「答えは自分の中にある」
Webに関する悩みを抱える企業をお手伝いしていていつも思うのは、多くの場合、解決策はその企業の中、皆さんの自身の中にある、ということです。皆さん、ただそれに気付いていないだけなのです。
皆さん、仕事は辛いとお感じですか。筆者は、Webを仕事としている方に少しでも楽しく仕事をしてほしいと願っています。楽しくやれれば、もっともっと力が出るし、そうすればもっと成果が出ることでしょう。なにより、その楽しさはユーザーに伝わるものだと思います。さらに、Web2.0時代はユーザーと一緒に楽しむという気持ちが大切です。
悩みを抱える企業のWeb担当セクションの方、また悩めるクライアントを助けたい制作会社の方の問題を少しでも解決し、より楽しく仕事をしていただければと本書をまとめることにしました。Webコミュニケーションの考え方やノウハウを通じて、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
企業でWebサイトに関わる仕事をされている方が、Webの技術的な専門知識を持っているケースはそう多くありません。今は、マーケティングや広告宣伝、販売促進、営業推進といったセクションでWebの担当をすることが普通ですし、小さな会社の場合、他業務の傍らWebの仕事をこなしている方も多いと思います。
そういう方々の多くが「技術的なことがわからないから、仕事がうまくいかない」と考えています。しかし、もちろんある程度の技術的な知識も必要ですが、実は、それがわかるからといって問題が解決しないことが多いのです。英単語や文法を知っているからといって、必ずしも英語でコミュニケーションができるとは限りません。Webコミュニケーションも同じことなのです。
それでは、どこにフォーカスして考えれば良いのか、また、Webを制作する協力会社やスタッフとうまく連携するにはどうしたら良いかについて、できるだけ平易に解説します。また、Webを通じて自社の「お客様」と向き合い、良好な関係を作るコツについても述べていきます。
本書がWebに関わる仕事をしている方々にとって、問題解決の糸口となり、より楽しく充実した仕事をしていただくためのヒントとなれば幸いです。
立ち止まっていては、何も変わりません。次の一歩を踏み出し、自分の中にある「答え」を発見するために、元気を出して行きましょう。