パソコンを操作する=「ファイル」を操作すること
パソコンのハードディスクの中には何が入っているでしょう? Windows、Officeなどのアプリケーションソフト、自分で作ったいろいろなデータ、デジカメでとった写真、ネットからダウンロードした音楽データ、友達からのメールなどなど、たーくさんあります。それらは結局何? 答えは「ファイル」です。Windowsだって、アプリケーションだってファイルの集合体なんです。パソコンの中には「ファイル」しか入っていません。パソコンを操作する=「ファイルを操作している」といえます。
そして、ファイルが開かない! なんてトラブルに遭遇したことがあるでしょう。パソコンのトラブルは多くがファイル絡みであり、ファイルに関する知識を持っていれば迅速に対処できます。いつもはそんなに意識することのない「ファイル」ですが、ここでだけちょっとファイルの仕組みについて知っておきませんか?
データファイルとプログラムファイルって?
ファイルには「データファイル」と「プログラムファイル」の2種類があります。たとえば、Word(これが「プログラムファイル」)で手紙を書きました。書いたら「保存」しておきますよね。「名前」を付けて「どこに保存するか」を指定します。「保存」すると普通は「Word形式」のファイルが作られます(これが、「データ」が「ファイル」になってハードディスクに保管される仕組みです)。保存しなければ、せっかく書いたデータはなくなってしまいます。
この保存したWordのファイルを友達に渡しました。でも、受け取った友達は「このファイル開かない! アイコンが真っ白だよ」とのこと。これは一体なぜ? それはその友達のパソコンにはWordというプログラムファイルが入って(インストールされて)いなかったから。いくら「データ」ファイルがあっても、それを開くための「プログラム」ファイルがパソコンに入ってなければ、開くことができません。ではどうすればよいのか。友達がWordをパソコンに入れれば解決しますが、もうひとつ、Wordで保存をするときに「Word形式」ではなくて「テキスト形式」というファイル形式にすることも考えられます(ただし、Wordで描いた図などは保存できません。文字だけならテキスト形式でオッケー)。テキスト形式は文字だけが記憶されたファイルで、テキストを扱うアプリケーションならなんでも開くことができますし、どんなOSでも開くことができます。
これはほんの一例ですが、ファイルについて知っておくとパソコンにぐーんと詳しくなります。『ファイルの仕組みのここがわからなかった!』ではファイルの仕組みやトラブルの原因などの基本的な知識や、ファイルの保存やバックアップに欠かせない記憶ディスクに関する最新情報、トラブルを解決・回避するために知っておきたいことなどをソフトウェアとハードウェアの両方から解説しています。快適なパソコンライフの一助になれば幸いです。