会社や家でInternet Explorerを起ち上げて、ニュースサイトのページを開く…。はたまた、メールソフトを起ち上げて、友達から届いたメールに返事を出す…。いつも行っているこれらの操作ですが、どうして、Internet Explorerを使うと、文章や画像が表示されるのか? どうして、メールソフトを使うと、メールの送受信ができるのか? 考えたことはありますか?
たとえば手紙を送るときに、相手の住所を指定するように、実はインターネットにも、「 相手の住所」に該当するものがあるのです。この住所を宛先にデータをやりとりすることで、メールやインターネットを利用することができます。この「住所」とは、「 IPアドレス」です。IPアドレスは、たとえば「10.0.0.1」のような、数字の羅列でできています。ニュースサイトのページにも、メールの宛先にも、IPアドレスは割り振られています。しかし、このIPアドレス、普通の人は、あまり目にする機会はありません。
なぜなら、IPアドレスとは別に、「 ドメイン名」というもうひとつの住所が使われているからです。ドメイン名は、例えば「www.yahoo.co.jp」や、「 dummy@gihyo.co.jp」のような、人間が覚えやすい文字列です。
人間が使う住所が「ドメイン名」なのに対し、「 IPアドレス」は、コンピュータが使う住所です。しかし、ちょっと考えてみてください。ニュースサイトを見たり、メールを送るのに、私たちはドメイン名を入力します。けれども、IPアドレスを使うコンピュータにとって、ドメイン名はちんぷんかんぷんのはずです。どうやって、コンピュータはドメイン名を理解するのでしょう?
答えは、ドメイン名からIPアドレスを導きだす、翻訳家が間に入っているからなのです。その名はDNS。正式名称は、「 Domain Name System」です。このDNSの働きによって、人間が入力したドメイン名はIPアドレスに翻訳され、コンピュータに伝えられます。そしてまた、コンピュータが使うIPアドレスは、ドメイン名に翻訳され、人間に伝えられるのです。この、インターネットの翻訳家「DNS」の詳しいしくみについては、「 3分間DNS基礎講座 」をどうぞ!