スマートフォンはさまざまなアプリを使うことで、多彩な機能を使うことができる。仕事に必要な機能は人によって異なるわけだが、自分に必要な機能を持つアプリを的確に選択することで、自分仕様にスマートフォンをカスタマイズすることができる。iPhoneと異なり、ウィジェット機能によってホーム画面に情報を表示できるAndroidでは、ウィジェットの選択によっても使い勝手が大きく変わってくる。ここでは2つのタイプのユーザー向けに、アプリ、ウィジェットの組み合わせの例をご紹介しよう。
(記事執筆:一条真人)
Type1:移動効率を高め、周辺情報を素早く集める
移動が多い人に圧倒的に便利なのは「Googleマップ 」 。目的地までの自動車、電車での経路を検索でき、電車では乗るべき路線や乗り換えが検索できるほか、電車を降りたあとのルートもガイドしてくれる。また、「 電車NOW 」を使えば、電車や航空機の運航状況も調べることができ、トラブルを計算して移動できる。そして、移動した先では「Layer Reality Browser 」を使えば、周辺のホテル、駅、銀行などの基本的な地域情報をすばやく確認できる。また、「 ぐるなび 」があれば、自分好みのレストランやカフェを手軽に調べられるのだ。
Type1のホーム画面例: 列車の運行状況や天気予報がウィジェット 表示によってひと目でチェックできるのが Androidスマートフォンならではの便利さ。
移動時は天候も気になるが、「 世界天気時計 」ではGPS連動で天気予報を取得し、現在位置の天気予報を自動的に表示してくれる。さらに「東京アメッシュ 」を使えば、東京近辺の雨雲の動きをチェックでき、リアルタイムな天候の変化を把握できる。
そして、タスク管理ツール「Remember The Milk 」は単純なタスク管理だけでなく、GPS連動機能によって特定の場所に移動したときに、するべきタスクを教えてくれるため、移動先でするべきことを忘れずにすむ。さらに「Evernote 」によって、いちいち資料を持ち運ばなくても電子化して保存してある資料にアクセスできる。
Type2:知的生産性を向上させる
知的労働に欠かせないのは、情報の収集とアイデアの整理だ。文字、画像、音声とさまざまなデータを、検索性を持った状態で保存できる「Evernote 」は、アイデアをストックしておくには最適。そして、マインドマップアプリ「ThinkingSpace 」があれば、アイデアを広げて、より具体化しやすくなる。このアプリではさらにクラウド機能によって、PCのマインドマップアプリとデータを共用できる。
Type2のホーム画面例: 「Evernote」でアイデアメモをとり、「ThinkingSpace」でアイデアを広げることが できる。また、ウィジェット表示の「RTM」で 常にタスクを表示。
また、アイデアを出すには情報のインプットが欠かせないが、RSSリーダー「NetaShare 」 、ポッドキャストアプリ「Listen 」 、ニュースリーダー「ギュー・ニュース 」 、高速Wikipediaリーダー「ワペディア 」などがあれば、スピーディに情報を収集できる。
そして、「 Remember The Milk 」をウィジェット表示しておけば、ひと目で次のタスクが確認できる。さらに「Pomodoro Task 」を使うことで、仕事の実行自体を効率化してしまうことができるのだ。
アプリを知って自分に合った環境構築を
スマートフォンはアプリによってさまざまな機能を発揮するが、逆に言えば、目的に応じた的確なアプリを選択しなければ、仕事の効率を引き上げられないことになる。つまり、スマートフォンを活用するには、自分の必要とする機能を持つアプリを選択することが重要になるのだ。本書では、さまざまなシチュエーション別に「使える」アプリを紹介することで、ユーザーが自分の目的に合ったアプリ環境を構築する手助けをすることを目指しているので、ぜひご一読を。