XMLの「基本」「今」

1998年にW3C勧告となったXMLは、今や空気のように浸透し、あらゆるシステムやWebサイトで幅広く使用されています。

XMLの特徴

XMLの特徴を挙げてみましょう。

テキスト形式で記述する
XML文書はテキスト形式で記述します。そのため、特定のアプリケーションを必要とせず、基本的にどんな環境でも読み込むことができます。
データの内容が明確である
XMLはHTMLと同じように「タグ」を使って記述します。そのため、どのデータがどの項目なのかが分かりやすく、項目を追加するのも簡単です。
XML標準が策定されている
財務報告用のXBMLなど、業界や目的別に「XML標準」がされています。そのため、企業間などで幅広く、かつ将来に渡りデータを利用できます。

XMLは上記のような特徴を持っています。そのため、XMLを使用することでさまざまなメリットを得ることができます。

XMLの使用例

身近なところで、XMLがしようされている例を挙げてみましょう。iTunesには、楽曲リストを保存する「iTunes Music Library.xml」というファイルがあります。

図1

XMLファイルはテキスト形式なので、約1000曲のデータのある楽曲リストでも、2MBほどで保存できます。また、違うソフトウェアとのデータ交換も容易になります。

また、ブログの更新情報や新聞社などのWebサイトでニュースのヘッドラインを配信している「RSS」もXMLの一種です。

図1

このように、XML文書は「データの保存・蓄積」「データの配信・交換」などの用途で幅広く使用されています。普段、何気なくアプリケーションを使ったり、Webサイトを見ているだけで、XML文書に触れているのです。


本書「必修 XML」は、XML文書の書き方から使用例まで、最低限必要なXMLの基礎知識をまとめ、わかりやすく説明しています。これからXMLを学び始める方は、ぜひ手に取ってみてください。