『iPhone情報整理術』をお読みいただくと、iPhoneへの誤解が解けます。誤解というのはたとえば、「iPhoneは携帯電話である」「iPhoneはヘッドホンステレオにインターネット機能をつけただけに過ぎない」「iPhoneはスマートフォンである」「iPhoneは小さすぎて使えないPDAのようなものだ」などの誤解です。
これらの誤解を一言でまとめるなら、
iPhoneの代わりになる機械はいくらでもある
ということになるでしょう。しかし本書を読み終えると、もうその考えを支持することはできないはずです。iPhoneの代わりは、今のところないのです。
iPhoneは、携帯電話でも、スマートフォンでも、小型のネットブックでも、代替とすることは不可能です。なぜならば、それらのガジェットにつきまとう欠点がiPhoneにはなく、それらのガジェットが持っていない長所がiPhoneには備わっているからです。
この“つきまとう欠点”とは、次のようなものです。
- 速度が遅い
- 電車の中で立っているときや、オフィスの整理をしているときに使うには、サイズが不適当(携帯電話は小さすぎ、ネットブックは大きすぎる)
- ネットブラウザをすることが難しいか、ないしは時間がかかる
- コンピューターとデータ交換がほとんどできないか、手間がかかりすぎる
もちろん、たとえばネットブックは、上記すべての欠点を持っているわけではありませんが、いくつかは持っています。スマートフォンも、上記のいくつかの欠点は克服していますが、全部は克服できていません。
しかし、iPhoneはここに挙げたすべての欠点と無縁なのです。処理速度は高速ですし、オフィスを歩き回って仕事をしながら使うにも最適なサイズです。ネットブラウザで動作がおかしくなることもありません。USBケーブルでPCとつなげば、すべてのデータを即座に利用できます。
以上から私が言いたいことはひとつです。iPhoneは、他のどんなツールでも代替はできない、まったく新しいタイプのツールなのです。自動車やパソコンやインターネットが登場した以前の状態には戻れないように、iPhoneは私たちの生活を、完全に変えてしまうに違いありません。
(文:『iPhone情報整理術』著者・佐々木正悟氏)