メタボなシステムにならないように⁠コーディングルールはきちんと守れていますか?

システムを最初に作ったときは、要件通りに動き、すっきりとした読みやすいコードかもしれません。しかし、長く使っている間に、新しい機能を追加したり、バグを見つけて直すことがあります。開発者によっては、似たような処理を見つけて、コードを丸ごとコピーして、少しだけ直して終わらせてしまうかもしれません。もしくは、どこを直して良いかわからずに、色々な箇所に新たなコードを埋め込んでしまうかもしれません。こうして、肥大化したシステムはメタボとなり、無駄な巨体のためにパフォーマンスという動きが悪くなったり、さらにはデータという血流が止まりシステム停止を引き起こすことにもなりえます。

そうならないように、継続してシステムの効果的な保守を続けていくことが重要になります。そのために必要なことは色々ありますが、プログラムの修正を行う上で重要な事の1つがコーディングルールです。コーディングルールは、コードの可読性だけではなく、パフォーマンスの観点やセキュリティの観点でベストプラクティスを集めていますので、ルールに沿ってコーディングしていれば、言語特性などによるミスなどを防ぐことができます。

開発の最初だけはコーディングルールを徹底してメンバーに読ませるのはよく見ます。しかし、ライフサイクルすべてに継続して適用していないシステムもまたよく見ます。継続することが、システムを健康的に長く使い、かつ新たな機能を追加して良くするためのカギです。

(『C#ルールブック』の「はじめに」より抜粋、一部修正)