発光ダイオードはLEDとも呼ばれ、信号機や大型ビジョンだけでなく、エネルギー消費量の高い電球にとって代わり新しい屋内・屋外照明材料として私達の身近な生活にも関わるようになってきました。しくみ図解シリーズの第10弾は、この発光ダイオードを取り上げます。
LEDは、可視光発光ダイオード、赤外光発光ダイオード、紫外光発光ダイオードに分けられます。可視光発光ダイオードは身のまわりで一番使われているもので、赤から紫までの可視光線の波長に対応し、多くのLEDが製品化されています。赤外光LEDは、人には見えない赤外線を発光するダイオードです。赤外線は人体に悪い影響をおよぼさないのでテレビを筆頭に多くの機器のリモコンに使われています。また、短距離でデータのやりとりをする通信にも使われています。紫外光LEDは、青色LEDの後に開発された比較的新しいLEDです。発光効率がよく、演色性も向上してきた照明用白色LEDの光源としても利用されています。この他にLEDの仲間として、半導体レーザ半導体レーザ(LD)があります。ビデオプロジェクターを使った講演やプレゼンテーションなどで赤や緑の半導体レーザを使ったレーザポインターがよく使われていますが、これはレーザ光線の拡散せずに直進する性質を利用したものです。本書はこうした各種発光ダイオードを技術面からわかりやすく解説します。
絵でみる発光ダイオードのページ例
他にも、半導体材料から基板、LEDウェハー、LEDチップの製造、パッケージされて製品に至るまでのLED製造工程の流れを細かく説明したり、これからのLEDとその応用についても大いに語っています。また、絵で見る発光ダイオードと題して、見開き図で説明するページをふんだんに設けているほか、解説巻末には付録としてLED照明関連の用語集を18ページに渡って掲載しています。本書があれば、発光ダイオードを技術面からしっかり理解できることうけあいです。