NASAはどこまで宇宙と地球を解明したか?
NASAはインターネットを通じ、全世界の人に向けて息をのむ膨大な量の情報と写真を毎日発信し続けている。誕生50年目を迎えるNASAはどこに向かおうとしているのか…
地中海の上空を飛ぶ宇宙ステーションをスペースシャトルから見下ろす
カリフォルニアのデスバレーで発生した山火事をランドサット7号がとらえた
NASAは1958年、前身のNACAが衣替えをして誕生しました。このとき以来、まもなく50周年を迎えるこの世界最大の宇宙研究機関は、ほかに例のない高い理念のもとで活動を続けています。
ハッブル宇宙望遠鏡がはじめて観測した
「わし星雲(M16)」の“巨大な柱”
NASAの理念……それは「人間は宇宙をどこまで理解できるか」「人類はその活動範囲をどこまで宇宙に広げていけるか」「宇宙を知り宇宙から学ぶことによって、人間の生活はよりよくなるか」という疑問への回答を追い求めることです。
NASAはこれまでに、アポロ計画によって人類を月面に送り出し、スペースシャトルによって地上と宇宙との頻繁な往復を可能にしました。またハッブル宇宙望遠鏡や国際宇宙ステーションなどの実現によって、私たちの視野を地上から広大無辺の宇宙へといっきに大きく広げつつあります。
さらにNASAは、宇宙から地球を観測するさまざまな新しい計画を実行して、地球と地球環境についての私たちの理解を急速に広げつつあります。それは、私たちが自分の生きている環境を、単にその地域や国としてではなく、惑星地球の一部として見る目を養わせてくれます。
NASAはまもなく、月面に戻ってそこに有人基地をつくり、ついで地球の隣の惑星火星にも、太陽系宇宙に進出する人類の真のパイオニアとなる人間を送り出そうとしています。これは人類の未来を予感させる歴史的な大計画です。
NASAはもうすぐ月にふたたび人間を送り込む
このたび技術評論社は『NASAから毎日届く驚異の宇宙ナマ情報』という書籍を発売します。この本は、NASAのこうした活動のすべてはインターネット時代の誰もがいますぐに手に入れられる、という幸運な現実を、すばらしい実例の連続によって描き出しています。本書は全ページが文字通り驚きの映像にあふれています。これを見ると、私たちが生きているこの宇宙や地球に対して誰もが大きく目を見開かされるだけでなく、宇宙の果てまで広がるNASAの探査活動に自分も参加していると思わずにはいられないでしょう。
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