びます。本書は、AI駆動開発の力を実際に手を動かしながら身につけるための一冊です。基本操作から既存コードの改善、外部サービスとの連携へと段階的に難易度を上げながら、3つのアプリを作ります。

増山友司(ますやまともし)

AI駆動開発の実践者・教育者。Claude Codeを日常の開発から執筆・講座制作まで主力ツールとして使い込み,その実践知を体系化してきた。プログラミングスクールではメンターとしての受講生指導に加えカリキュラム執筆も担当し,Udemyでは複数のAI駆動開発講座がベストセラーを獲得,受講生は累計1万人を超える。SIerでのネットワーク・サーバ基盤構築を経てWebアプリケーション開発に転身後,フリーランスのソフトウェアエンジニアとして独立。月間数百万ユーザー規模の金融系メディアや運輸系システムの開発,大規模システムのリプレイスなど,インフラからアプリケーション開発まで多様な開発実績を持つ。AI駆動開発の導入支援・コンサルティングも手がける。SNSや講師業では「とまだ」の名前で活動し,YouTubeチャンネル「Vibe Coding Studio」や技術カンファレンスでも発信を続けている。

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